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HONDAサービスマニュアル

パジェロミニの排気交換までに記事の間隔が開いちゃうので、書きかけで放置してたネタを仕上げて穴埋めするっていう。

CT125のサービスマニュアル

今まで購入したバイクについて、入手可能であればサービスマニュアルとパーツリストを購入している。
基本的には自分はショップさんにおまかせだが、触らないまでも内部構造がどうなっているかなんとなくでも把握したいという欲求は多少なりともあるということと、ショップが持っていない場合(古い車種だとあり得る)に見てもらえるように。もちろん、最悪自分で弄らなければならなくなったときに参照するための保険でもある。
とはいえ、今まで入手できているのはホーネット250のパーツリストとサービスマニュアル、VTR1000F ファイアストームのパーツリスト、(SUZUKI)Address110のサービスマニュアルとパーツリスト、PCX(125)のパーツリスト、と全部揃っているわけではなかったり。入手性はサービスマニュアルよりパーツリストの方が入手しやすいが、やはり価格面で高額なサービスマニュアルはなかなか手が出ないこともあって買いそびれている。

www.hondamotopub.com

最近はHONDAのサポートサイトでサービスマニュアルをPDFでダウンロードできるようになったので、NM4では「サービスマニュアルもそろそろ電子化しそうだし、どうせならそれまで待つか~」と言いながら結局出ずに今に至る。電子版のサービスマニュアルはバイク屋さんのみらしい。
Web掲載版のパーツリストにはパーツごとの部品価格が記載されていないが、一番欲しい情報は部品番号なのでWeb版で十分事足りる。
サービスマニュアルで特に欲しい情報は車種ごとに異なる各ボルト締結箇所の規定トルクと部品の取付順序だ。取付順序は現物を確認することで予想できるが規定トルクはさすがに無理。

とまぁ、そんなこともあって、今回新車で買ったCT125のサービスマニュアルは是非とも入手しておきたいと思い購入に至った訳だ。この手の資料は時間が経てば経つほどどんどん入手できなくなっていく。20年落ちのパジェロミニH56Aなんてもうオークションで手に入れるしか入手手段が無い。

・・・1万円台って、なんか安くなったな。いままでなら3万ぐらいしてもおかしくないのに。

「共通編」と「機種別編」

で、到着したサービスマニュアル、なんかすごい薄い。冒頭ページを眺めていて気がついた。

「共通編」?

「機種別編」と「共通編」に分かれていて、基本的な手順については共通編を読めということになったようだ。手持ちのHONDAのサービスマニュアルにはそんなことが書かれていた覚えはないが、いつのまにやらそういうことに変わったらしい。いつからだろう?
たしかに、同じメーカーなら車種ごとに同じ内容が書かれていてもおかしくはなく、それなら共通部分はまとめてしまって、機種別の差分を別に用意した方がコストは下がる。どうりで安いはずだわ。

CT125の「機種別編」に記載されている情報でおおよそほとんど知りたい情報はカバーされているように思うが、「共通編を参照せよ」とされている情報には「ベアリングの圧入方法」など過去のサービスマニュアルを参考にすれば対応できそうだったり、一般的な手順で行けそうなものが記載されているようだ。

ただし、自分のいままでの知識にはない要素も「共通編」の範囲だった。例えばスポークホイール関係。今までスポークホイールのバイクは所有したことが無いので、基本的な組み立て・整備方法の公式なものが欲しい。スポークホイールの振れ取り方法なんかも「共通編」とのこと。自分としてはCT125固有の情報として欲しかった内容なのでCT125「機種別編」だけでは足りない。
今後、別の新しいHONDA車を買う予定はないので追加購入するのは多少抵抗があるが、他にも脳内情報のアップデートは必要になるかもしれないから、せっかくだからこの際「共通編」も手元に置いておこう。また「いつか買う」ってやってるとズルズルと忘れていきそうだし。

合計で25,000円。結局今までのサービスマニュアルより高く付いたが、他のHONDA車を買ったら「共通編」は買わずにすむので妥当な値段か。

確かに、「共通版」と「機種別版」合わせた厚みは今までのものから少し分厚いぐらいで全体の量としてはその方がコンパクトだし低コストだが「今後HONDA車を買えば」の話であって、今後俺が新しいHONDA車を買うかどうかまったくの未定。

手放したバイクのサービスマニュアル、パーツリストも処分(中古ショップ)したので今の手持ちはFirestormのサービスマニュアルとパーツリスト、ホンダ「共通編」とCT125の「機種別編」だけになった。CT125のパーツリストはWeb版で手を打つことに。CT125「機種別版」と「共通版」を合わせてバインダーに綴じている。

サービスマニュアル・パーツリストの電子化

すでにHONDA二輪の一般向けパーツリストは無料でWeb公開されているが、内容はショップ向けと違い標準価格の表記が無い。DIYなのでパーツの型番さえわかれば十分用を成すからこれはこれで良いのだが、電子化されているのは最近の新しい車種なので、例えばFirestormなどの旧車は未対応だ。旧車の原本はおそらく電子化されておらずデータが無いので公開されていないのだろうが、入手困難なパーツリストやサービスマニュアルを喫緊で必要としているのは旧車オーナーだろう。ざっと調べてみるとYAMAHAは過去の車種も公開しているし、HONDAも紙の原本からスキャンしたものは残していると思うのでそこら辺はなんとか対応してもらいたいというのが個人的希望ではある。
もっというならパジェロミニのパーツリストとサービスマニュアルをWeb公開してもらいたいところだが、今の三菱には無理か・・・?

しかし、全部電子化され「電子版オンリー」というのもそれはそれで問題が無いわけじゃない。参照するならノートPCかタブレットで閲覧することになるだろうが、作業中の油や煤で汚れた手でそれらを操作するのはやっぱり抵抗がある。日常的に参照するショップなら専用に防汚対策したそれなりのスペックの機種を用意すればいいし、なんなら必要ページだけ印刷するって運用でも元を取ることができるかもしれない。
が、DIYユーザとしてはそこまでガチでやるのはちょっと敷居が高い。なんやかんやで紙の本をパラパラめくってページを行き来できるのはまだお手軽で良いってことかもしれない。
HONDAが「共通編」「機種別編」で分割(情報の正規化)したのは大量に資料を保管するショップ側の要望なのかもしれないが、もしかすると完全電子化までのステップとしてのアプローチか?

EVとハイブリッド

「共通編」で興味深いのが、EVとハイブリッドに関する記述が含まれていること。

2022年現在ハイブリッドはPCX eHEV、EVはベンリィe:とジャイロe:(どちらも法人事業者向け)のざっくり3車種(出力差のある125ccクラスと50ccはひとまとめとして)のみとカバーする車種は少ない。にもかかわらず「共通編」に含めているのは、HONDAがハイブリッド・EVについてわりと本気で車種展開をしていこうという現れなのかもしれない。

自分は、PHEV(プラグインハイブリッド)がメジャーになっている現在、乗用車のBEV(バッテリーEV)に関しては現在では時期早々じゃないか(バッテリーのコストと充電時間およびEVステーション配備数)と考えていて、普及可能性の高さで言えば水素エンジンかPCV(水素燃料電池)だろうと考えている1。その点では、50cc~125ccクラスやそれに近い質量(ミニカー登録車とか)の近距離専用車両であれば、BEVの方が手軽で相性は良いので普及は早いだろう。

young-machine.com

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水素にしろEVにしろ国内4メーカーは共同戦線を張って進めていく体制だそう。水素エンジンはトヨタと提携したKAWASAKI2に対し、EVではHONDAとYAMAHAに一日の長があるわけで、「共通編」からはそういう部分が見えてくる。

まぁ、自分としては当分ガソリンエンジン以外の乗り物を導入する予定は無いし特に興味があるわけではないから「今の時代はこうなってるのね~」といった程度の話でこれ以上話題は膨らみません。


  1. 無論、水素タンクの安全性に対する技術的な障壁があり、これにともなって水素ステーションの普及はEVステーションにも及ばないという意味でもインフラ問題は大きい。だからいって電気に関しては「高効率大容量の蓄電」「充電速度」という点で液化燃料(ガソリン・軽油)に対してまだまだアドバンテージが低い。技術的にどちらが早いかというと、個人的には水素の方が乗り越えなければならない障壁は少ないんじゃ無いかなぁ、と。

  2. 川崎重工業は輸送用LPGタンクの製造実績があり、水素タンクについても研究を進めているので、KAWSAKIが水素エンジンっていうのはごく自然な流れではある。