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SEIKO Prospex SRP779JC

増殖した・・・だと・・・!?

f:id:obally:20190508215444j:plain いや、もう何も言うな。

やっぱり「Turtle」が気になる。

ということで通称「Turtle(タートル)」だ。
シックなバージョンはMM200(SDBC061)があるので、カラフルなダイバーズがいい。となるとPepsiかCokeか(後述)。

よせばいいのに、検索したら出てきてしまったじゃないか。

  • Ref. SRP779JC
  • 赤青ベゼル(Pepsi)バージョン
  • シリコンラバーバンド。

(今回、あえてショップ名は出さない。後述。)

末尾は国内製造を表す「JC」だが、「K1」などの海外製造とクオリティ的にどの程度差があるかはSEIKO 5などと同じく不明だ。

しかも安い。国内の通販サイトを見ると3万台オーバーがほとんどの中、このショップは28,800円となかなか安い・・・お安いのよ・・・。

国内での販売価格は57,240円として半額の50%OFFという扱いになっている。
この定価価格(?)はおそらく 国内向けモデルのSBDY015(新Turtle) の定価が53,000円である所を根拠としているようだが、SRP7XX系は国内販売されておらず、海外逆輸入であって国内の定価は存在しないので、この定価の意味はあまり無いような気がする。
もちろん輸入費用などを加算した価格ということも考えられるが、それにしては標準価格するにはちょっとお高めだが、まぁ、定価が存在しない商品に対してどうこう言うことはできない。

海外(Amazon.com)だと $340(38,000円ぐらいか?) 近辺(ただしK1)でおそらくこの辺が標準価格だろうか。さらに海外からの送料なども加味しなければいけないことを考えれば、国内で3万を切るなら「激安」かどうかはともかく十分安い。
過去にSRP777JCをほぼ同価格帯で本数限定で販売していたようなので、客寄せ的に定期的にやってるのかもしれないし、そもそもがSBDY015が出てどうやらSRP777系はカタログ落ちっぽいところがあるので、在庫一掃セールってことなのかもしれない。

しかし、だ。SRP7XX系(Turtle)やSKX007系(BlackBoy)はセイコーカニカルダイバーズの中でも人気モデルと言うことで海賊版が多く出回っているらしい。このショップは「正規輸入代理店」ということ1なので、よっぽどのパチモンでは無いと思うのだが・・・。

ポチってしばらくして売り切れになったが、他の国内ショップと比べたら価格差が歴然なので当然か。

いや、本当に大丈夫なんだろうか?

そんなこんなで一抹の不安を抱えつつ、発注から2日後出勤しようとしたら到着。

新しく買うモデルで本物と確定できる実物と比較できていない、さらに初めて使う店、ということで完全に確証が採れたわけでは無いから今回は購入店を明かすのを見送っている。

一通り特徴をチェックしたが(チェック対象は他のサイトの本物とされる画像および偽物の画像)とりあえず海賊版ではなさそうなのと、ショップの判入りのメーカー保証書が添付されていたため、とりあえず大丈夫っぽそうということで、早速着けて出勤したりする。ひゃっほ~い(ルンルン気分じゃねーか!)

SEIKO Prospex SRP779JC

言い訳は終わりにしよう。

改めて、SEIKO Prospex SRP779JC、国内では俗に「復刻サード(3RD)ダイバー」。海外のユーザが勝手につけたニックネームは「Turtle」。これ以降Turtle(タートル)と呼ぶ。

www.seikowatches.com

末尾「JC」が見つからないが、「K1」が公式サイトに載っていると言うことは、まだSRP7XX自体は継続しているということだろうか。

  • 200m空気潜水防水。もちろんちゃんとしたダイバーズ。

Turtleの源流は1970年代(MM200の元ネタである1968年ファーストの2つ後)に発売された通称「サード(3rd)」。これをオリジナルに近い形で復刻したモデルがSRP7XX系となる。「サード」の頃から「Turtle」と呼ばれていたのかはわからなかった。

Turtleの前にSKX007・SKX009・SKX011の「Boy(ボーイ)」系があったが、これをさらにヘビーデューティ化したしたのがTurtle系の位置づけらしい。
先に挙げたように、「Turtle」系と「Boy」系はセイコーカニカルダイバーズとしては海外で相当人気のあるシリーズらしい。ちゃんとしたダイバーズウォッチとしては「安くて頑丈」だからだとか。SEIKO5に通じる物がありそうだ。

以上が、Turtle系についてざっと調べた結果である。どこかで認識違いがある可能性に注意。

前述の通り、SRP7XX系のモデル番号は国内ではリリースされておらず、海外のみ流通しているため、日本で手に入れようとすると、個人輸入するかか逆輸入で取り扱っている店を探すしかない。この辺はSEIKO5と同じだが、国内なら近いモデルが国内向けとして出ているので、SEIKO5より出回りにくいかもしれない。

SRP779は俗に「Pepsi(ペプシ)」と称される赤/青カラーのダイバーベゼルを載せたSRP777の派生モデル。ブラック1色と比べてポップな印象をうける。

SEIKOダイバーズに限らず、ダイバーズウォッチのベゼルカラーのパターンは、ブラック、青、赤黒の「Coke(コカコーラ)」、青黒の「Batmanバットマン)」、そしてこの赤青の「Pepsiペプシ)」が多い。

レビュー的な物は基本的にはMM200を基準としての比較となる。

「Turtle」

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まぁ、見たままの印象ではあるが、「膨張するような丸さ」。頑丈さを感じさせると同時に柔らかさを感じさせ、愛嬌がある。
太くて丸いラグを手足、盛り上がったベゼルを甲羅と見立てての事だと思うが、「Turtle」というニックネームを付けた人は本当にセンスがいいと思う。ベゼルの滑り止めはブロックパターンになっていて、これも亀の甲羅を連想させる。ダイバーにとって海亀は幸運の象徴みたいな扱いらしいので、ゲンを担ぐ意味もあるのかもしれない。

ベゼルの径より張り出したケースを“横からの衝撃をカバーする”という意味で「クッションケース」と呼ぶらしい。MM200も極薄く「微妙に」出ているものの、Turtleはほどではない。

ケースの表側はヘアライン仕上げだが裏側はツヤのあるポリッシュ。ベゼル側のツヤを抑えているのはケースが目に入る面積が広くなるので反射を抑えようとしているのかもしれない。

MM200にあったケースの「ダイヤコート」は施されていない。普及帯だと省かれるようだ。

ベゼル、風防、ダイヤル、針

ベゼル表面はすり鉢状に内側に下っていて、さらにダメ押しで風防が一段低くなっている。平らなテーブルならダイヤル面を伏せて置いても風防が接触しないような形状だ。

ベゼルの回りは軽く、音も軽やか。「チキチキ」という感じでMM200であったゴムパッキンが抑えているようなしっとり感はない。

風防は「ハードレックス」、SEIKOでは「無機ガラス(普通のガラス)」に強化処理を施したモノをこう称するらしい。普及帯の風防のほとんどがコレみたいだ。
MM200の「サファイアクリスタル」と比較すると強度が落ちるし、内面無反射コーティングも施されていないが、そこは定価で倍以上の差があるので仕方ないだろう。ガシガシ使って傷が入って消せなくなったら交換がセオリーか。

分針はアロー(矢印)、時針はペンシル。MM200とは逆だが、両方を交互に見ても時分を見間違えることはない。秒針はMM200と同様にシルバーだが、MM200よりTurtleはちょっとだけ太いためか、「主張している」分だけまだ見やすい。

インデックスの蓄光の色合いが白い。MM200はややクリーム色に近いのだが、Turtleは白なのでベゼルも含めると構成される色は黒・白・青・赤となる。NATOストラップを付けるなら原色カラフルな奴の方が似合うかもしれないな。

サイズ・重量感

デザイン的に膨らんだイメージがあるため重そうに見えるが、腕に載せても重量感にさほど違いは感じない。ヘッド(ベルトを外した本体)の重量でいけば実測(本体だけの重量の情報が無いため)で100g。MM200が98gなので実際にも大差が無かった。
MM200と同じく、ケース裏の形状のおかげで密着感があり、重さを感じさせない。 また、MM200を見た後にTurtleを見ると、写真で見るより大きめに見える(逆に言うと写真だと小さく見える)のだが、

  • クッションケースの横幅が張り出している → 相対的にベゼルが小径に感じられる。
  • ダイヤルのインデックスがより外側に付いている → ダイヤルは小さく感じられる。
  • 全体が小さいと錯覚してしまう。

実際にはダイヤルの径はMM200とほぼ同じだが、ケースとベゼル、ダイヤルのバランスで全体の印象が正反対に感じてしまう。

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横から見て比較すると、MM200はせり上がった形でTurtleはどっしりとした形なのがよくわかる。
高さ(厚み)は13.4mmと、MM200より1~2mmほど高い。まぁ、腕に着けていて特別分厚いという感じはしない。全体的な「デカい感」のイメージが強いので、厚みがどうこうという話は意味が無い。

ねじロック式リュウ

4時位置のねじ込み式リュウズはMM200と同じ。 ただし、回りがスムーズでなく渋い。ポップアップさせるバネもMM200より強めで、ねじ込み始め(引っかかり)がわかりにくい。やはり細かいところで「価格なり」な部分を感じる。
慣れるまで慎重にやっていたつもりだったが、ねじ込み始め部分でちょっと変な癖がついてしまった。ねじ込み始めの部分で一部ネジ山を切ってしまったらしい。 完全に締め込みができない訳では無いので当面はこのまま行く予定だが、折を見てクリーニングを試みようと思う。

Cal. 4R36

Cal. 4R36 手巻き付き自動巻き、デイデイト(曜日日付)。

ねじロック式リュウズを完全に緩めた状態(ポップアップ)を0段として、

  • 0段引き:手巻き(時計回り)
  • 1段引き:カレンダー送り:時計回り→日付送り、反時計回り→曜日送り
  • 2段引き:時分針送り(秒針ハック)

6R15のMM200とほぼ同じだが、曜日があるので1段目は反時計回りが曜日送りとして動作する。

この4R36という型番の一つ違いの 4R35 というキャリバーが存在するが、これは「曜日無し」という違いで、言うなれば「姉妹」版だ。 SEALANE SE54のNH53A は4R35のSII版、つまりブランド違いだそうだが、SEALANE SE54の中身とTurtleの中身は「従姉妹」版ということになるだろうか。

シリコンバンド

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純正シリコンバンド、これの装着感がすごぶる良い

柔らかいのでフィット感があるし、しなやかなので着け外しの時に変に力を掛けなくて良い。 遊環がメタルなので、ゴム系バンドによくある「遊環が千切れて無くなってる」という心配をしなくていい。いや、もしかするとその分バンド側にダメージがいくかもしれないが・・・。
欠点があるとすれば、ウレタンと違い埃が付きやすいこと。これはもうジャブジャブ洗ってしまうのがいいだろうが、細かいホコリだと落としにくい。

すぐにNATOかメタルブレスに交換しようと思っていたが、このバンドはしばらくこのままで行く予定。なかなか装着感が良いのでMM200に付けたいと考えた。Turtleラグ幅が22mmなのでそのまま取り付けできないが、これと同型の20mm幅を買ってMM200に付けようかと・・・

・・・う、うーん・・・さすがに純正。ちょ~っといいお値段するねぇ・・・。

MM200とTurtle

同じメカニカルダイバーズだが、並べると一目瞭然、そのキャラクター性はまったく異なる。

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どちらも元ネタを復刻したりアレンジしたりではあるが、源流としているモデルが違うので当然と言えば当然なんだが。

まず、MM200に比べてTurtleはベゼルの径が大きい。ケース全体のサイズはほぼ同じなのに単体で見るとTurtleの方が小さく感じるのは、ベゼルの占有率が広いからか。
リュウズ(クラウン)もクッションケースから完全に出ていて操作しやすいMM200に対して、Turtleはリュウズがクッションケースに半分埋まる形でリュウズガードになっていて堅固さを強調している。

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再掲

横から見るとベゼルのフチは、MM200はケースと一体感があるが、Turtleはケースから大きく張り出している。
天面は、MM200のベゼルは中心に行くほど盛り上がっている形だが、Turtleは逆だ。

ケースのフチはMM200のカーブはストレートでシャープだが、Turtleのカーブがキツめになっていて丸い。

TurtleはMM200には無い「コミカルさ」を持っている。今回、ペプシカラーを選んだのは正解だったと思う。

「シックなMM200」「コミカルなTurtle」
「収束のMM200」「膨張のTurtle」
「“静”のMM200」「“動”のTurtle」

これだけ雰囲気の違うので自分の中で自然と住み分けができる。もちろんダイバーズの堅固性はどちらもそなえている訳だから、その日の気分で選べばいい。

SEIKOのメカニカルダイバーズはコレクターが多いようだが、同じダイバーズなのにそれぞれ個性的でバリエーションが多いから色々集めたくなってしまうってことなんだろう。それがよくわかった。

さすがにこれで打ち止めっすわ

前回のBambinoもそうだが、MM200を買う前に「あれもこれも」で気になってたものだ。
結局どちらも手に入れてしまったが、まぁ、そういう運命(さだめ)なんだよきっと(何?)

『ダイバーズは増殖する』とはどこかのブログで見かけた文言だが、自分も危うい感じではある。
とはいえ、さすがにダイバーズで欲しい時計は(今のところは)もう無い。ついでに言うと、他の時計で欲しいものも、とりあえず今のところは存在しない。そもそも、名古屋や実家から持ち込んだ時計もあって、一気に腕時計が増えて置き場所に困っているのだ。 何か対策を考えないと。

時計本体の購入ネタはこれで一旦打ち止めとして、小ネタをいくつか上げたら、腕時計ネタも一息つくことになるだろう。

いや、次は本当に無いです。あったとしても当分後になる。マジで。

だって、流石にもう、資金的に・・・ムリ(これが正直なところ)


  1. 『国産逆輸入の正規代理店』というのもちょっとなんか変な感じがするが、YAMAHAの逆車をプレストコーポレーションが、KAWASAKIの逆車を(株)ブライトが正規代理店になっていることを考えればわかりやすい。