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CT125 - タイヤ減圧とポータブル電動エアポンプ

オフロード走行時のタイヤ減圧

オフロード走行時にタイヤの空気圧を落とすとグリップが増す、というのは解っていた。
が、林道に入る前にで減圧するのは良いとして、帰りに規程圧まで戻す方法をどうするか、これが問題で先送りしていた。 手押しの携帯ポンプもあるが、オフロード走行後の疲れた時にしんどいのはわかりきっている。平均的にはバイクのタイヤは自転車より空気圧は低いが容量が多いからだ。日常点検と整備ではフロアポンプ(結構大容量だったりする)があれば十分だが、もちろんそんなものを持って行けない。

減圧しても空気圧を復帰させる手段がないので保留していたところ、最近増えてきたコンパクトな電動エアポンプの導入が視野に入る訳だ。

KUKIIRE スマートエアポンプ

最初に購入したのが4000円程度の安い中華ブランドだった。

ところが、こいつが初期不良品だった。
運転開始は可能だが、実際にバルブに接続して運転開始するとディスプレイ上に「E02」が表示され圧送が停止する。この「E02」エラーはどうやらこの製品の持病らしく、「使っているうちに発生した」とか「購入時から発生した」などのレビューがちらほら出てくる。バルブに繋がない状態だとエラーにならないので空気圧センサ関連だと思われるが、頻発しているということは初期不良交換してそれが正常だったとしても経過で発生する可能性が高い。
やっぱり安物買いのなんとやらか、ということで、次はケチらずにこれを購入。

「空気入れ」ってもうあまりにも安直なネーミング過ぎる。この手の電動ポータブルポンプをある程度リサーチした人は解ると思うがキジマ スマートエアポンプ JP1とほぼ同じもののようだ。

KUKIIREの製品をキジマとしてリブランドしたものなのか、OEMなのかは不明だが、中身は変わらないだろうし値段も差が無い(購入当時)のでどちらを買っても同じだろう。それならバイク乗りならキジマブランドを買うところだろうが、こっちを買ってしまうあたり自分はなんか拗らせてるかもしれん。

この製品、操作関係の癖がやや強め。

  • ホースを抜くと電源ON(ほかに電源ONの方法が無い)
  • ホースを戻す、または一定時間経過でOFF
  • 物理ボタンではなくタッチパネル(素手であれば誤操作はほぼない)
  • プリセットモードは「車」「バイク」「自転車」「汎用(ボールなど)」「その他ユーザ指定」の5つ

この手の製品では当たり前に空気圧測定機能とプリセット機能がついている。プリセットしておくと自動で指定空気圧で停止するという奴だ。「車」や「バイク」などのアイコンになっているが、プリセットは自分で変更できるので「バイク」は「CT125のリア」、「ユーザ指定」は「CT125のフロント」といった感じでモードを適宜読み替えて設定しておけば良い。

すでにAmazonのユーザレビューでも書かれていることだが、自分が購入した物も計測される空気圧が10kPa弱程度低い。プリセットを純正指定値(リアで225kPa)をきっちり同じにすると少し多く入ることになる。 基本運用はKUKIIREで設定し、今まで使っていたエアゲージで最終調整(減圧)していたが、傾向がつかめてきたのであらかじめ低めの値にプリセットするようにした。しかしまぁプリセット値はあくまで参考ということで、念のために別にエアゲージを持って行き最終チェックすることを推奨したい。

バルブの接続がねじ込み式で使いづらいので、ガソスタの空気入れでよくあるクイックレリーズ(?)タイプの延長ホースを別に購入した。

こっちにはKUKIIREには付いていない解放バルブ(入れすぎた空気を抜くボタン)が付いていて便利かと思ったが、減圧して調整するときはエアゲージを使うのであまり意味は無かった。

ということで、現在は林道走行用としてこの一式を持っていく。

この程度ならサイズ的にも重量的にも大した負荷にはならない。

本体付属のホースに追加ホースを継ぎ足して使用。

動作音は結構派手だが、どうせ使用するのは人の居ない山の中なので気にならない。気になるのは音よりも減圧状態から規定値まで上げる時間で、CT125標準チューブ+GP-22だと100kPaから225kPaまで上がるのに3~5分ほどかかる。圧送の出力が弱いのかもしれないが、180kPa 程度まで上がったところでしばらく数値が上昇しないことがある。リアにはパンク防止剤を入れているのでその分抵抗になっているのか、あるいはホースが潰れてうまく加圧できていないのか。すこしホースを揺さぶってやると圧力が上がり始めるので流路の問題なんだろうが・・・。
まぁ今のところまったく入らなくなるようなことは無い。

前後1回づつ入れたところでバッテリーの消費レベルは満充電表示から変わっていないので、バッテリーの持ちはまったく問題ないレベルだと思われる。

減圧の効果

減圧といっても具体的にどこまで落とせばよいかという明確な基準がみつからない。車重やタイヤサイズやビードストッパーの有無という条件によって変わってくるだろうから自分で最適な空気圧を見つけるしか無いってことだろう。特に現状ではビードストッパーを付けていないため、大幅な減圧はできない。減圧しすぎるとリム打ちによるパンクやタイヤショルダーの傷など悪影響も大きいはずだし、ビードが滑ることでタイヤ内面とチューブが擦れてパンクにつながる可能性も考えられる。

3回ほど試してみて、現状では、

  • フロント:110 kPa (標準 175 kPa)
  • リア:110 kPa (標準 225 kPa)

で落ち着いている。

ここまで落とすとはっきりとわかりやすく減圧の効果(手応え)が感じられる。
わかりやすい具体的な効果、つまり「グリップ(感)」だが

  1. 前後が逃げない(粘って喰い付いてくれてる感)
  2. フロントブレーキが掛けやすい

ガレ場でフロントが弾かれにくくなったのと共に、フロントブレーキが精神的に掛けやすくなったのは大きい。これまでは限界が急激に訪れる感覚があり、フロントからのスリップダウンが怖くて、ダートではいっそフロントブレーキレバーに指を掛けないまでに「フロントを使わない」ようにしていた。さらにアスファルトに苔がついたようなズルッと行きやすい路面では苔の表面をフロントタイヤが転がるようなを意識する走りをしてきたが、フロントブレーキでの積極的な制動がしやすくなって走行に安定感が増した。
リム打ちが怖いのでギャップを使ってフロントを跳ね上げるような走りはできないが、総合的に路面に沿って舐めるような走り方はしやすくなった。モトクロッサーのように勢いを付けてギャップをパスするような走り方ではなくじんわり凹凸をトレースするような感じ。

調整中

CT125はリアヘビーなのでリアはもうすこし高くても良いかもしれないが、リアにはパンク防止剤を入れているので気持ち的には若干余裕がある。乗り上げ時に勢いを付けたいことを考えると、フロントももう少し高くした方が良いだろうか?

規定空気圧を割った状態での走行はメーカー想定外なのでどこまでいっても自己責任。それゆえにあまり極端な設定はできないものの、最適な状態というのは手探りになる。こればっかりは続けて経験値を蓄積するしか無いな。