ドライバー・・・
LETHERMAN PSTのドライバーは固定。普段使いで+ドライバーが1種類しかないのはさすがに物足りない。
そこで差し替え可能なビットドライバーですよ。
その当時はそんなものはLETHERMANからは出ておらず、みつけたのがコレ。
レビュー
LETERMANとはデザインが全く違う、丸みを帯びた形状。ハンドルは一見アルミダイキャストに見えるが、ステンレスダイキャストらしい。肉厚があって角も丸く、握り込んでも手が痛くならない。
搭載機能は、
- ナイフ側
- ナイフ
- ドライバーの軸
- モンキー側
- モンキーレンチ
- ビットホルダー
- クリップ
- 組み合わせてプライヤー
Spydercoといえば大きな真円状のサムホールのついたフォールダー。この「Spyderench」にも当然サムホール付きのメインブレードがついている。
本体を折り畳んだ状態でもワンハンドオープン可能なのは流石。
「SpydeRench」は2ピース構造で、それぞれ分割することができる。分割してもちゃんとフォールディングナイフの体で使えるってのはなかなかいい。掃除も楽だし。モンキーレンチでナットを押さえながらドライバーで締めるなんてことも可能。
こんな風に180度開けばカチッとロックがかかり、ドライバーやモンキーレンチを使うときの「長いハンドル」になる。
ドライバービットは5種類がハンドルに内蔵でき、4本は通常の6mmヘキサタイプ、1本は長いリバーシブルのもので、4本のビットを収納するときの「蓋」代わりになる。
付属のビットは焼き入れ済みで丈夫なんだけど、普段よく使うネジに合わねぇ・・・。
これ、USA規格のビットらしい。このツールに限らないけど、ちゃんと使うなら自分でよく使うビットへ換装したほうがいい。おそらく市販の物がそのまま使えるはず。
肝心のプライヤーだが・・・
プライヤーのアゴの幅がこんなふうに揃っていない。当然、顎が出っ張っている側でナットの締め付けなんかできないので、反対側を使うことになるんだけど、そっちにはクリップが・・・。
見た目通り、あまり細かい作業には向いていない。
もう一つの特徴であるモンキーレンチ、残念ながら稼働側のアゴがガタガタで、そこら辺のホームセンターに売ってるものよりも精度が良くない。ウォームギアはガリガリとした感触で回り、普通に使う分にはゆるむことはないだろう。ボルトを締めるようなときにはプライヤーではなくモンキーを使えって事だろう。
プライヤー、モンキー、ドライバー、どれをとっても中途半端な印象で、日常生活でも使うことはあまりない。一番使いやすいのが分離した状態で使うナイフ。切れ味はよく使い勝手もいい・・・って、だったら普通にフォールダーでいいじゃん・・・。
バイクツーリングにおける「工具」を主軸に考えていたので、搭載機能は要件通りなんだけど、細かな部分で使いにくさがネックとなりコイツもあまり出動機会が無いまま現在に至る。このモンキーの精度ならホームセンターの安くて短いヤツで十分だし、レンチならモンキー使わなくても専用の方が安心できる。どうせバイクに使ってるボルトサイズは限られてるから、片口メガネレンチ3本持ってた方がいい。
むしろラジオペンチに近い形状のプライヤーの方がバイク用工具だけでなく、キャンプでの使用では汎用性があるような気がする。
このプライヤーの顎の形状ならラジペンではやりづらい事ができる。例えば金属板の端を切り口と平行に折っていくとか、金属ワイヤーを力任せに引っ張るとか・・・とか・・・えーっと・・・
このサイズでプライヤーとモンキーを共存させ、分離可能っていうアイデアがいい。けど、LETHERMANのように「日常的に使って便利」というところまでには行かなかった。残念。
現在はナイフメンテナンス用の工具箱が常駐先。日の目を見る事はあるのだろうか?
Spec
- メーカー : Spyderco
- モデル名 : T01P
- タイプ:ツールナイフ
- 製造年・ロット :不明
- MADE IN : USA
- ロックタイプ :バックロック
- ブレード素材 :440C
- ブレード長(※) :75mm
- ハンドル素材 :ステンレス
- ハンドル長(折りたたみ長) :115mm
- 購入価格 :失念
※ブレード先端(ポイント)からピボットピン中心に向かってグリップ根元までの長さ。銃刀法における定義とは違うので注意。