USB電源取り付けたので次はフォグの移植。
基本方針
基本的にはNM4に取り付けていた構成を、ケーブル類も含めてそのまま再使用。
フォグへの給電用配線(2芯)とスイッチ+インジケータ用配線(3芯)をシート下とフロントに渡し、マイナス(フレームグラウンド)はシート下で完結させる。
USB電源で配線済みのキー連動ONからリレーのコイル給電とインジケータ給電を行い、フレームグラウンドに逃がす。
ライトポッドへの給電はバッテリからリレーを経由して給電。NM4ではマイナス側はフレームグランドに流していたが、今回はバッテリーに直接戻そうと思っている。NM4で点灯したときは期待していたほど明るくなかった。プラスは仕方が無いとしてマイナス側をフレームグラウンドで共通化していたので、もしかするとここがロスになっているのかもしれない、という点を考慮した結果。あと結線がすこしだけシンプルになる。
スイッチ再検討
基本的な配線自体はNM4で組んでいた物をそのまま流用だが、スイッチがやっぱり問題に。
この左スイッチボックスとクラッチレバーのステーの間が幅的にいけそうだったんだが、いざ当ててみると・・・
スイッチの裏面と側面側の高さがあるため、レバーの隙間に入らないことが発覚。これはかなり惜しい。このスッキリしたデザインで格好よくまとめたかったんだがなぁ。別のスイッチを探すか。
またスイッチ探しの旅が始まる・・・のは4個めなのでもう勘弁してもらいたいところ
ということで、クランプするのは諦めて左スイッチボックスに貼り付けることに。またもやデイトナ製。
貼り付け系スイッチは最後の手段にしたかったんだけど、頻繁にON/OFFするフォグスイッチはどうしても左手から即アクセスできる位置にしたい。両面テープで貼り付けるスイッチにシーソータイプではなくスライドタイプなのも引っかかる(横方向に力がかかるためテープが剥がれやすい)が、ハンドルアップスペーサを入れている都合上、どうしても「ハンドルを左いっぱいに切ったときにアッパーカウルに干渉しない位置」という制限がでてきてしまうため、厚みが押さえられなおかつ頑丈そうで信頼できそうなこのモデルとした。防水性についてはなんともいえない。
アッパーカウルギリギリ。
スライドスイッチの感触は悪くなく、両面テープ貼りでも剥がれない。今のところは・・・。
インジケータ
インジケータはそれこそどこでも付けられる。
やっぱり他のインジケータに近い位置がよかろう。 配線の長さにかなり余裕があるので車体の左右どちら側に通すとしても十分だろう。
ライトポッド
NM4ではフロントフェンダーステーに供締めしていた。Firestormで同じやりかたをしようとすると・・・
こうなる。ボルトの止められている位置がフォークチューブよりかなり内側になっているため、30mmほど突き出しさせないとライトのステーがフェンダーに干渉してしまう。この写真はあくまで暫定のため適当なスペーサを噛ませているが、これだけ突き出しがあると振動でボルトが折れてしまいそうだ。
また、標準の固定ボルトは段付きになっており、別のボルトで固定するとフェンダー側に負荷がかかってクラックの危険性がある。結果的にこの固定方法はナシ、ということに。
なにか良い固定方法がないか探してみると、みんカラのこちらの記事がヒット。
ブレーキパイプガイドにZ型のアングルを取付け、ライトポッドをオフセットして固定。Firestormはダブルディスクなのでガイドは左右に存在する。なるほどこれは良さそう、ということでありがたく丸パクリさせていただく。
が、近くのホームセンターでは同じ大きさのステーが見つからなかった。暫定で記事より短いZ型アングルをつけてみるも、フォークが沈み込んだときにラジエータカウルに接触しそう。またZ型アングルはスチール製でそれなりに柔らかい。ホームセンターにコレしか無かったためだが、ステンレス製など硬いものがあればそちらに付け替えたい。
あくまで暫定の取付として先に進む。
送り配線
フロントとシート下を渡す送りの配線。これがまた悩ましい。
クランクシャフト長が短い=エンジンの幅が狭い90°Vツインではあるけど、フレームのアッパーチューブ(?)付近はシリンダーにかなり接近している。前バンクは左側に、後バンクは右に寄っているため、左右どちらにしてもシリンダーの真横を通す必要がある。となると、可能な限り熱の影響を受けづらい下側(腰下側)に近い場所ですり抜ける必要がある。
車体左を通す場合、後バンク側に余裕があるが前バンク側(ステム側)がキツい。接近しすぎていると熱で被覆が溶けるかもしれない。車体右の場合はETC・USB電源のコルゲートチューブと同じルートが一番熱の影響を受けづらいと考えられる。
ノイズの観点からすると、前バンクは左ラジエータの上付近、後バンクはシートレール右付近にコイルが設置されており、どっちにしてもコイルの横を通す必要があるのでノイズの影響をうけることになる。ETCはシールド線だがフォグ用に用意した物は平行線なので、おそらくスイッチ+インジケータ線にも給電線にもノイズが乗るだろうが・・・まぁノイズをうけて動作不良を起こすような物では無いはずなので今は考えないことにしようか。
仮敷設完了。
リレー取付位置
配線を納めるシート下で水が被らないスペースはNM4に比べて少ない。
防水リレーは結構デカい。配線を最短にするならバッテリー端子付近に固定したいところだが、この大きさとシート下に納めるのは結構むずかしい。レギュレータのようにシートカウルが膨らんでいる部分に納めるというのも手ではあるが・・・。
防水リレーの必要性
というか・・・防水リレー、要る?
仮にシート下に水が入るということは、バッテリーターミナルまで浸水してしまうということなのでフォグどころの話では無くなる。逆に言えば、普通に走っていればシート下に水が入ることは無いと考えて良いだろう。実際に雨の中を走ってもシート下スペース(車載工具やU字ロックを納めている)が濡れていた経験はない。
そもそもだがこの防水リレーは前提としてエンジンルーム内に取り付けるための製品。バイクの他の装着部品を見てもここまでガッチリした防水処理がほどこされているものはない。
ってことは、シート下に収まるならやっぱり普通のリレーでいいんじゃねえの?防水でないリレーならもっとサイズの小さなものが選択肢に挙がる。
リレー変更
もっとサイズの小さいリレーを探す訳だが、耐電流はどうなるのか。
現在使っているフォグランプ本体の定格を確認すると10Wで、バイク用のフォグランプ(補助灯)はほとんどこの程度の容量ばかりだ。10Wということは12Vを掛けると通る電流は0.83Aとなる。左右2個でも20Wで2A程度、突入電圧などで倍程度(具体的な根拠は無いが)まで上がるとして5Aあれば問題ない、さらに多めに10Aなら安心、といったところか。このエーモンの防水リレーは200W以下かつ15A以下なので、そもそもがオーバースペックだった訳だ。
MAX 10A でいいならもっと小型の物が存在する。
これがエーモンにラインナップされている非防水で最小のリレー(MAX10A)。比べればその差は歴然。
ただしこのリレーユニットは基板に半田付けされたリレーを収縮チューブで簡単に覆っただけの物。前提は車室内設置だと思われ、チューブの縁から湿気が侵入するのは容易に想像できる。さすがにこれはなんとかした方がよさそう。お約束のエフ小テープグルグル巻きで簡易防水というか防湿処置としよう。A接点(動作してON)とB接点(動作してOFF)両端子が出ているがB接点は不要なので短く切って防水の中にまとめてしまう。
普段使っている「エフコテープ2号」だけでは隙間ができやすいので、買ってはいたものの今までまったく使っていなかった「エフコテープ1号」を初めて開封。この1号はテープでは無く「充填剤」となっている。住宅用などでは俗に「粘土」とか呼ばれるもので、テープだけでは隙間の多い部分にこの1号を詰め込む形で浸水を防ぐための物。要はコーキングに近い物。エフコテープシリーズでは「2号」が自己融着テープで「1号」がこの充填剤なんだが、利用頻度でいえば「2号」の方が圧倒的に多い。
このように隙間ができやすい配線同士の間を埋めるような感じで固めた後、「2号」を巻いて固まれば完了。
不格好だが、まぁ効果は確実あるだろう。
ヒューズだが、NM4の経験からすると平型ヒューズは配線に対して地味に幅を必要とするため、円筒ヒューズの方が取り回しとしては扱いやすいと思っていた。今回は最大10Aの通常サイズの円筒ヒューズホルダを使う。
このヒューズホルダは最大10Aまで可能。いきなり10Aを入れるより想定電流内より高いより低い方が、早いタイミングで飛ぶはずなので保護としては安全。5Aヒューズあたりで試していくか。
今回外した防水リレーはもったいないのでパジェロミニのフォグランプ用(エンジンルーム内取付)として使い回す予定。というか本来の用途としてはそっちが正当なんだが。
あぁ、最近ぜんぜん手を付けていないパジェロミニの方もやってかないとなぁ・・・。
配置とシート下配線
シート下スペースを眺めながら、既設の配線との兼ね合いも見つつ配置を考える。
U字ロックは通常はこのバッテリーカバーに載せるのが正常な形。
全体的に見ればバッテリターミナルやヒューズボックス付近はUSB電源関連ですでに過密気味になっている。いっそのこと左シートレールに沿わせる配置のほうがスッキリするか?
リレーとヒューズケースを納める位置になるよう配線を作成して配線。
こんな感じでいこう。
キー連動配線分岐
USB電源の時に作ったキー連動配線を二股ギボシで分岐する。
今回は前回組んだ配線を切って二股ギボシに付け替える形で。
この空き側をフォグのスイッチに繋ぐ。
フォグハーネス
リレーを中心にハーネスを組む。
赤がバッテリーのプラス、黄がライトポッドへの送り(プラス)。フォグからの戻り(マイナス)はこれとは別にバッテリーへ直結する。リレーの青配線はスイッチからの戻り、黒はリレーからマイナスへ短絡するフレームグランドだが、フロントのインジケータからの戻り(マイナス)もグランドに落とす必要があるので分岐を組んである。
バッテリー接続以外、フロントからの送り配線を含めて繋いだ状態。理屈ではバッテリーに繋げばこれで動作するはず。
バッテリーのプラスターミナルにはカバーがかぶせてあるのでフォグ配線のプラス側も同じように通す。ターミナルのネジに共締めすればOK。ちなみに、元々接続していたバッテリーコンディショナー用の配線はこの際外した。アパートで部屋からバイクまで電源を引っ張って充電しておくのは現実的ではなく、充電したいならバッテリーを車体から外して部屋に持ち込んだ方てっとりばやい。まだバッテリーコンディショナー持ってきてないしね。
点灯試験
これで点灯するはずだが、その前にリレー回路の確認。
フォグのマイナスを外した状態でキー連動のみ活かしてスイッチのONでリレーが動作することを確認、無事リレーの動作音が鳴り、インジケータLEDが点灯。よしよし。
いよいよ点灯試験。
無事、回路の正常性を確認できた。NM4の時と同じく明るさは今回は不問で。
やはりステーが柔らかいため、アイドリング状態ですでに振動でかなり揺れている。
配線整理
まだ配線を繋いだだけの状態でフロント特にライトポッドの固定方法が未定だが、シート下に関してはこれ以上変更することがないので、おおまかな配線の整理だけはしておく。
ざっくりこんな感じで左側シートレールを沿わせる形とし、シートレールの下を通せる配線は通して表側に出てこないようにまとめた。
続く!
現在の保留項目はライトポッドの取付位置と方法。この位置を基本として振動しない硬い&沈み込みでカウルに当たらない位置になるステーを探すか、あるいはフロントフォークではなく車体側に固定する方法を探すか。
すでにシーズンオフ状態なので次に乗り始めるのは春。それまでに方針をゆっくり考えることにする。
つか、Firestormよりパジェロミニのフォグを考えないといけないんだよなぁ・・・。