WILLCOM NS - 東芝WS026T - passive log strage

新機種発表されましたな。

NS → Network Stationery

2009/04/27発売ということだけど、分かっていることは結構少ない。確定事項は以下の通り。

WindowsCE 5.0。
音声通話なし。
通信はW-SIM パケット通信とWi-Fi。
システム手帳のリフィルとして。
NetFront3.5と「jiglet」というjigの統合ブラウザプラットフォームがインストール済み。
jigletは専用アプレットを追加できる（公式からダウンロード）。
ユーザがWindowsCEの(ネイティブ)プログラムを追加できない。カスタマイズはjigletの範囲のみ。

面白いコンセプトだと思う。

音声通話をなくしてデータ端末としての割り切り、スマートフォンではなく「電子手帳」（なつかしい響きだ(苦笑)）として、本当に手帳のリフィルにしてしまうとは。

今までのW-ZERO3シリーズでは「スマートフォン」として音声通話も持たせていた。ところがW-ZERO3ユーザのほとんどはサブ携帯として所有していたりする。それならいっそもっとPDAに近い構成にしてしまおうということだろうか。

俺はこのシステム手帳のリフィルとして収まったWILLCOM NSを見たとき、即座にシチズンのDataSlim2を連想した。DataSlimシリーズはPCMCIAカード型の情報端末で、一通りのPIMとユーザアプリを扱える。PCに差してシンクロした後、カードケースやこのNSと同じようなシステム手帳に納めるリフィルに入れて持ち運ぶ。
NSはW-SIMジャケットなので、USB接続（クライアントモードのみ）でPCと接続できるほかに単体で通信できるという点では、DataSlim2に非常に近いものを感じる。

ITmediaのこの記事、
目指したのはデジタルとアナログの融合――「WILLCOM NS」の狙いと自信 - ITmedia Mobile

TEGACKY（これまた懐かしい！）がでてきている。TEGACKYも音声通話機能がない「お絵かきメール専用機」だった。そう考えると確かに近い物があるかもしれないな。

それにしても、Gizmodeのこの動画・・・

ブラウザのもっさり加減にか〜な〜りイライラしているご様子。(苦笑)
経験上NetFrontのレスポンスはこんなもんだろうと思う。画面が広くてページの再現性はなかなか悪くなさそうなだけに、レスポンスが良くないのはちょっと残念。

疑問

なぜWindowsCE5.0？

記事やWILLCOMの通販を見る限り、個人向けらしい。
個人向けならなぜWindowsMobileではなくWindowsCE5.0なんだろう。
WILLCOMというキャリアの中で見た場合、SHARPはW-ZERO3でWindowsMobileのノウハウがある。東芝はWindowsMobileの実績がないのでWindowsCEを選んだ・・・ということなんだろうか。

なぜネイティブアプリのインストールができない？

これが一番わからない。

たとえば、法人向けとするなら、SI屋から自社業務に合わせたソリューション提供をうけるような事はあり得るだろう。それなら逆にWindowsCEで出す意味もわかるし、「サードパーティのアプリケーションをインストールさせない」というセキュリティ面での長所が出る。が、今回は個人向け端末で、WILLCOM STOREで購入できる（04/17予約開始となっている）。

jigletでカスタマイズできるし、jigletの開発はだれでも自由に行える。

jiglet.jp

けど、すでにWindowsMobile向けのアプリケーションがこれだけでているなら、そちらを使いたいと思うのは自然だ。ここでわざわざ「jigletのみ」に絞るということは、「東芝とjig.jpが囲い込みのために・・・」とか邪推してしまうのだけど、こんなことしても誰も幸せにならんだろう。

あとちょ〜っとだけ思いつくのが「（iPhoneの）App Storeであんだけダウンロード数があるんだから、jigletでも同じ感じで使ってくれるんじゃね？」っていう考えが開発者の中にあるんじゃないか・・・ってのは考え過ぎか。

で、ここまで書いておいてなんだけど、なんだかんだでネイティブアプリのインストール手段が出てくるんじゃないかなでてきてほしいなという希望的観測が・・・。WindowsCE5.0については調査していないのではっきりしたことは言えないけど、開発環境は（もちろん有償で）入手できるので、だれかが解析して脱獄（jailbreak）プログラムを出すんじゃないかと。

・・・いや、この機種に関しては、それだけのパワーユーザは出てこないかもしれないしなぁ・・・。