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BootCampとVistaのメモ

Macbookが来た当日、最初にインストールしたのがVistaな奴は俺だけでいい。

パーティション

BootCampユーティリティは、あくまでBootcamp用の領域を確保し、ブートローダの変更とWindowsインストーラの起動をするためのユーティリティ。細かいパーティション設定はできず、Mac用とWindows用それぞれの領域を割るだけなので、追加でFAT32の共有パーティションLinuxパーティションを作ることはできない。
よって、今回は以下のように二つに割った。

  • 全320GB
    • Mac用:120GB
    • Bootcamp領域:100GB

あとから調べると「ディスクユーティリティ」を使えばそこらへんの細かいパーティション設定が可能らしいんだけど、すでにVistaをインストールした後だった。Bootcampユーティリティは、一度設定したBootcampパーティションを変更することはできず、一端全領域をMac用に変更しないと再設定できない。

Mac側領域は使用量以内ならフォーマットせず縮小/拡大が可能だが、Bootcamp側領域は初期化されてしまう。Bootcamp用領域を確保するときにはあらかじめパーティション計画しておく必要がある。

後から共有領域としてFAT32を追加しようとおもったのだけど、すでにMac側が半分、Vista側の80%を使ってしまっており、再インストールが面倒なので手つかずのままになっている。もう一つ大容量のHDDにしておけばよかったとちょっと後悔していなくもないが・・・。

FAT32の共有領域はバッファローRUF2-PS4G-BKを使っている。これはUSBポートから5mmしかはみ出さないので差しっぱなしにしている。

2G、4G、8Gと3種類買ったが、8Gはスリープの解除で勝手にアンマウントされてしまう(仕様なのか個体差なのかは不明)。2G超のファイルをやりとりすることは現状ほとんどないので、しばらくはこれでやりくりする方針。

システムクロック

Bootcampの不具合、というかWindowsの仕様に関わってくるんだけど・・・。

Mac側を起動した後Vista側を起動すると システムクロックが9時間遅れる。

MacBookでBootCampでWindows - noiselog

簡単に説明すると、これはMacOSがハードウェアクロックをUTCとして扱うのに対し、WindowsVista(XP)がロケール時刻として扱うという仕様によるもの。
UTCGMTと同じ時刻を示すのだけど、日本の時刻はGMT+9時間なので・・・

  1. Mac側で時刻を日本時間の09:00(UTC+9時間)に合わせる。
  2. ハードウェアクロックはUTCの00:00として設定される。
  3. Vista側を起動すると、ハードウェアクロックの00:00をそのまま00:00として認識する。

そんなこんなで、MacWindowsを起動し変える度に、時刻がかならず狂うことになる。仕組みは単純だけど、対処しようと思うと、これはかなりめんどくさい。

  1. 起動する度にハードウェアクロックを変更する。
    • 前回の起動がMacだったのかWindowsだったのかが判断できないので、「変更すべきか否か」が切り分けられない。
  2. 起動する度に手動で変更する。
    • クソめんどくさい。
  3. Vistaの仕様を変える
    • レジストリの書き換えで可能らしい。
    • が、「お行儀の悪い」アプリケーションの場合、直接ハードウェアクロックを見に行くものがあるらしい。
  4. Mac側の仕様とWindowsと合わせる
    • 同じく「お行儀の悪い」アプリがないとはいえない。
  5. 起動する度にNTPに問い合わせて時計合わせをする。
    • ネットワークに接続できない環境の場合どうするんだ?

今のところ、もっとも現実的かつ確実なところで4.の手段をとりあえず採用しているわけだけど、個人的にかなり納得できていない。

ちなみに、Linuxだとほとんどのディストリビューションでは、システムクロックの解釈(UTCなのかロケール時刻なのか)をインストール時(あるいはインストール後の設定)で選ぶことができる。

Bluetoothドライバ

現状のVista標準のBluetoothドライバには、シリアル(SPP)やボード・マウス(HID)などのプロファイルはあるものの、
ハンズフリーヘッドセット(HFPHSP)やオーディオデバイス(A2DP)のプロファイルはない。
Bluetoothでヘッドセットやオーディオを使いたい場合には、USBドングル付属やPC付属のBluetoothスタック*1をインストールする必要がある。

当然、MacOSX付属のBootcampドライバにBluetoothドライバは含まれているのだが、Bluetoothスタックは含まれておらず、Vista標準スタックを利用するしかない。つまり、現状でヘッドセットやオーディオデバイスを利用できない。

他社のBluetoothスタックを利用する手もあるようだが、ライセンス的に微妙なので、なるべくならOS標準かBootcampにスタックが含まれていてほしいところなんだけど、今のところそこらへんの動きはなさそう。

まぁ現状でもWILLCOM 03とBluetooh経由でのActiveSyncはできているのでないよりはマシな状況ではある。でも、せっかくMac側で使えるBluetoothヘッドセットなんだから、そのままVista側でも使いたいのは人情ってものだ。

Windows7でこれらのスタックが含まれるかどうかわからないけど、現状でBootcampでのBluetoothはあまり期待しない方がいい、という結論。

外部ディスプレイドライバ

MacBootPro13インチにはMac独自のディスプレイポートがある。Mac側で別売のアダプタをさせば外部ディスプレイでミラーリングや拡張デスクトップを利用できるわけだが、同時購入したDVI-Dアダプタ「」を差したところ、Bootcampから起動したVista側ではディスプレイを認識できなかった。

外部ディスプレイとしてドライバは認識されているし、後ほど購入したアナログVGAアダプタ「」では利用できているので、どうやらディスプレイドライバの問題らしい。


Bluetoothでもそうだけど、この手のドライバはAppleから提供(MacOSのインストールディスクに入っている)されている「Bootcampドライバ」に含まれている。ハードウェアベンダはAppleなので、Windows系とはいえAppleから提供されるのは当然なんだけど、Bootcampはあくまで「おまけ機能」なので公式サポートに報告するのもどうにも気が引ける。それこそ自己責任で利用するしかないのがもどかしい。

グラフィックス性能

MacBookProのグラフィックス性能はVistaのゴテゴテGUIを使ってもかなり快適なものになっていた。
Vistaには「Windows エクスペリエンス インデックス」という、OS標準ベンチマークとよべるものがあるが、俺のMacbookPro1inch(Core2Duo 2.53GHz、メモリ4GB 1067MHz DDR3)での判定はこんな感じになった。

ベンチマークの最大スコアは「5.9」だそうだが、この結果ならハードなゲームやグラフィックス処理を行わない限り十分な性能だろう。

ちなみにこのBootcamp上のVistaで「QuakeLive」を走らせてみたが、動作にまったく支障がない。だからこそ21インチの外部LCDで使えないのが非常に惜しいのだけど・・・。

キーバインドカスタム

昔のMacのJIS配列は、現在のPCの[CapsLock]の位置([A]キーの左)に[Ctrl]キーがあり、Mac/Windows両方使う自分は[Ctrl]のつもりで[CapsLock]を誤打することが多かった。もともと[CapsLock]を使う機会がまったくないのでうっとおしい。

そこで俺は基本的にすべてのPCで[CapsLock]を殺して、[Ctrl]キーにそぎ変えている。キーバインドの変更はレジストリの変更が必要になるのだけど、キーバインド変更のための専用ツールが存在する。

Change Key(v1.40) - 窓の杜

[CapsLock]だけでなくJIS配列なら[無変換]や[ひらがな/カタカナ]キーを殺して[Space]に置き換えたりするのだけど、今回はUS配列なので必要ない。
今まではWindows2000とXPでの動作を確認していたけど、今回Vistaで使えることを確認した。


さらに、MS-IMEの「ひらがな」と「無変換」の切り替えをMac側・Windows側で統一するために、[Ctrl]+[Space]に変更した。Windows2000ではMS-IMEの設定でできていたのだけど、VistaMS-IMEではみつからず、代わりに切り替えツールをみつけた。

CmdSpace(Ver 1.1.0) - Pollux Program Lab

Macの[Command]+[Space]と同様に[Windows]+[Space]で切り替えを行うための常駐型ツールなんだけど、[Windows]キーだけでなく[Ctrl]や[Alt]に切り替えることもできる。
BootCamp上のVistaで試したところ、切り替えは効くもののフォーカスが入力中のウィンドウから外れてしまう現象が発生したため、[Ctrl]+[Space]に割り当てた。

これを逆にMac側に反映することで、IMEの切り替えをMacVista両方で[Ctrl]+[Space]とする統一を計った。


上記2つのツールがすごぶる便利なので、職場のXPでも同様の設定を行い、自分の使う環境をすべて[Ctrl]+[Space]にしてある。

現状でのまとめ

いやぁ、個人的にすごい驚きなことだけど、BootcampのVistaを使っていて「Macだから」と意識することが全くない。昔ならCPUの違いもあって、同じことをやろうとおもうとVirtualPCなどの仮想化環境を利用するしかなかった。

8年前は実際にiBook(PowerPC G3 800MHz)でVirualPCをインストールし、Windows2000を使っていたことはあったけど、やっぱりネイティブに走る環境にはかなわなかった。
現在のMacがIntelCPUに変わり、ネイティブ環境でWindows系(またはPCLinux)を走らせられることがわかっていたとはいえ、「実はなにかしら制限があるんじゃないか」という疑い気持ちはあった。実際にはこの記事に挙げたような不具合もしくは仕様以外に特別不便であるとか使えないといったことがない。特にVista側を仕事で使っているけど、スペック的には職場のXPのデスクトップより軽かったりする。ぶっちゃけ開発環境もVista上に移したいぐらいなんだが・・・。

現在のIntelMacは、MacWindows両方使いたい人、使う必要がある人、特に開発者*2には非常にありがたいものになっているわけだ。IntelMac切り替わって以来、モトローラCPUから使っている人間としては寂しさはあったが、これだけ便利に使えるんなら、そんな寂しさは微塵もない。


なんせ「Windowsですよ?」といってリンゴマークのついたマシンを堂々と使っていられるんだからね!!

*1:Bluetoothスタックというか、ドライバに含まれるっぽいけど

*2:Mac/iPhone/iPod touchアプリ開発者やWeb専業でもないかぎり、MacファンといえどMacOS以外のOSを全く使わないソフトウェア開発者はまず居ないだろう。