タイトルママ。
そんな感じの「欲しいような気がすごいするけど実際に買うには何か一押しが無いorネガティブ要素が強すぎる」時計達。
SEIKO Prospex SBDC047 TRANCEOCEAN
- こうみえてちゃんと「DIVER'S 200m」
- Cal. 6R15
- 実売:8万円前後
- ディスコン済み
(もうamazon.co.jpでは紹介リンクが作れなくなっている・・・)
実はMM200を選ぶときに一時的に候補に挙がってた
単に価格帯が同じだったのでこれが出てきただけなのだが、この時にデザインが目を引いた。単純に「かっこいい」から。
しかしこの時は「ダイバーズらしいダイバーズ」が欲しかったので選外。
ダイバーズの「一本目」としては選択肢にしづらい。
気になるポイント
ダイバーズとして異質なデザイン
なにが気になるかって・・・シンプルに見た目である。もう、単純にデザインがカッコイイ。ダイヤルがブラックならSBDC039だが、こちらはMM200と被るし、自分が感じるこの格好良さのイメージはやっぱりブルーのダイヤルにあるように思える。
[セイコーウォッチ] 腕時計 プロスペックス ダイバーズ トランスオーシャン自動巻(手巻つき) サファイアガラス SBDC039 メンズ シルバー
SBDC039はまだAmazon.co.jpで買えますよ~(2019/11/12現在)
腕時計はWeb上の写真と現物を目視するのとで印象が全然変わることが多いが、この機種については都内のいくつかの小売店やセイコーアウトレットに並んでいたので現物を確認したうえで「やっぱりカッコイイ」と納得している。
スーツにも問題ないだろう。というよりスーツに合わせやすいデザインにしているんだろう。ダイバーズとしての性能機能を損なわない形でダイバーズっぽく見えないデザイン。MM200が「オーソドックスなダイバーズ」、Turtleが「スポーツ寄りなダイバーズ」とするなら、SBDC047は「ダイバーズに見せないダイバーズ」って感じだろうか。
引っかかりポイント
ダイバーズとして異質なデザイン
「気になる」と「引っかかり」が同じ理由。つまり、「ダイバーズっぽくなさすぎる」。
MM200(SBDC061)は「現代デザイン」である。これはおそらくスーツにも合わせる事が多い(ってことになっちゃってる)ダイバーズなのだからよりフォーマルっぽくつまり落ち着いた見た目にする、という「解釈」を行ったものだと思う。アレンジされているとはいえデザインの根本はダイバーズであって、ダイバーズのイメージのセオリー的なところは逸脱していない。
対してSBDC047(またはSBDC039)はダイバーズ的なデザインであることよりも「スーツに合う」方向に思いっきり寄せたデザインに見える。特にラグの直線的な部分などからそう見えるのかもしれない。ダイヤルのバーインデックスもビジネスウォッチの印象をより強くする。ビジネス用と考えるなら、すでにSBRA033を買ってしまった。
そしてなによりSBDC047には「オシャレ感」的な物を意識させるナニかがある。
イメージとしてはファッション雑誌に載ってる外国人男性モデルみたいな感じか。俺は「自分に似合うかどうか」は考えずに時計を買うし今後もそれを曲げるつもりは無いのだが、さすがにそれでも限界はある。
俺が「(ダイバーズ“風”ではない)ちゃんとしたダイバーズ」が欲しいのは、ダイバーズウォッチという性能が担保された時計を買う=デザインじゃねぇよ性能で選んだんだよ!という言い訳で時計を選びたいからであり、「オシャレ感」があまりにも強すぎるとその言い訳が弱くなってしまう。つまり、いまさらどうやってもオシャレになれないダサいオッサンの繊細な男心からなのである。同意は求めないし意見は聞かないが、心の中で同意する奴は少なからずいるはずだ。居て欲しい。
SBDC047は、香水の「Rising Wave」とのコラボ(だからブルーダイヤル)というのもあって「オシャレ感」の先入観が強すぎるのかもしれない。また、ペットネームが「TRANCEOCEAN(渡洋)」なので海外をイメージしてるのだろううけど、このモデルの上位版であるSBDX017(GMT針ありでスプリングドライブ)ならともかく、こちらはそこまで「海外感」は無いよな。
ちなみに、ライジングウェーブは使ったことなく、この時計で初めて香水のブランドであるということを知ったぐらいなものなので、どういうテーマのフレグランスなのかとかさっぱりです。まぁ名前からして海なんだろうけど
ブレス・バンドの変更不可
ブレスのラグ幅は極端に狭くなっているようで、実質は標準ブレス専用と考えた方がよさそうだ。カチッと決まりすぎている感。これはもうこれで完成していて、自分が変更する余地など無い。つまりブレスを交換したりNATOストラップを着けて楽しんだりするのは想定外と考えるべきで、意外と楽しめる範囲が狭そうなところも二の足を踏む要因の一つ。
うーん・・・
でも格好いいんだよなぁ。
やっかいな事に、このモデルはすでに製造販売は終了しているので、市場の在庫は減る一方だろう。SEIKOアウトレットでちょいちょい見かけるので、買うなら早めに決めなければいけないが・・・。
klockers
- 独特な形状
- アタッチメント取り替え可能
- ノンデイト
- 電池式クオーツ(キャリバー不明,スイス製)
- 実売価格:4万~6万(オプション追加により増加)
クラウドファンディング発
変な時計はやっぱり気になる。その中でも割と「ガジェット感」が強いのがこれ。
クラウドファンディングで企画され、成功したので市販化されたものらしい。
気になるポイント
独特な時刻表現とデザイン
時刻を針ではなく、回転するディスクで表現するという時計がいままで無かったわけではないので、この時計がエポック(まったく新しい原点的なモノ)であるとは思っていない。
例えばコレ。
しかし、klockers が気になるのは、その佇まいだ。
システム的に考えれば、表示位置だけ窓付きにして見せるというのもありのハズなのだが、そういったものはすでにあるし、考えようによってはアナログ時計のデイ・デイトがそれだ。 klockersは「ディスク全体が回っている」状態を見せることで、より円形計算尺のイメージに近づけている。時計というより「文房具」のような見せ方。
変形ガジェット的な面白さ
もう一つの大きな特徴。これも時計と言うより文房具的な感じ。
専用規格のクリップになっていて、対応したホルダーに付け替えることで4つの形態に変形させることが出来る。
- リストバンド(腕時計風)
- トラベルスタンド(トラベルクロック風)
- ランヤード(懐中時計風)
- クリップ(紙に留めたりマネークリップ的に)
脱着は本体側のボタンを押しながらずらせばはずせるようで、「時と場合に応じて付け替えてね」というコンセプト。マグネットが付いていて冷蔵庫などに貼り付けられる時計(キッチンタイマー)は目にするが、クリップがついている(あるいはクリップについている)時計というは見たことがないので面白い。
「変わり種時計」「変な時計」「変ガジェット」。ガジェット感の強い物は嫌いではないのでそういう意味でも気になる。
引っかかりポイント
腕時計として使う気にならない
俺は、少なくともklockersを腕時計として腕に着ける自信が無い。
(以上、取り扱いのある正美堂さんより引用)
これねー、どうやってもこれ「腕に着けている」っていうより「腕に円盤的な何かが乗っかってる」って表現した方が適切じゃね?
そういうのが良い人や、むしろそういったものをかっこよくオシャレに着こなせるような人なら良いのかもしれないが・・・自分には無理。無理です。
となると、やっぱりトラベルスタンドかクリップで運用することになり、この記事のカテゴリは「腕時計」だからちょっとズレてしまう。いやそんなの問題かと言われればそこまででもないんだけど。
いっそ、トラベルスタンドかクリップを改造して「置き時計」にしてしまうのはアリかも。
でもそこまでしてもう一つ時計持ち歩く必要って、ある?
っていうか、そもそも、これって見やすい?
多分ここが一番の引っかかりポイントだろうなぁ。
この表示板が「時計として見やすいか(実用に耐えるのか)」は、多分実際に使ってみないことには判断することが出来ない。使うためには買わないといけない。買うにしては・・・3つめの引っかかりポイントに繋がる。
まぁでも、少なくとも「時刻を表示する」という時計としての本質的な目的を放棄したようなデザインウォッチ(文字盤がないようなもの)よりは実用性はありそうだ。自分は時計が欲しいのであってコンセプトアートを見たいのでは無いんだからね。
「ネタ」にしてはちょっと高い
本体4万強、各種ホルダーはそれぞれ5000円~1万円。付け替えというこの時計の大きな要素を考えると複数のホルダーが欲しくなると思うので最低6万から、って感じか。
これは「ネタ」として買うにしてはちょっと高い。
自分が「ネタ」に出せる時計のMAX値段としては、やっぱりBlackAtlas+ブレスの合計3万ぐらいかなぁ、と思う。しかもBlackAtlasは実用上はまったく問題ないって意味ではネタ要素は低い。割とお買い得じゃん?
6万という価格に対して「それでもklockersが欲しい」と思うためには、ちょっと理由付けが弱い。
うーん・・・
時計としては面白いし、ネタにはなるだろうけど、値段がねぇ。
そして取り扱っている店舗も少ないので現物が確認できず、二の足を踏みまくってる状況。
SEIKO SUSデザイン復刻モデル nano・universe Special Editon SCXP155
- 質実堅固なミリタリー風
- 小径でもかっちり感あり
- 10気圧防水
- 電池クォーツ
- 定価22,000円(実売20,000円前後)
「SUS」なんてのがあったのか
1990年代(俺が小~中学生だな)にこのような時計が合ったこと自体知らなかったが、当時知っていたら欲しくなっていたかもしれない。
Cal. 7N01 は定価が15,000~20,000円クラスの時計に載っているもの。まぁ妥当か。
同じデザインの後継モデルとして、ブラウンのレザーバンドになったSCXP171がある。定価での価格差は1000円でほぼバンドの違いだけだろう。
気になるポイント
まず、デザインが好み。
ミリタリースタイルでケースも径35mmと小さく、はっきりと判読性が高いダイヤル。
細長い分針と短く太く先端がスパッと切られた時針のおかげで、ベトナムレプリカのように「時針と分針の判別がしづらい」という事も無い。
手に持った感じも安物っぽさがなくガッシリとしていた。10気圧日常生活強化防水なので普段使いの実用性は十二分にある。ディスポウォッチをディスポじゃない形で復刻アレンジした、TIMEX キャンパーやハミルトン カーキフィールドのような時計と言えるか。
引っかかりポイント
言ってしまえば「フツーのアナログクオーツ」。それを利点と取るか欠点と取るかは人それぞれだが、「最後の一押し」が弱いのは事実。
価格も2万円台だが、デザインが近い時計というならもっと安いものでいくつもある(それらは大概デイデイト付きだが)。
nano・universeブランドで取扱店舗が少ないため、現物を見かける機会が少ない。
オリジナルの「SUS」にはクロノグラフとか自動巻きのモデルがあったようなのだが、復刻されたのはクォーツのみ。機械式が出てたらもっと気になっていたところだ。自動巻きが無いのは現在のSEIKOのムーブメントではこのサイズに収まるキャリバーが無いためか?
うーん・・・
この機種、本当に見かける機会が少ない。
都内の某時計店にて実物があったので見て思わず買いそうになったものの、クォーツの宿命である秒針の「針ズレ」が酷く購入を避けた(展示品限りで他の在庫無し)。出荷検品で許容差だったとしても、2万円クラスで12時位置が合っていないというのはちょっとね・・・。
良個体があったら確保したいところだが、nano・universe の店舗でないと展示品は無いだろう。あるとすればSEIKOアウトレットだろうか。
今年すでに後継機が出ているが、微妙な違いがある。「同じデザイン」としてSCXP171を挙げたが、ハンズの色が微妙なグレーだ。なぜ色を変えたのかは不明だが、そのまま白の方が良いと思うのでやっぱりSCXP155の方がいい。
「買わない理由」を並べてみた
某大規模掲示板の住人の誰か曰く、
『買わない言い訳を並べる奴は、その言い訳の原因が解消されても新しい言い訳を見つけてずっと買わない』
全くその通りだと思う。
つまり買わない理由を見つけることで購買意欲を抑えるというライフハックなのである。
しかし、自分が「気になる」こと自体はやっぱり変えようが無いので、こうやって記事にして沈静化を計るか、それでも気になっていれば・・・・。
いや、流石にもう無いです。
ちなみに、この記事に上げていない時計としては、
の2本が挙げられるが、これらは「実売10万円のボーダーを超えない」という鉄の掟を余裕でブッチする(あとまぁ現物を見て「ちょっと」ってのがあった)ので、初めから見なかったことにしている(笑)
・・・以上、物欲の墓場よりお送りしました。