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バイク , モバイルガジェット , アウトドア用品 , 腕時計 ・・・等。

CT125 オプションパーツ

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オプションパーツ

車体の納車時に取り付けてもらう予定だった以下のパーツ3点は、なんやかんやで間に合わなかったため、到着してからまとめて取り付けてもらう予定。

  • キタコ USB電源キット
  • キタコ ハザード対応左スイッチASSY
  • JMS 一七式特殊荷箱(中)

上記の3点は「どう考えてもまず最初に必要だと思う物」だったので納車前から発注していたが、入らない物は入らないのでどうしようもない。一七式特殊荷箱については受注生産っぽい雰囲気だったので最初から気長に待つつもりだった。だってJMSのサイトに載ってないぐらいだし。

ということで、待っている間に別の物から注文・取り付けを行った。基本的にはAmazonかネット通販で購入できる物に限って先行して進めた。

(暫定)トップケース「アイリスオーヤマ 職人の車載ラック専用ボックスMHB-460」+25mm幅ラッシングベルトバンド

なにはともあれトップケース。しかし一七式特殊荷箱の入荷が年明けになるとのことなので、届くまでの暫定で取り付けることにした。

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アイリスオーヤマの鍵付きRVボックスの後継モデル。ホームセンターでよく見かけるモスグリーン+グレーのものの後継モデルかと思われる。

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バンドを通すスリットが開いているのでネジ穴をあけなくても固定できる。蓋の内側を通るので、金具を内側にしておけば、外して持ち去られることがない(ベルトが切られない限りだが)。頻繁に付け外しする運用ならこのうえなく便利だろう。本体と蓋がつや消し黒になり載せるバイクの車種を選ばなくなった(とはいえRVボックスが似合うのはビジネスバイク系かオフローダーぐらいなもんだろうけど)。

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全体的に軽くて柔軟性のある素材だが、バックルをバチンと止めてしまえばかなり丈夫そうに感じる。蓋にパッキンが入っているので防水性は高そうだ。「車載ラック専用」とあるので軽トラの荷台やルーフラックに載せることを想定して防水性を持たせているのだろう。

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たつきを抑えるため、リア側の足の所にクッションゴムを挟んだ。接着していないので外れるかもしれないが、このボックスはあくまで暫定なのでそのときはそのときに考えることに。

欠点もある。

  • 蓋を開けた状態でバンドで強く締めるとボックスの口がたわんで変形し、閉めにくくなる。弾力性があるので閉めるときに押して閉めればいいのだけど。
  • 鍵は少々頼りない。価格を考えるといたしかたないか。

これでベルト698円、ボックス2500円の合計3000円台でこれなら暫定用としては十分。キャリアに固定するための穴を開けなくて良いので、使わなくなってもそのまま別の用途に使い回せるのは利点だ。一七式特殊荷箱が届いたら車載用に転用する予定。

正直なところ「これはこのままでわりといいんじゃね?」と思わなくも無い、が・・・。

ナポレオンミラー ラジカルミラー(AU-10) 1500円×2本

オフロード用の可倒式ミラー。可倒式といっても完全に寝かせるほど角度範囲は広くないが、そもそもが転倒時のショック吸収のためらしい。自分の想定は林道走行時に枝にかからないよう跳ね上げる目的。

f:id:obally:20201205210357j:plain 「最近のホンダ車は逆ネジ」とどこかで見かけたので逆ネジアダプター(H-10)を二つ一緒に購入したが、外してみたら左右とも製ネジだった。だまされた・・・じゃなくて、よく確かめなかった自分の責任だ。

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軸の部分はポールジョイントになっていて、ロックナットで堅さを調節できる。どちらもM17のボルトだが、汎用工具袋には入れていない。このサイズのスパナは仕事工具袋の中にあったのでこれとモンキーレンチを使ったが、車載工具にM17のスパナが必要になることが確定した。やっぱり車載工具の準備は必要になるか。
ボールジョイントはいずれ錆びて動きが渋くなることは予想できる。こういった箇所にちょうど良いグリスを探したところ、クレからぴったりな物が出ていたので使っている。

ちょうどパジェロミニの助手席側のドアヒンジがギシギシしていたので塗布してみたら音が収まった。汎用性は高そうだ。

バイクパーツセンター 汎用ナックルバイザー

ナックルガード(ナックルバイザー)については非常に悩ましい。
自分の想定は林道走行時に路肩から伸びた草や枝からの保護。そのためヒット時に耐えられる程度の強度が欲しい。「ナックルバイザー」とか呼ばれる物はどちらかというと防風が主目的らしく、ミラーに共締めするタイプがほとんどだが、可能ならバーエンドキャップとハンドルバーをつなぐタイプのオフローダー用ナックルガードが望ましい。しかし、CT125のグリップ周りに固定できそうなスペースが少ないため、注文して到着しても付けられない可能性が高い。

しかし、まぁ、バイザーだろうがガードだろうが、実際に手元に来ないことには付けられるかどうかは解らないので、安い物をおためしとして買ってみるしかない。

ということで、Amazonで見つけた安い物。ミラー共締めタイプ。後から調べたらキジマあたりから同じ形のものが出ていた。ブラウンスモークとブラックスモールがあったがブラックを選択。

直接ミラーステムに付けようとすると、右側のアームがスロットルワイヤーにギリギリ干渉しそうでしない感じ。左側は付属のオフセット用のアームをつける。

最適な位置に調整するため逆ネジアダプタにおまけとして付属していた位置合わせ用のナット(正ネジ10mmUp)を付けてみたら、こちらもなんとかスロットルワイヤの上に来た。高さもこちらの方がマシな気がするのでしばらくはコレでいくことに。

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無駄な買い物だと思っていた逆ネジアダプタ(のおまけ)が意外なところでが役にたった。

キタコ ブッシュガード(ブラック)684-1470100

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最初から予定していたブッシュガード。
エンジンガードというよりその名の通りの「ブッシュガード」としての想定。あまり大きく張り出さず目立ちにくいのが良い。
サブフレームの上端から75mm~90mmの位置に付けろということだが、思いのほか上の位置になっているように感じる。 f:id:obally:20201205153146j:plain

一番低い90mmの位置に取り付け。マニュアル通りネジロックを塗布。締め付けトルクは「手ルクレンチ」で。

TTPL Touring 1、キタコ マルチパーパスバー、スマホホルダ

ttploffice.com

TTPL Touring1は容量1リットルの防水バッグ。トップブリッジ付近に取り付けられるようになっている。たまたま見かけたレビューサイトに載っており、カラーリング的にぴったりだということで発注。

想定している使い方は以下の3つ。

  • USB電源の取り付けが終わるまで、スマホナビに電源供給するモバイルバッテリー納める
  • USB電源は2ポートつまり片方はナビ用のスマホ、もう片方は別の機器(モバイルバッテリーなど)を走行中に充電ができるので、これらを入れておく
  • USB電源のコネクタやスマホはケーブルを挿している時には防水ではない(防水キャップを閉める必要がある)ので、雨が降ったときには本体電源のみで運用するが、このときにケーブル類などを入れておく

これを付けると「トップブリッジ近辺が埋まってスマホホルダーが付けられなくなるだろう」という予測からキタコのマルチパーパスバーを同時購入。マルチパーパスバーはトップブリッジのボルトに共締めする形でハンドル手前側にU字型のバーを追加するキット。

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が、実際に取り付けてみるとバッグが思いのほか手前側にくることで、スマホホルダの位置が低すぎることが解った。しかも、バッグがちょうどマルチパーパスバーの上に乗っかるような形になり収まりが悪い。。となると、スマホホルダをハンドルバーに取り付けるしか無くなる。

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最終的にハンドル左側になんとか取り付けられたのだが・・・。これなら「マルチパーパスバーではなくデイトナのマルチマウントバーFEで良かったんじゃねぇのか?」と。

・・・結局デイトナ マルチマウントバーFEに変更しました。

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勉強代は4800円。

保留中のオプションパーツ

付けるかやめるか、どのモデルにするか迷ってる物。

フォグランプ(補助灯)

LEDヘッドライトが暗いということは最初から覚悟していた。NM4でそこら辺は重々承知の上。しかも750ccクラスでアレなので125ccクラスはなおさら期待できない。さらにCT125の行動範囲として暗い林道を走ることを考えるとNM4よりも切実だ。
NM4の時にも書いたが「ヘッドライトが暗い」というよりは「ヘッドライトの照射範囲がシャープすぎる(拡散されない)」ため、特に横方向に光が飛ばず暗く感じるというのが根本的な原因。なので、重視するのは光量よりも照射範囲になる。当然市街地では消灯することが前提なのでカットオフは考慮しない。

で、最初に検討したのは武川のCT125用LEDフォグランプキット。

ハーネスやスイッチが付いて価格も手頃だし武川だしデザインも悪くない。車体の納車に合わせて付けてもらおうと思っていたのだが、先にCT125を購入しこれを取り付けていたていた常連さんから「暗すぎる」「照射範囲が狭い」「カットオフが無い」「パーツの出来がいまいち」という情報が。「暗すぎる」といわれても正直それがどの程度なのかはなんとも言えない。見せてもらおうにもすでに別のもの(Amazon購入の中華品)を付けてしまっていたので実物を見ることができない。暗いのはともかくとして「照射範囲が狭い」というのが一番気になる・・・。

ということで、いったん保留して他のLEDフォグを探しているところだが、安い中華のハウジングは怖いしメジャーなメーカー製のものはやはりそれなりに高い。予算を3万~4万程度に引き上げる必要が出てくるが、そうするとさらに慎重に選択しなければならない。

現状ではキジマのCT125用キット、PIAAの二輪用フォグ、ツアラテックがCT125用を出しているデナリ製など検討中。悩ましい・・・。

タコメーター

タコメーターを付けるならアナログが良さそうに思えるのだけど、標準のメーターユニットのデザインが反転液晶を使ったやや未来的な物なのに、アナログ指針のメーターはちょっと合わない気がする。デジタル液晶式だと7セグ数値式がほとんどでバーグラフタイプが見つからない。
唯一これかなぁと思うのがデイトナのアクアプローバになる。

反転液晶なので標準メーターとのデザイン上での組み合わせは悪くない。数値式だが下にバーグラフが一応付いている。防水なのは当然。
あとはどこにどうやって取り付けるか。

そもそも「タコメーター必要なのか問題」が。

フロントスクリーン(メーターバイザー)

タコメーターを標準メーター付近に付けるならメーターバイザー的な物がが欲しくなるだろうという予想。
これもまだ絞り切れていないが、ノーマルの雰囲気を崩さないクリアタイプがいいのだが、可能なら取り付けがハンドルバー側にならないものがいい。

ぼちぼち調整しながら

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取り急ぎ必要なものはそろった感があるのであとはUSB電源、ハザードキット、ボックスの到着待ち。
電装関係はハザードとUSB電源を付けてから本格的に取付けようと思う。フォグもタコメータも自分でやるか取付けて貰うかは検討中だが、フォグの方が優先度は高い。スクリーンもタコメータを付けるときと同時になりそうな気がするが、車の方でもいろいろと物入りになってきているので(資金面的に)遅れる可能性は高いが・・・。

HONDA CT125 ハンターカブ

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www.honda.co.jp

つまりそういう事です。

昨年(2019)の発表時点からCT125を買うことは自分の中では確定していた訳だが、4月に引っ越しなどバタバタしていた関係で予約は4月時点。
バイク屋へのデリバリーは11月頭に到着していたものの、自賠責をPCXから移動させる(いったんPCXに乗ってバイク屋まで行って廃車登録しなければならない)だとか、一緒に発注していたオプションパーツの入荷を待つ期間があったりして(結局間に合わないのでノーマル状態で引き取ってきた)、手元に来たのは11月末となった。

乗り換えるまでの悲喜こもごも

PCX → CT125

PCX(125)からの乗り換えとなる。2011年から9年間(ぐらい、去年一年間はほぼ乗っていないけど)お疲れ様でした。

CT125に乗り換える決断をした要因の一つに、「転勤による生活地の変更」がある。

まず、転勤地が決まった時点で四輪が必要なことは確信していた。今までの生活エリアと異なり積雪日数が大幅に増える⇒二輪走行困難な期間が増える⇒貨物車としての原二スクーターが使えなくなる。

  • 「これは車絶対必要だわ」
  • →「車を持つなら(いままで四輪代わりに使っていた)PCXは(積載という面で)役目を終える」
  • →「じゃぁ125も趣味に全振りしていいよね?」

ここで「じゃぁもう125cc要らないよね」にならないのは俺の“業”みたいなもんです

よく『荷物をいっぱい運ぶならカブ最強』みたいなイメージがあるが、原付二種のスクーターは「積載面」(not 積載量)という意味では実はスーパーカブを凌ぐ。

もちろん大きな荷物を載せるなら頑丈なキャリアを備えたカブでもいけるが、リアキャリアだけのカブ系ビジネスバイクよりも原付二種スクーターの方が載せる「箇所」は多い(車種によってはフットスペースが加わる)。リアキャリアにトップケースを使えるなら、これに加えてメットインスペースも鍵付き格納エリアに使えるので、工夫次第になるけど日常で細々とした買い物をいくつの場所でする場合には使い勝手が良かったりする。

ということで今までは原二スクーターを手放せない理由があってのPCXだった訳だが、それもこれも「四輪無しでなんとかする」というこじらせこだわりがあったからであって、四輪を保有したら無理する必要ないじゃん、と。

obally.hatenablog.com

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さすがにもう自転車をバイクで輸送することはないです。

多少はダートも走りたい

CT125選択の理由の一つ「ダートも走りたい」

オフロード走行は選択理由の一つだが第一の理由ではない。それならそもそも「オフ車にしろや」って話だし。

正直ダートを走ったことは無いが、今までのバイクでダートを走った経験上1、やっぱりそれなりにオフロードを考慮したバイクじゃ無いとキツいとは思っていた。

  • NM4 : ロードクリアランスがなさ過ぎるし重すぎる。ダートを走って跳ね石でアンダーカウルにヒビが入ったが『いやそもそもそういうバイクじゃねぇ』と。
  • PCX : 軽い分NM4よりマシではあるがロードクリアランスはやっぱり無い。14インチのタイヤはスクーターとしては大径だがあくまでアスファルトではという話でしかない訳でして。
  • Firestorm : ロードクリアランスはそれなりにあるのでそういう意味では一番マシではあるけど、あくまでバンク角に対応するためだし、太いロードタイヤではグリップしないし一体どうしろと。つかやっぱり重いし足つきがキツい。

ガチオフまでは不要だがほどほどに走破できれば十分。どうせ買うなら今までのテリトリーからもう少し外側に出たい。

要するに『今までのバイクでは諦めていた道を走りたい』。理由としてはその程度のもの。

『クロスカブじゃダメなんですか?』

↑某国会議員の「二位じゃダメなんですか?」的な感じで読んでね。

www.honda.co.jp

なんでCC110クロスカブじゃダメなのか。
CC110ではなくCT125ハンターカブが良いのか。

なんでだろ?

確かにCC110クロスカブが発表されたときに気にはなった。
確かに気にはなった。が「気にはなるが乗り換えるほどでは無い」といった感じだった。

当時Twitterで『ハンターカブ風のアップマフラーが出る』とつぶやいたが、その予想通りサードパティーメーカーからアップマフラーなどCT110風にカスタムするパーツは出た。そりゃカスタムしてCT110ハンターカブ(風)にできるならそれも手ではあるけど、そこまでするならもう一歩踏み込んで「ハンターカブ」になってて欲しかったなぁ、って感じだろうか。本質的にはスタンダードカブだろうなと。
どこまでがスタンダードでどこからがハンターなのか。考え方は人それぞれだろうしCC110もCT125もどこまでいってもカブの派生形であることは間違いないので考えても仕方が無いが、少なくとも自分の中では「CC110はナシ」「CT125はアリ」となったのは変えようも無い事実、な訳で。

まぁぶっちゃけ「デザイン」なんですけどね理由は。

ファーストインプレッション

いつも通り長々とした前置きになってしまったが・・・。

はじめに

カブ系の経験は3台しかない。

  • モンキー Z50JA
  • プレスカブ50 (学生時代に新聞配達のバイトしてから)
  • プレスカブ90 (同上、中面取ってから)

この3台はどれも「スタンダードカブ」というにはやや傍系2だ。スタンダードなカブは載ったことが無いため「ハンターカブはスタンダードとどう違うのか」という点での比較はまったくできない。あくまで「俺が今まで乗ったことのあるバイクの中で」でしかない点にご留意を。3

軽く160km

バックパックとレインウェアをデカいキャリアにくくりつけてバイク屋から拠点のアパートまでおよそ130kmだが、ちょっと寄り道して160km程度の幹線とワインディングを通って帰った。
引取時のODOが1kmという完全な新車状態なので、慣らしペースで60kmまで抑えた上でのファーストインプレッションとなる。

  • 走り出しの音は町中で聞くカブの音そのまま。巡航時の低い排気音はなかなか好み。
    • 音を理由に排気系を変える必要性は感じない。
  • トルクは太い。2速発信もできなくない感じ。
  • コーナーリングが非常に素直で安定感。
  • スタンディングしやすいポジション。
  • スロットルの遊びが大きめな気がする。これは調整可能だろう。
  • シフトストロークが大きめに感じる。
  • Fブレーキはまだ当たりが付かず効きは良くない。累積500km慣らし完了まで我慢か。

60km/hを大きく越えないように気にしつつ走っていたが、4速60km/hでトルクバンドに入るのか余裕をもって走れるのが幸い(ただし後続車に譲りまくり)

ちなみに、途中から雪がパラつき一部路面には融雪剤が散布された状況。まさか納車当日から足回り洗車することになるとはね。っていうか寒い。

特筆すべき点

特に気になったところ。

足回りが素晴らしい

第一印象は「コーナーリングがクソ素直」ということ。まぁ「今までステアリングが素直なバイクに乗ったことねーだろ」と言われると返す言葉はありませんが。
コーナーリング中でもギャップに対して猫足的に収束してくれるフロントサス、レコード盤でもふらつかないタイヤなど足回りがよく練られていると感じる。

慣らし段階での現時点ではサスを変えたいとかタイヤを変えたいという感じがしない。
サスペンションを変えるならプリロードアジャスタ付きになるだろうが、積載量が増えたときに考えることになるだろう。
タイヤ(サイズ:80/90-17)に関しては選択肢の幅が広いのでNM4みたいに「標準タイヤしか前後の銘柄が揃わねぇ!」みたいなことはないが(そもそも前後共通だ)、変更するとしたらIRCのオフロードブロックパターンになるかと思われる。ま、溝が減ってからの話ですな。

ロータリーシフトとシフトペダル

カブのロータリーシフトは「前を踏んでアップ」「前を掬い上げてダウン」という逆シフトになっている。このCT125をはじめオフロードを意識した派生系4はシーソーペダルと通常のシフトペダルを合わせたような形になっていて、シフトダウンはつま先での掬い上げと踵orつま先での踏み込み両方に対応している。
初めてロータリーシフトのプレスカブに乗ったときに新聞店の人からは 「シフトダウンはペダルの後ろをつま先で踏む」 と教わった5。プレスカブのシーソーペダルは路面に対して水平気味になっていて踵で踏むことが難しかったが、CT125のハイブリッドなペダルは後ろ側が上がっていて踵で踏むことはそんなに無理が無い。逆に つま先で前を掬い上げ(つまり正ペダルのシフトダウン)ようとすると、踵が後ろのペダルを中途半端に押してしまってブリッピングとのタイミングが狂う。となるとつま先はペダルの下に入れずに踵だけで踏む形が自然なのか。慣れの問題だとは思うがなんどかシフトミスすることがあった。特にワインディングでのコーナー手前の減速シフトではステップから足を離すことになるつま先押しはしたくない。

他のライダーはどうやっているんだろうか?コツみたいなものがまだつかめないが、この辺はいろいろ試して自分に合ったやり方を探すしか無いか。

燃費

いつもの満タン法で計測。引取時ODOは1km、最初の給油時に8kmからスタート。

帰宅時、アパート近くのスタンドで給油時:168km →走行距離:160km  
給油量:2.95L  

⇒ 燃費:54.4km/L

「え?ガソリン全然入らねぇ・・・」からの燃費計算で感嘆。慣らしでまったりペースだったとはいえ、カタログ燃費が普通に出てくるところが「さすがカブ」ってところか(カタログ燃費は61だった)。
タンク容量は5.3Lなので250kmは走れることになる。ツーリングバイクとしては十分。先代のCT110には水筒みたいな形のサブタンクがオプションで存在していたがそこまでのものが必要とは思えない。少なくとも本州を走るぐらいなら6・・・。

慣らしが終わりません・・・

そんなこんなで楽しいハンターカブライフをおくっています!

と書きたいところだが・・・ 雪が降りました。さすがに無理です。

いっそのことスノーチェーンでも買うかとか、バイク屋さんには「スノータイヤが鉄板よ!そら郵便屋が使ってるやからな!」などとは言われているが、まだ慣らしが終わってない段階でそこまで冒険はできない。

現在ODOメーターは232km。500kmの慣らしが終了するのはいつになるのやら。


  1. いや走ってるんかい!

  2. 8インチタイヤ4速リターンのモンキーは元より、プレスカブは積載強化・14インチタイヤ・低速トルク寄りギア比の3速ロータリーミッションなどスタンダードよりもトルク重視で短距離向けのセッティングがされているため、単純に「普通のスーパーカブと同じ」と言い切るにはちょっと厳しい。

  3. もう一つだけ書いておくと、俺が乗っていたプレスカブの個体もオリジナルでは無く、バイトしていた新聞店の“独自カスタム”だった可能性がある。なんせ12V系カブの台数だけは大量にあって、壊れたら部品取り化、ニコイチサンコイチが当たり前だったようで。それらカスタム(?)を行っていたのは店主(プロでは無い)だったとか、定期的に新車を入れても部品取りには困らないほどパーツの互換性が高かったとか、そこらへんは「スーパーカブが汎用性・可用性の高いバイク」というエピソードの一つなのかもしれないが脱線が過ぎた。

  4. CL50などのスクランブラー

  5. 新聞配達では「減速シフトはしない」と教わっている。つまり3速まであげたらブレーキ減速で停止しシフトアップしてニュートラルへ入れる(プレスカブは停止しなくてもニュートラルに入れることが可能)。トップ⇒ニュートラルへのシフトチェンジが可能なロータリーシフトを有効に使うというわけ。ストップ&ゴーを頻繁に行う配達業務では理にかなっている。

  6. 「必要性は感じない。だが買わないとは言っていない。」

『勝手にセルフ新生活応援キャンペーン』(1年ぶり2回目)

前回の記事が1年前か。デジャヴ・・・。

そう、またなんだ。すまない('A`) ※以下略

ということで、転勤により4月に引っ越しをしてから半年、やっと生活が落ち着いてきた。

生活が落ち着いてこの記事を書こうとするまでに時間がかかったのは、やはりコロナ渦の影響が少なくない。引っ越しを実行したのは3月末から4月頭だが、このころはちょうど「県をまたいだ移動制限」が始まるか始まらないかの瀬戸際。
なんとか滑り込みで移動できたもの、その後の移動制限により中途半端な状況のまま思うように進まず完全に生活の軸足を移せたのはお盆前。前回は名古屋と東京両方に住まいを構えて基本的に行ったり来たりを前提としていたため、名古屋のアパートの部屋はそのまま。このため東京の部屋の荷物をそのまま移動し、さらに名古屋の荷物を移して片付けるという2段階の引っ越しが必要になってしまった。東京の部屋は荷物も少なく住んでいた期間も短かったので、引っ越しはワンボックスカーをレンタルしてまるごと移すだけ、掃除も簡単に終わったが、名古屋からの引っ越しのタイミングで移動制限がかかってしまい、引っ越しと掃除を飛び飛びで行わねばならず、それも会社からの許可が必要という非効率極まりない状況に。その分家賃も多く支払わなければなりそうなところを「移動制限かけてんのは会社命令なのにそれで伸びた分を自腹で払えっておかしいだろ!」とゴタゴタしたり・・・。

それから転勤先でも事務所を分割して社員の収容割合をへらすなどのコロナ対策で落ち着ける時間が無かった。もちろん転勤先の新しい仕事の内容になれることも要因には挙げられる。

だが、一番大きな要因は、そもそもの生活環境が大きく変わったことだ。

都会から地方へ

今暮らしているのは山間部の降雪地帯だ。

(移ってしまった今だから言えることだけど「東京」といっても東京都では無く、極めて東京都寄りの神奈川県なんですけどね。感覚的には10数年前に住んでいた東京都である八王子市や日野市よりはるかに「東京」の感覚はあって、実質23区内と変わらないようだ。)

「都会」に住んでいて一番「都会らしさ」を感じたのはワンルーム6畳シングルコンロ車無しでも問題なく生活できる」というところだ。
徒歩10分の最寄り駅、徒歩5分のコンビニとコインランドリー、電子レンジと冷蔵庫と湯沸器で基本的な生活は送ることができる。そもそも帰りの終電が0時過ぎなので、晩飯を食うにも飲んで帰るにも職場近くでなんとでもなるし、途中下車という手もある。
何か必要があれば昼休みや会社帰りにビックカメラ東急ハンズニトリと多数の100円ショップ。それでも無ければ翌日届くAmazon。そのAmazonも駅前のコンビニで受け取り、場合によっては当日受け取りもできる(当日受け取りが可能なのは東京都内ぐらいなもの)。
風呂トイレはユニットバスだが、広い風呂に入りたければ駅近くに銭湯が残っている。自分のようなワンルーム生活者向けに残っているのかもしれない。

これらは、すべてにおいて自宅と会社の通勤電車の路線上、またはその延長上で収まる。

そりゃぁね、車要らんよね。

短期間ではあるが冗談抜きでガチで「車の必要ない生活」を送れたことはいい経験になったと思っている。
たとえば、「おそらく、それが可能なのは東京都23区とその周辺(いわゆる首都圏)だけだろうなぁ1」という実感とかね。

そして、現在は対照的な「田舎」である。「田舎」といって怒られるなら「地方」でもいい。

食い物屋は10時を待たずほとんど閉まる。家電量販店やホームセンターは遅いところで20時閉店。Amazonのコンビニ受け取りサービスは「この商品サイズは受け取りサービス不可です」とか言われる(ローソンだけか?)。そのコンビニまでも徒歩10分。コインランドリーになると徒歩15分(洗濯物を持った徒歩移動で10分の差はデカい)。もう完全に車前提の都市設計だ。
便利さとのトレードは、部屋の広さと家賃の安さ、屋根付き駐車場付き、といったところ。東京から運び込んだ荷物はすべてそのまま収まってさらに余裕がある。なんせ面積だけでいえば倍になってる訳で。
月極駐車場が安いかと言われればそうでもなかったりする。車必須なので駐車場はいくらでも必要って事かもしれない。

この正反対の生活環境に慣れるまでに半年かかってしまったことについて、他人からどうこう言われても無理なもんは無理だ。

新たな生活環境を楽しむために

さて、不満を並べても仕方がないので、前向きに考える。

こんな生活環境であってもバイク乗りとしてはネガティブ要素ばかりではない。そう、周りには山だらけ、つまりワインディングだらけ!!!それならもう乗るしかないよね!

幸い、屋根付きの駐車場が付いてきたのでこちらにはバイクを持ってきている。NM4とPCX二台駐めてもまだ余裕がある。うまくすれば3台並べられる。となればFirestormも持ってきたい。今はFirestormはまだ実家だが、いずれはFirestormでワインディング、NM4でロング、そして125ccで・・・といった感じでそろえたいと思っている。

そして、ついに車を所有することになった。というか所有せざるを得ない訳だが。

ちなみに、地方暮らしにネガティブなことを書いてはいるが、「全くもって生活しづらい」という訳では無い。部屋が広くなったことにより東京のワンルームでは持ち込めなかったモノも持ち込んで・・・整理し切れていない。いや、いままでこんな広いスペースに住んだことがないので持て余しているってのが実情。
作業スペースができたので電動工具やらなんやらをそろえている最中。

とまぁ、ネタはいろいろと出てきているのでそこらへんをボチボチ書いていこうかと。

これからの事(ネタ予告)

HONDA CT125 ハンターカブ

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先日引取を終えて乗ってきた。PCX125からの乗り換え。
納車前に付けてもらう予定だったオプションパーツが間に合わなかったので現在はノーマル状態だが、早速いろいろと必要になっているので小出しにしていく予定。

MITSUBISHI パジェロミニ(初代後期型 H56A)

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四輪の所有については新型ジムニーがリリースされたあと本気で購入を考えたのだが、東京への長期出張でお流れとなり、そのまま熱が冷めてしまったという経緯がある。なので、「自分には四輪に縁が無い人生」「ならもういっそ二輪だけの人生でいこう」などと思ったりもしたもんだが、今回アラフォーにしてついに車を所有することになった。
「必要だから買った」という消極的な理由ではあるが、個人的には「めっけもん」の車を破格で手に入れることができたので良かったと思っている。
バイクと違ってそんなに金を掛けるつもりは無いが、小ネタはいろいろ出てきているのでこちらも小出しにしていこうと思う。

ネットワーク環境

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自室のネットを整備する際、今回はいろいろと今までにやったこと無いことにトライしようかと思って、いわゆる「ゲーミングルータ」を導入してみた。大してゲームはやるつもりは無いけど、せっかく1G回線を引っ張れたのだし、人生に一度ぐらいこういうのを使ってみるのも悪くないよね、と。

「三角点訪問」

最初は「三角点狩り」って書こうとしたが、「引っこ抜いて持ってくる」みたいに見えそうなので「訪問」と。(三角点の故意な破損は犯罪です)

三角点探しは昔から考えていたことだが、ハンターカブに乗り換えたことにより、ある程度までのダートを走る手立てがついたため実行に移すことに。どうせやるからには一等、二等などを訪問したいので、必然的に「登山」をすることになる。
こちらはまだいろいろと準備中なのと、そろそろシーズンオフに入るので細く長くやっていく予定。あと地形図ネタもこっちかな?

「きにみち」

『気になるあの道』略して『きにみち』。
自分でぶち上げた企画のくせに数回しかやってねぇでやんの。

国道や県道がバイパス化されたことで旧道になることが多いが、山間部にはそういう道が多い。以前から気になっている道も含めて、いろいろ走ってみたいと思っている。
これもハンターカブを入手できたことから可能性が広がっている。

ナイフ、レザークラフト、カイデックス工作、電子工作、etc,etc

東京に居た頃からちょいちょいレザークラフトしてInstagramにあげたりしてた訳だが、ちょっとこの辺まとめとかないとなぁ、と。
レザークラフトやカイデックス(Kydex)工作ネタの発端はどちらも「ナイフやツールのホルダーで良いのが無い」という理由から始まっている。
大昔にナイフネタを何本か書いていて、それ以降時々買ったりして記事に起こしていないものが多いが、自分の感覚としてこれらは「工作ネタ」と地続きに思えている。なのであまりジャンルを固定せず気が向いたときに適当に上げていこうかと。

いざ風呂敷を広げてみたわけだが

なんか収拾つかなくなりそうだな。

今回の記事は再始動の決意のために挙げるんだけど、またいつもみたいに尻すぼみにならないよう気をつけます。


  1. おそらく大阪府の都市部や名古屋市の中心部などもそうかもしれない(住んだことがないのでわからない、住んでいたのは名古屋市の外れの方でそんな恩恵をうけてはない)。が、割合としては日本列島のごくごく一部に限られるということは間違いないだろう。

GPD MicroPC

2020年、1発目のネタとして何が良いかと迷ったが、もう1月も終わりそうだし取り急ぎこれを書いておく。

経緯

現在、ぶっちゃけ、私生活でPCが必要になる状況が無い。

ノートPCを持ち歩きたくない

基本的に、今なにかしようと思えば、おおよそはスマホアプリで対応できてしまう。 キーボードで長文を打つならPOMERA DM200があって、ぶっちゃけこれでほぼ全てまかなえる。このブログだってほとんどDM200で本文を打ち下書きとしてメール投稿、画像や各種リンクや引用、最終確認はスマホAndroid)のはてなブログアプリでプレビューと最終投稿まで行うことが出来る。もちろん画像の編集などをスマホのアプリでやるのはちょっと面倒だが写真編集アプリがすでにたくさんあるので出来なくはないだろう。

つまり、私生活のほとんどのシーンでどうしてもノートPCが必要になるという状況にならない。

必要になる状況っていうのは、

  • シリアルポートおよび制御系プログラムやコンソールを使いたい
  • Office(365)フル機能が使いたい
  • 開発環境やツール類やCADを走らせたい

おおよそこれら3点に集約される。これらは私生活というより仕事であって、あまり私生活に持ち込みたくない。それゆえに普段の生活でノートPCを持ち歩くことがない。

(17インチ)ノートPCは重いしデカい

東京と名古屋を行き来することが多いが、最近は開発環境ごっそり必要になることもほとんど無くなった。ところが、やっぱりノートを持っての移動が必要になる。出先でのExcelやWordファイルの編集、ソースファイルの確認。場合によってはネットワーク系ツールの実行、etc。

そこで、今東京の事務所で使っているノートPCを持って行くわけだが・・・

jp.ext.hp.com

これが17インチノートでデカくて重いんすよ。

画面が広くて良いと思ったけど、持ち運ぶとなると正直デカすぎる。そして重い。処理速度じゃなくて物理的に重い。スペックはそれなりだしVirtualBoxを走らせるためにメモリを16GB積んで、SSDなので使う分には快適なんだが、持ち運ぶとなると確実にリュックサックが必要になる。手持ちや片掛なんてやってらんない。
というか、ぶっちゃけこれを持って東京-名古屋間を行き来するのがもうおっくうでおっくうで。このためだけにキャリーケースを購入した(もちろん自腹)ぐらいで。

ノートPCを持ち歩かない方策を考えたが

前述の通り、がっつりフルスペックのマシンは必要にならず、Officeやメールが使えれば良い。それならスティックPCも検討した。名古屋の事務所ならディスプレイが(VGAだが)置いてあるし、キーボードマウスを置いておくのはやぶさかじゃ無い。しかし、移動途中で必要になったりするのでバッテリー画面入力デバイスは必要になる。
MSさんが色々とステマ中な(酷い偏見)サーフェスもいいなと。ただこれは高くて予算オーバーだ。今回はあくまで個人での購入。なぜなら購入稟議を上げたところで「今つかってるノートPC持ってけよ、そのためにノートにしたんだろ。今更文句言うな」となるオチが見えている。17インチノートを購入してから1年も経過していないのもあるし。

くっそぉ、なんで俺こんなデカいPC選んじゃったんだろう・・・。

そんなタイミングでGPD MicroPC

なんですよ。

gpdjapan.com

即出資決定。そう、今回はIndie Go Goでの初期からの出資組。細かい経緯はもういろいろなところで出ているので詳しく書かないが、懸念だったメモリは最終的に8GBまで増えた。
単なるUMPCではなくEthernet(RJ45)とシリアル(RS-232C)が載っているのが最後の一押しとなった。

GPD MicroPC

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GPD MicroPC

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GPD MicroPC Open
ということで5月に到着して半年は経過しているので、現在までのまとめというかメモ。

キーボード、タッチパッド、ディスプレイ

このサイズなのでそもそもタッチタイピングは想定されていないが、LinuxZaurusなどで行っていた両手持ち親指打ち(リナザウ打ち)でいける。数字キーや記号キーの配列は独自だが、独自配列で困るのはタッチタイピングのときだし、そもそも言うほど「変態配列」ではなくわりと素直な配列なのですぐ慣れる。
キーボードのバックライトも付いてるけどお世話になることはほとんどない。

タッチパッドだけはイマイチ。左クリック・右クリック・中クリックは電源ボタン左に独立してあるのに、デフォルトの「タッチパッドをタップしてクリック」の解除の仕方が解らず結構誤爆する。 反応もちょっと過敏なのでなんとかしたい。

が、実際に本体のキーボードとタッチパッドを積極的につかっているかというと、自室や実家では結局USB接続のキーボードとポインティングデバイスをつなげてしまうので、ほとんど気にしていないという現状。そりゃキーボードつなげられる環境ならそのほうがいいってもんでしょう。

各種ポート類

UMPCにしては豊富なポート類がMicroPCのウリになっている。

LAN RJ45 ギガビットイーサ

このサイズのUMPCにしては物理LANが付いているのは珍しく、MicroPCのウリの一つになっている。たしかに、組込やFA関連だと無線より有線による直結が必要になり、わざわざUSB-LANアダプタを持って行くのはうっとおしい(良く忘れたりするし)。
物理的に面積が必要なRJ45をUSBアダプタを用いず直結できるので機器のメンテナンスに使える。

やろうと思えばファイアウォールとルーティングを設定してスマホのためのトラベルルータとして使えなくは無いだろうが、この機種で起動しっぱなしは止めた方がよさそうな気がする(後述)ため、基本的にはクライアント運用とする。

シリアルポート RS-232C

シリアルポートもMicroPCのウリのひとつ。今時シリアルポートはフルサイズのノートPCにすら付いていない。
Windows10上ではCOM2に割り当てられている。もちろんPuttyを使ってスイッチングハブのメンテナンスもできている。シスコ互換のケーブルであれば今のところ問題ない。ということは大体のメンテナンスはこれでまかなえる。

ところが、なぜかOpenBlocks AX3の場合だけコンソール制御が効かない。

openblocks.plathome.co.jp

シスコ互換ケーブルが悪いのかとAX3付属ケーブルを使ってもダメ。USBポートからUSBシリアル変換(RATOC REF-60F)+AX3付属ケーブルでもダメ。
というか、例の17インチノートPCからUSBシリアル変換+AX3付属ケーブルでもダメじゃん・・・あるぅぇえ?
ハードウェア構成同じままでWindows7だと使えていたので、Windows10の標準ドライバあるいはカーネルレベルで何か問題がありそうだ。

うーん、ということは客先対応で使っていたオンボロWindows7ノートをまだまだ使わなければならないのか。完全に当てがはずれてしまった・・・。

USB-Cでの給電

MicroPCに付属のACアダプタはコンセントプラグが折りたためず持ち運びの際に邪魔になるため、実家に据え置きにしている。
追加購入したACアダプタは2つ。

ELECOM ACDC-PD0357BK

大きめでケーブルは2mなので東京の自室の据え置き用。
Type-C PD対応で汎用のノートPC用となっており電圧は5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/2.25Aに対応しているが、MicroPCがどのモードで拾えているかは不明。TypeCケーブルは直付けでUSB出力がひとつ付いているのでOnLapなどディスプレイの給電を併用できる。
ACコネクタは折りたためるだけでなく90°回転できるのでタコ足に挿す場合でも隣のポートを塞がないのが良い。

Anker PowerPort PD1

こちらは小型なので本体と一緒に持ち運び用。
許容容量が低めだが規格的には付属品と同じ。なおかつ付属品より小さめでプラグがたためる。
USB Type-Cケーブルが付属していないので別途購入が必要。今使用しているType-CケーブルはビックカメラのPB商品。普通に使える。

USB Type-Cでの周辺機器接続。

給電だけかと思っていたら周辺機器の接続ができるらしい。つまりポートリプリケーターとしてつなぐことができるのではないか。

これを確認するためにType-Cドックを買ってみたんだが・・・

二つの共通項としてまずUSBハブとしては普通に認識される。
LENTIONのフラッシュメモリリーダーもリムーバブルドライブとして認識され問題ない。
ELECOMのLANは一時的にネットワークカードとして認識され通信が通ることを確認できたが、なにかの拍子で認識されなくなる。まぁ、LANについては本体側にあるので急ぎで必要ではない。認識されるタイミングなどいろいろと絡む要素がありそうだが、気が向いたら対応する予定。

当てがはずれたのが一番期待していた画像出力系。どちらもデバイスマネージャで確認してもディスプレイアダプタとして認識されず、LENTIONのHDMIもELECOMのDVIも出力されない。そもそもMicroPC側で対応しているならなんらかのデバイスとして認識されるはずだがデバイスマネージャで出てこないということは、認識すら出来ていないということ。どちらもWindows標準ドライバで対応できる前提なので、ドライバも配布されていないので手の出しようが無い。つまり、残念ながらMicroPC側のType-Cが映像出力に対応していないということ。他に使えるPCも無いし、完全に無駄な買い物になってしまった。
どうもType-Cであっても本体側が出力に対応していないとダメらしい。

どうしようこれ・・・

Linux系OS

通常版のDebianLiveをSDカードに焼いて起動してみたが、ディスプレイドライバがダメなのか画面表示でノイズが出て進まない。
そもそも、このマシンでガッツリLinuxを走らせる必要性がほとんどない。チョイチョイとコマンドを試すならLinux on Windowsがあるし(Debian導入済み)、タッチタイプでコードを書きたければLinux on DM200がある。
たしか公式でUbuntuインストーラを配布していたはず(今どこ行ったか不明)だが、気が向いたら試してみる予定。

CPU/GPUスペック、メモリ

一通り使える。
ココで言う使えるってのは、「ブラウザ・メールが普通に使える」の話。廉価PCだとそれすらも難しい事が多かったが、動画についてはHD画質の再生でややもたつくことがある。特にWiFi経由でのストリーミングでは動画のもたつきが時々ある。が、まったくダメって程でもなく許容範囲。
3Dのゲームは初めからプレイするつもりもないが、Windows10プリインストールのキャンディークラッシュ程度なら問題ない。

よく聞く不具合

この手のPCでは不具合があっても泣かないのがお約束。レッツ人柱!
コミュニティサイト(あえてURIは挙げない)で見かけた不具合について自分の環境での状況を書く。

「クラムシェルの画面側が傾いている」

出荷後から指摘されていたことだが、ディスプレイが傾いているという話。

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この写真だと分かりにくいけど・・・

たしかに傾いている。が、そこまで気にならないというか、言われて気がつくレベルかなと。
それよりヒンジがやや緩くなってきているのが懸念事項だ。すでにカラ割りして弄っている人がいるようなので、本格的にヤバくなりそうになったら対応する予定。

「ファン音がうるさい」

確かにうるさい。音量では無く音質が「キーン」という甲高い音なので耳障り。
基本的に起動しているとファンは回りっぱなしになるようで、動的に回転数のコントロールはされるものの完全停止という制御はないらしい。やはりYoutubeの再生などそれなりに思い処理を連続で走らせるとファン音が大きくなる。
正面に物理的にファンのON/OFFを行うスイッチがあるので、Windows上では基本「高パフォーマンス」は避けて運用するのが良いのかもしれない。それでも発熱を考えるとファンの完全OFFは継続して行わない方がいいような気がするが。

「バッテリー不具合」

内蔵バッテリーがダメになるとかそこら辺の不具合を結構見る。これについては今のところ発生していない。
充電制御が甘いっぽくて100%になったあとにさらに充電しようとしてしまうのでは?とか説を見かけるが、ともかくACアダプタ挿しっぱなしで放置とか放電後にそのまま放置とかは他の機器でも同じなので、充電し終わったらACアダプタは抜いておくとか偶にはバッテリー駆動もさせるとかした方がいい。過充電・過放電は避けましょうと。

あと、個人的には使わないときにはシャットダウンする運用をオススメする。いや、単に俺がPCのスリープとかサスペンドを信用していないだけの話だけど。『蓋閉じて鞄にいれて運んでたらなぜかスリープから勝手に復帰してバッテリー食い潰して落ちてた』という経験を結構してたりするので。

SSD故障」

これも今のところ発生していない。品質にバラツキがあるのかどうだかだが、サーバのように連続稼働させて発熱させるのでなければ発生しないんじゃないかと踏んでいる。
自分はデカくて大量のファイルについては内蔵SSDではなく外付けHDDやSDカードに格納している。

不具合まとめ

ヘビーに使っていないので今のところ大きな障害は発生していないが、ようは、『高負荷でフル稼働させないようにしたほうが無難』ということ。

失礼な言い方になってしまうが、GPDのような小規模ファブレスメーカーに対して、技術力・製品管理力を初めから期待しない方がいい。
スペック的にも(特にこの機種は)価格的にもあまりハードな事をさせる前提になっていないと思われる。

ケースとか

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GPD MicroPC キャリングポーチ

現状はこんな感じでACアダプタと2.5インチHDD(バッファローHD-PUS1.0U3-RDD, 1TB)とケーブル類、巻き尺式LANケーブルをまとめている。

このケースは東海地方の「カルコス」という書店チェーンで購入したハードケースで2000円ぐらいだった。嵩張るように見えるがこれでも12インチのMacBookPro(Mid2012)と周辺機器一式よりも容積の総量は減っている。
両面に格納するのでどうしても分厚くなるが、上手い具合に平たいケースが無かった。中身を考えるとやっぱりソフトケースは不安。

まとめ:ほどよくそこそこにWindowsOSを使う

もう今時は出先でPC OSを積極的に使うことはほとんど無くなっている。ところが仕事が絡んでくるとそうも言っていられない。
GPD MicroPCは、PCを使わなくても良い日常生活のために、最低限PCに触れるためだけにうってつけのPCだと感じる。

基本的にはヘビーユーズはせず、緩く使っていく予定。

5周年目のNM4-02

2回目の車検から戻ってきた。

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今月でやっとローンが終わる。いや~ 長かったような短かったような。

  • 車検時期:2019年12月
  • 車検および整備時の走行距離:29,818km

初年度は3年、以降は2年毎なので、5周年までにうけた車検は2回だ。
前回は3年前なので更新をすっかりサボっていたな。前回から現在までのNM4-02の状況を書く。

リアタイヤ交換

スリップサインがギリギリ出るか出ないかなので、今回はじめてリアタイヤ交換だ。いやー保った保ったー。

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こうしてあらためて新品タイヤを見ると、本当にこのタイヤ溝が深いな。そして長持ちだ。

つーか、ロングライフ過ぎるぞさすがに

3万キロ保ったバイクとか聞いたことが無い。普通はトラクションの掛かるリアから減っていくものなので、NM4でこのタイヤが特別にライフが長くなる組み合わせなんだろう。ま、あんまり頻繁に交換しなきゃならないのはちょっと困る。

なにせ、ハイグリップでもないこのタイヤ、一本6万円もする。

リアタイヤ交換までに一度フロントタイヤを交換している。そのときの走行距離は 19,197kmなのでおよそ2万キロごとか。あと1万キロで交換の予定。
6万キロ時点で前後両方交換になるので、そのときにはミシュランから銘柄が揃うタイヤが出てきてくれている1ことに期待したい。無理っぽい気がするけどな。

立ちゴケ回数

右2回、左3回。そのうち左2回は俺のポカでは無く事故。
ひとつ目は、妹が車をバックでガレージに入れる際に引っかけられて倒れたこと。
ふたつ目は、東京のバイク置き場に停めていた際に、今年の台風の強風にあおられてスタンドが上がってバイク置き場のパイプフェンスにもたれかかった事。

車に引っかけられた時のダメージはかなり大きく、左側フロントボックスのラッチが開かなくなった。この時ミラーカバーは外れ車体側のカウルにヒビが入ったが、こちらは非常に高く付くとのことで見送り、左フロントケースのASSY交換のみに止めた。修理費用合計6万円。

台風の件、おそらくあまり勢いはつかずに倒れたようだが、左ミラーカバーとトップケースで支える状態になっており、特にミラーカバーはヒビが入って完全にズレた状態になっていた。
今回の車検で新しいモノに交換となったが、車体側カウルのチューリップ型の留め具(納品書によると「ワッシャ、スプリング」となっている)が完全に折れてしまい交換。この交換が非常にめんどくさいらしく、店長曰く

『この金具の裏側はフリーのナットで止まっていて、ただ回すだけじゃ空回りして外れねぇんだよ。サービスマニュアルだと、車体側のカウル全部外して裏からアクセスしろって書いてあってな・・・NM4ホンット面倒くせぇクルマ2だなオイ』

とのことだった。
幸いにして今回交換したのは金具1カ所一番手前のモノだったので、パーキングレバーとカバーを外して手を回したとのこと。メンドイ車種でゴメンねぇ。でも愚痴は設計したHONDAさんに言ってね(笑)

LCDメーター(のバックライト)

俺のNM4のメーターバックライトが、ツートンカラーに進化しますた!!!!

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ニュートラル(ホワイト)

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Dモード(ブルー)

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Sモード(パープル)

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MTモード(アンバー)

・・・

はい、お気づきの通り、フルカラーLEDの「RGB」のうちの「B」が死にかけておりますというかほぼ死んでんな。

バックライトに使用されているカラーLEDは、Red , Green , Blue の光の三原色を1つのLEDモジュールに入れて、同時点灯させることで白にしたりそれぞれの光度を変更することでカラーを変更出来るわけだが、青だけが点灯しなくなったものが出ている。

最初のころは1~2個ぐらい消えたため色むらのようになっていたが、最近ではごらんのようにほぼ全部の青が死んでいるので、液晶全体から青みが無くなってしまった。この状態でも左右のメーターパネルの照明リングは生き残っているため、メーターリングはブルー、液晶はグリーンのツートンになってしまっているワケ。

ここから先は、人から聞いた話と自分の想像による考察だ。

LEDが点灯しなくなる一番考えられる原因は、LEDの点灯制御を行っているトランジスタアレイが死ぬことだ。大通りのパチンコ屋の電飾看板でフルカラーLEDを使ったモニタのようなものがあるが、あれもよく一部分だけが液晶のドット抜けのような感じで消灯していたり、特定の色だけが点灯しているものをみかける。あれもトランジスタアレイの中の数カ所が切れてしまっているから、らしい3
じゃぁ、トランジスタが死ぬ原因は何かというと、一番考えられるのはやはり熱だ。

自分のNM4は、納車されてからずっとDCTのモードごとにカラーが変化する設定にしていたのだが、

  • N : ホワイト
  • D : ブルー
  • S : パープル
  • MT : アンバー

ということで、走行中は圧倒的にブルーが点灯していることになる。つまりブルーが一番熱の影響をうけている可能性が高い。

それに、青色LEDは赤色や緑色に比べてまだ歴史が浅い。白色LEDは、光の三原色である赤と緑に加えて青色LEDが実用化されたことで実現した。特許とその報酬に関する問題で開発者と日亜化学工業がもめたニュースは記憶に新しいが、つまりそのぐらい最近からの歴史だ。三原色のうち青が真っ先に消えるのは自然なことに思える。

原因についてはあくまで聞いた話なので深く追わない。

で、青色が付かなくなったのは経年劣化として考えれば仕方が無いが、懸念事項は「このまま他の色も点かなくなるのでは?」というところだ。
青色が点かなくなってから次々にに青色が消え始めたのは、一カ所切れたことによって青色の回路に掛かる電圧のバランスが崩れ連鎖的に死んでいったものだと考えられる。これが残りの2色にも飛び火しないかどうかが気になる。青が切れただけなら配色がおかしくなるだけで液晶のバックライトとしては使えなくはないが、他の色も切れてしまったらバックライトとしての機能を果たさなくなってしまう。

まぁ、色むらのようになっているより、いっそメーターパネル全体の色がおかしくなってくれた方が視認性はマシだけどな。

一応、パーツを聞いてみたが

『たしか1個6万はしたなぁ』

とのこと。どうやらメーターパネルごとASSY交換つまり全取っ替え。詳細な費用については聞くのが怖いので聞いていない(笑)
それに走行距離もリセットされてしまうとのこと。NM4のオドメーターはメーターパネル側に持っているらしい。今までのバイクであればそれは当然の事だが、制御系がほとんど電子化されているNM4ならもしかするとECU(コンピュータ)側に持っている可能性に掛けたんだけど、な・・・。

ともかく、本件については様子見とする。来年の夏のボーナスが出てからか、宝くじが当たったら交換を検討・・・あ、年末ジャンボ買いそびれた・・・。

ドライブチェーン

かなり伸びてきている。5,000km保たないっぽい。

どうも、バイク屋の店長曰く「この車格でこのチェーンはちょっと頼りない」らしい。タイヤがデカい、車体は重い、トラクションは比較的高め、なのにチェーンは400ccクラスと共用。さらに

「お前リアブレーキ使わなさすぎじゃね?」

前々から指摘を受けていたが、そもそも乗り方がおかしいらしい。エンブレを多用する癖は自分がモンキー(Z50J)に乗っていた頃に染みついてしまったもの。だってアレってマジでブレーキ効かなさすぎるんスもん・・・。

おそらく来年中にチェーンとドライブ・ドリブンスプロケ交換になりそう。

DCT

マニュアル(MT)モードをめったに使わなくなった。

  • Dモード:街乗りから高速まで全般
  • Sモード:ワインディング、急な上り坂
  • MTモード:渋滞など低速でスロットルパーシャルを保ちたい時

Sモードの頭の良さに慣れると、MTモードを使う必要が無くなってしまった。
MTモードは明確に低速で一定速度で走る必要がある場合だけになったが、これだけはDCT任せに出来ない。
低速で走っていてもちょっとでも回転速度が上がるとシフトアップしてしまう挙動は低速定速度には向いていない。MTモードでもノッキングしそうなほど回転数が落ちるとシフトダウンだけは勝手にやってくれるのは楽で良い。

『俺たちの戦いはまだ始まったばかりだ!!!』

ローンが終わって、あとはどれだけ長く乗れるかの勝負になった。
残念ながらNM4自体はディスコンということで短い販売期間だったが、手元のNM4-02はまだまだ走れる状況なので可能な限り乗り続けたい。というのも、NM4の後継車種的なモノが現在市場に存在しないから。
150cc版も出たADV-Xはクルーザーというよりもスクーター寄りだし、比較的最近出たレブル500はNC系DCTが載りそうに無いので、もしあり得るとしたら(カブ系でいうところのJazzみたいに)NC系を載せた750cc版が出るとかならDCTになる可能性もなくはないが、レブルのコンセプト的にそれは難しいだろうなぁ。

ということで「次に何乗ろうかな?」という気分にならないので、なるべく乗り続けられるように維持していく方針で。


  1. 前後で銘柄が揃うタイヤというのが、この標準タイヤ以外に見つからない。自分の好みはミシュランなのでミシュランが出してくれるのが嬉しいけど、NM4ってもうディスコンらしいのよね・・・。

  2. バイク業界の人はバイクであっても特定のバイクの個体を「クルマ」と表現するようだ。

  3. あの看板を制御するコードを書いた経験のある組込系エンジニアから聞いた話によれば、だが。

MM200用ラバーストラップ

どんどんねじ込んでいかないと後ろのネタが詰まっちゃう!

万能選手 MM200(SBDC061) のラバーバンド

自分の中で『使い道を選ばない万能選手』としての位置づけになったMM200ことSBDC061。

obally.hatenablog.com

さらに万能選手であることを求めれば、メタルブレスとナイロンのNATOストラップだけでなく、レザーバンドも付けてみたいところ。しかし、レザーバンドはある程度の使い捨てであることを考えると、そうそう高価な物を付ける気がしない。さらに防水性が高いダイバーズであれば、総じて水気に弱いレザーバンドは選択対象からやや外れる。ネット上で色々探しているとレザーバンド然としたラバーバンドも結構あって、それならレザーライクなラバーバンドを付けるのも選択肢としては十分アリだなぁ、と。

MORELLATO BIKING 20mm ブラック(819)

www.mano-a-mano.jp

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イタリアの腕時計バンドメーカー、モレラート社のバイキングシリーズ。

  • MM200用→SARB033用
  • 上野アメ横の時計屋にて3800円
  • レザーよりしなやかで柔らかい
  • 装着感は悪くない
  • 日常生活防水
  • MM200に着けるにはちょっとボリューム感が足りない

カーボンパターンが型押しされたレザー調のラバーバンド。上野アメ横の時計屋で、φ2.5mmのバネ棒が入ることを確認した上で購入した。これにより、バネ棒径が太くてもレザーやそれに近いラバーであればねじ込むことはできるのがわかった。

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セイコーダイバーズのφ2.5mmのバネ棒が入るサードパーティ製のウレタン(シリコン)ラバーバンドは多くない。モレラートやモレラートを取り扱うショップ Mano-a-Mano さん1に完全防水のダイバー向けラバー(シリコン)バンドがいくつかあるが、こちらに問い合わせしたところ「φ2.5mmが入る物は無い」との返答だった。
細いバネ棒を太いバネ棒受けになら入らなくは無いが、「なぜφ2.5mmのバネ棒なのか」を考えればやっぱり標準を使った方が気分的にすっきりする。バイキングシリーズが「日常生活防水」なのは残念だが仕方が無い。

手首囲16.5mmの自分だと一番細い用の穴に尾錠を通してギリギリジャストになった。ベルト自体は柔らかく定革に通すのは楽だが、頻繁に着け外しすることを考えるといずれはDバックルの導入も考えるべきか?

このバンドはラバーと合皮(ロリカという素材)を貼り付け+縫い合わせているため日常生活防水なのが残念な所。ダイバーズに着けるならやっぱり防水性はもうちょっと欲しい。

もっと残念なのが、ベルト自体に厚みはあるが、MM200のような厚みのあるダイバーズにつけるには、なんというかまだなにか物足りない。ボリューム感が無い。これならダイバーズよりビジネス向けの時計に付けた方が良いのでは?

SARB033に付ける

ということでSARB033に付けてみた。

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おお、やっぱりこっちの方が似合うじゃん!
バンド自体がフォーマルよりややスポーツ寄りで、SARB033のイメージを大きく変えてくれる。遠目からだとレザーバンドに見えなくは無いので、これそのままでビジネス用としてイケるんじゃないだろうか? うん、SARB033用にしよう。これでSARB033のレザーバンドは買わなくて良いな!

それはそれでちょっとさみしい・・・かな?

MORELLATO CAREZZA 20mm ブラック(019)

www.mano-a-mano.jp

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バイキングシリーズと同じくモレラート社のカレッツァ。バイキングよりも厚地で完全防水のバンドを探してこれに行き着く。

  • MM200用
  • Mano-a-Manoにて7000円
  • 時計本体に負けないボリューム感のある厚地のシリコンラバー
  • 一見レザーバンドに見える高級感
  • 張りのあるしっかり感
  • 完全防水
  • φ2.5mmのバネ棒はギチギチ

ショップからの回答は「φ2.5mmが入るラバーバンドは無い」だったが、名駅東急ハンズの時計サービスコーナーで見つけたので、その場でφ2.5mmバネ棒がなんとか入ることを確認。しばらく冷却期間を置いてMano-a-Manoにて(他のNATOストラップと共に)購入。

白いステッチが入っているが、複合素材では無くシリコンラバー製なので完全防水。このステッチのおかげでぱっと見は厚地のレザーバンドに見えるというのがポイント。ややフォーマル寄りのスポーツバンドとしてダイバーズにはぴったりだ。

φ2.5mmのバネ棒が入るものの、やっぱりギチギチになってしまい抜くのが大変。バイキングはラバーを折り返したところをバネ棒の穴とする普通のレザーバンドと同じ作りなので使っているうちに緩くなってきたが、こちらはシリコンラバーの一体成形で穴が緩むような傾向はない。バンドにバネ棒がギチギチに止まっているということは、バンドとバネ棒が摺動しないということで、その分の摩擦の負荷はバネ棒のパーツとラグ側の穴の方にかかってくるハズだ。バネ棒の仕組み全体で受け持つのでは無く一部に負荷が掛かることになるのが懸念事項。
なので俺としては「使えなくは無いが手放しにオススメできない」としか言えない。あくまで自己責任でどうぞ雰囲気は非常に良いのでバネ棒穴の細さだけが大きな残念ポイントになる。
俺はスペアのφ2.5mmバネ棒をワンセット差しっぱなしにして保管している。

SEIKO ダイバーズ純正シリコンバンド 20mm

Turtle(SRP779JC)他で付け心地の良さだけは確信しているSEIKOダイバーズ純正シリコンラバーバンド。あの蛇腹みたいになっている奴。廉価版のダイバーズ(風)についているものは遊環がバンドと同素材だが、ミドルクラス以上についているものは遊環は金属製(ステン)になっている。

(このリンク先はSBDC063純正を探して見つかったものなので、自分が買ったものとイコールではない可能性があることに注意)

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  • MM200用
  • 銀座 和光にて9,288円
  • さすが純正の安定感
  • 完全にダイバーズ用なので強度はバッチリだろう
  • ちょっと長い(ウェットスーツ想定?)
  • しかし純正って高いね、高いだけはあるけど

さすがに純正だけあってMM200との取り合わせはぴったり。

銀座の和光 (SEIKO本社のお膝元)にて「SBDC063についている純正シリコンバンドください」と指定したらこれが出てきたので購入。なんせSBDC063SBDC061はダイヤルと回転ベゼルのカラー、バンドとブレスという違い以外は共通なので付かないはずが無い。これを付けた状態で販売されていてもまったく違和感が無いレベルだ。

で、買った後に型番を控えていなかったのだけど、思っていたのと微妙に仕様がちがっていた。ラグ幅以外の形はTartleと同じに見えたが、蓋を開けてみると細かいところに差異がある。おどろいたのが、バネ棒が通る穴の中に、金属製のパイプが入っていること。

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これはベルトとバネ棒の間の摩擦を減らして摺動性を高めるための措置だと思われる。そうすると、Turtleのようにお手軽ガチダイバーズ系についているものと、10万クラスのミドルクラスダイバーズについているバンドに差をつけているのか。あるいは同じダイバーズ用シリコンラバーでも後にリリースされるほどバージョンアップ(改良)したりするのだろうか。型番とカタログをにらめっこすれば解るかもしれないが、どちらにしろラグやバネ棒に負担が掛かりにくいのは良いことだ。

で、このバンドの欠点だが、全長がちょっと長い。

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腕の太い外国人仕様がデフォであろうカレッツァと比較してもさらに長い。尾錠の取り付け穴は短い位置についているので、手首が細い人でも巻けなくはないが、その分バンドが余るということになる。

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自分の手首の周囲が(決して太くは無いが)16.5mmの自分でこれだけ余るので、これより手首が細い人は余った分がそうとう邪魔になるんじゃないだろうか?
もちろん考えられる理由はあって、ダイバーのウェットスーツの上から巻くことを想定して余裕を持たせてのことだとは思う。そういう意味では完全に実用重視の設定だろうが、それにしてもちょっと長過ぎじゃね? MM200(SDBC061)に標準ステンブレスの「ダイバーエクステンダー」機能では周囲が20mmほど太く出来るようになっているが、標準ステンブレスの余ったコマを全部付けてさらにダイバーエクステンダーを展開しても、このシリコンバンドを一番太い状態にしてもこれよりは細いはずだ。どんな腕が太いマッチョが付ける想定なんだろう・・・。ま、「短くて足りない」より「長くて余る」方が、余ったとしても装着できる分マシではあるからな・・・そういうことにしておこう。
そして、「実用重視でストックしておく」というだけではちょっと値段が張りすぎている。俺は買っちゃったけどさ。空気潜水防水としての規格を通っているはずなので(引っ張り)強度は確保されているはず。あくまで強度にこだわる人純正にこだわる人付け心地重視の人以外にはオススメできないかなぁ。

ということで

普段ラバーをつけたくなったらカレッツァ、スポーツで実用重視なら純正、バイキングはSARB033用の方向で。


  1. このバンド購入では使っていないけど、Mano-a-ManoさんとこにはNATOストラップを結構な量購入させてもらっている。

OGKカブト「JIS認証」取り消しの件

ここのところ腕時計ネタばかりだったので、たまにはバイクネタをと思ったんだけど、NM4は車検のため実家に戻っているので気になったニュースを。

普段は「なあなあ」と「適当」が信条の俺だけど、バイクの、特に安全性に関わるこの件はさすがに看過できない(その割に情報が遅い)。

この記事は(というかこのBlogって)あくまで俺個人の主観的な立場からという事を念頭に話を進める。が、JIS規格はヘルメットだけでなく日本の工業製品すべからくに関わる話なので、一応バイク乗りじゃない人にも解るように書いているつもりだ。

久々のバイクネタが「嫌ごと」ってのもどうなのか・・・。

※本記事中に「日本工業規格」と表記しているものは「JIS法」の改正により2019/07に名称が変更され「日本産業規格」となった。「工業」であまりに慣れ親しんでしまったためどうしてもこっちで書いてしまうので、もし出てきたら読み変えてください。

JIS法改正 (METI/経済産業省)

目次:

ネタ元

未読が貯まっていたRSSリーダを何気なく読んでいて偶然見つけた物で5日前の2019/11/26のちょっと古い記事だが、我々にはおなじみのヘルメットメーカーであるOGKカブトのバイク用ヘルメットの品質管理体制が基準を満たしていなかったため「JIS認証」が取り消されたという話。

nlab.itmedia.co.jp

www.meti.go.jp

www.ogkkabuto.co.jp

www.ogkkabuto.co.jp

1週間経過しているのですでにこの話題を取り上げた記事はたくさん出ている。
Google検索「ogk jis 取り消し」

ヘルメットで「JIS認証」が取り消されたってのは初めて聞く話だ。

経緯

弊社東大阪衣摺工場 JIS認証取消理由の経緯と詳細について | 重要なお知らせ | Kabuto

これまで弊社JIS表示製品については、ともにJIS認証工場である東大阪衣摺工場と中国青島工場(山東省青島市)との2つの自社工場にて生産しており、東大阪衣摺工場での生産分については、中国青島工場で製造した一部の部品を東大阪衣摺工場へ転送したうえで組み立てを行い、最終完成品として出荷しておりました。

その一部部品であるFRP帽体の成形工程において、「東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%の比率で生産を行う」という取り決めに基づいてJIS認証を取得しておりましたが、その後長期にわたり、実際には東大阪衣摺工場でのFRP帽体成形の生産比率が20%を満たしていないことを正しく報告できておりませんでした。

 

これによって令和元年10月25日の日本車両検査協会による臨時監査後の審査を経て、同年11月26日、衣摺工場のJIS認証取り消しの正式文書を受領しました。

 

なお、組立工程や検査工程に関しては、東大阪衣摺工場ですべて正しく行っており、製品自体の安全性や品質には問題がないことが日本車両検査協会の監査において確認されております。

  • FRP帽体の生産比率(東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%)という取り決めが守られていなかった(東大阪衣摺工場生産分が20%を下回っていた)
  • この守られていなかった期間は『長期間』である
  • よって令和元年(2019年)11月26日時点で東大阪衣摺工場のJIS認証は取り消された

なんのための「規格」「認証」なのか

www.jisc.go.jp

JIS規格のバイク用ヘルメットに該当するのは規格番号「JIST8133」の「乗車用ヘルメット」。

helmethacker.com

PSCマークは付いていなければ販売することはできないが、JISはあくまで任意の規格であって、ユーザの使用に当たって法的な制限はない。安いヘルメットであればJISが付かずにSGマークだけの場合も多いが、SGマークかJISマーク、または他の上位規格の付いていないヘルメットを使っていて事故をおこした場合に保険が下りないとか減額される可能性はあるが、あくまで任意だ。

国内ヘルメットメーカーの二大巨頭であるARAISHOEIはPSCマークは当然として、JIS規格やSNELL規格1などなんらかの上位規格を通している。
JISはあくまで日本国内での安全性に対する規格だが、海外(イギリス)にも「SHARP規格」2というものがあるようだ。販売に際して海外でSHARP規格が必須なのかはわからないが、少なくとも日本国内では125cc以上のバイクに乗る際は上位規格付きのものが推奨されている。付いていない物を使っていて事故ったときに場合保険が下りない可能性がある
ヘルメットを世に送り出すヘルメットメーカーにとって安全性の認証はそれぐらい重要3な物だが、今回OGKはこの「JIS規格」通らず外されたということ。

『JIS認証』ステッカーは、「JIS規格を通した」という証明だ。このマークのステッカーをヘルメットに貼るためにJISの認証を行い、それには当然コストが掛かる。単純に認証に掛かるコストは製品価格に転嫁される、つまり高くなる。

それでもそのコストアップされている前提でJISマーク付きを買うってことは、安全性という「安心」を買っているということだ。すなわち、JISマーク込みでの価格と納得して買っているということであって、単に安い物が欲しければ『ヘルメット風かぶり物』として売られているものをどこかのネット通販で買えば良い

私たちが製品を選ぶときの基準として

とは国民生活センターの資料からの引用だが、現在市場に出回っているまっとうなヘルメットであれば基本的には上位規格を通っていないものは(輸入品でないかぎり)ほぼ存在しないと思われる。もうほとんど「付いてて当たり前」レベルだ。

「問題ない」と言われても

先に挙げたねとらぼの記事やOGKカブトのWebサイト、さらに経済産業省からも

(前略)

長期間にわたり製品の組み立て場所に係る記録が適切に記載されていなかったこと

(略)

製品の安全性や品質については、JIS規格を満たしており、問題が無い

(後略)

(以上経産省ページより引用)

●ご質問> JIS規格に通っていないヘルメットをずっと販売していたのですか?

○お答え> これまで販売、および現在流通しているJIS規格製品は、安全性に問題はございません。経済産業省ニュースリリースでの発表にもございます通り、日本車両検査協会が実施した試験で、製品の安全性や品質についてはJIS規格を満たしており、問題がないことを確認いただいております。

経済産業省ホームページ: https://www.meti.go.jp/.../20.../11/20191125009/20191125009.html

(以上『オートバイヘルメットに関するお問い合わせにつきまして』より抜粋引用)

などなど、『製品そのものに問題は無い』ことを繰り返し強調している、が・・・。

OGKカブトや経産省『製品の安全性や品質に問題は無い』 というのは正直苦しい言い訳にしか聞こえない。

問題の本質

以下、JSBCA(JIS登録認証機関協議会)の資料より引用。

(前略)また、製造工場の品質管理体制が工業標準化法・JISマーク省令に規定された基準に適合し、かつ当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していることについて登録認証機関の厳格な評価を受け、それらの適合性が確認された事業者のみがJISマークを表示できる資格を付与されるものであることから、(後略)

「生産場所について記録」が必要なのはこれが理由。『当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していること』が担保されなければJISマークを表示することができない

ヘルメットの安全性の検査は不可逆検査だ。実際にヘルメットにダメージを与え、規格通りの性能かどうかチェックする(試験内容については先に挙げたJIS T8133:2015のPDFに定義されている)。バイク用ヘルメットは帽体が潰れることで衝撃を吸収する。つまり一度検査すると、検査した個体を販売することは出来なくなってしまう

では、どうやって「今出荷販売されている製品の安全性」を担保するか。

  1. ヘルメット生産のための材料・製造方法・管理(検品)方法まで規程する
  2. 規程に従ってヘルメットを生産する
  3. 生産されたヘルメットをJISに定義された検査方法で検査する
  4. 検査を行った個体と同じ材料・製造・管理方法で生産された製品は、検査を行った個体と同等である、つまり「JIS認証」取得済であると見なす。

逆に言えば、 検査を行った個体と同等の物であることを保証するためには、材料・製造方法・管理方法を規程して、同じように作らなければならない。
大量生産品であるヘルメットの材料・製造方法・管理方法が同じであることを保証するためには、材料の流通や生産工程・検品まで含めて、工場単位で一括でJISで承認する。さらに生産地や材料や製造方法については途中で変更されることがあるので、「いつからいつまでの生産分について」という期間の要素が付いてくるだろう。生産場所を変更したら都度更新するはずだ。

『当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していること』を証明してやっと「規格に沿っている」ことを担保できる。

FRP帽体の生産比率(東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%)という取り決め

この生産比率が「FRP帽体の部材の生産地」の事なのか「生産工程」の事なのかは俺には読み解けないが、どちらにしろJISCBAが認可した「取り決めを守れていない」あるいは「生産比率の変更を(JISCBAに対して)更新の申請をしていない」というOGKの生産管理体制があったことは間違いない。

できあがった製品の安全性能そのものの問題ではなく、製造における管理体制が杜撰だった、という所が問題であり、メーカーがいくら「安全性に問題はありません」といったところで口先だけと捉えるしかない。だって記録が残ってないんでしょ?いつまでJISを通したときの生産比率なの?証拠がないよね?今の生産比率でJIS通ってないよね?車両検が問題無いといったところで出荷した物すべて検査通した訳じゃないよね?と。

OGK(株式会社オージーケーカブト)はISO9001;2015 の認証取得をしている。

会社概要・沿革 | OGK KABUTO

ISO9001は「品質マネジメントシステム」であり、品質を保つためのガイドラインに従っていることを証明するものだが、JISに通らなくなり認可が取り消されるような生産管理体制では、ISO9001が確実に運用されているかどうか疑問

ちなみに、JISの認証・失効者のデータベースは公開されている。

日本産業標準調査会:データベース-認証取得者一時停止・失効一覧

「株式会社オージーケーカブト」の認証番号は「VI0514001」。

OGKカブトの姿勢と対応、経産省の姿勢

OGKカブトが生産地の割合の変更が意図的な物なのかミスなのかは現時点で定かではない。ネット上には憶測含めていろいろ(「Made in Japan」表記に絡むとか)挙がってがっているがここでは触れない。ともかく 「OGKカブトはJIS T8133:2015 認証が取り消された 」ということは事実ということと、過去に生産された該当モデルの中にはJIS T8133:2015に準拠していないものが存在する、この2点は間違いないだろう 。

で、だ、OGKカブトのその後の対応もマズいだろうよ。

「長期間にわたり」「記録が適切に記載されていなかった」とあるが、それでは実際に「いつからいつまでの分が」という重要な情報が欠けている。つまり、過去から今現在販売されている該当モデルについて、どの個体がJIS認証から外れている、管理体制がずさんな状態で生産された個体なのか、がはっきりしない

そしてOGKカブトは本件について「返品はお受け致しかねます」と明記している

●ご質問> 製品に不安があるので返品できますか?

○お答え>まことに申し訳ございませんが、不良品等以外での返品はお受け致しかねます。経済産業省ニュースリリースでの発表にもありますとおり、製品自体の安全性や品質には問題がなく、引き続きお使いいただけます。

経済産業省ホームページ: https://www.meti.go.jp/.../20.../11/20191125009/20191125009.html

つまり、すでに購入したユーザのヘルメットに、JIS認証ステッカーが貼られているにもかかわらず実質はJISを通っていないものが紛れ込んでいるが、OGKはそれには責任を持たないということ。

さらに、

●ご質問> 販売店なのですが、回収や返品、交換対応は行うのですか?

○お答え> まことに申し訳ございませんが、現在流通中の製品についての不良品等以外での回収やご返品、交換につきましてはお受け致しかねます。経済産業省ニュースリリースでの発表にもありますとおり、製品自体の安全規格の合致や品質には問題がなく、引き続き販売いただけます。

売店から該当モデルは回収されない。回収されないということは小売店は該当モデルの在庫を販売するか処分(破棄か転売)するしかない。つまり、現在用品店で販売されている該当モデルに、JIS認証ステッカーが貼られているにもかかわらずJISを通っていないモデルが混ざっている、と考えられる。これに関しては小売店も被害者だが・・・(後述)。

以上の対応から、OGKカブトは自社の管理体制の杜撰さを自己責任扱いとして完全にユーザと小売店へ丸投げし、処理しようとしている「売りっぱなしメーカー」と見做されても仕方が無いし、管理体制が杜撰ということは、もしかしてこれが企業体質的なものである事が予想され「本当にこのモデルだけなのか?」と疑ってしまう。

このような状態で、メーカーから「問題ありません」と言われて納得できるか? 少なくとも俺は納得できない4

直近の話題に関連するJIS規格でいけば腕時計の「防水」もあるが、ヘルメットとはまったく話が別だ。ダイバーではない俺5の腕時計が浸水して故障してもは『クソッやられた!』で済む話(いや済まされても困るけど)だが、ヘルメットは事故ったときに俺の頭を守るために命を預けるもので、重要度は(自分には)腕時計のそれとは比べものにならない。

自分は、規格というのはシビアな物だと考えている。JIS(日本産業規格)は、任意規格であったとしても、それに準拠しているということは、それなりの基準として評価できると考える。 メーカー独自規格はともかくとして、JISは日本において「標準の規格」を定めるものであって、「JIS認証済を名乗るからにはこれだけは守りなさいよ」というものとして自分は権威を認める。メーカーの考えとして「JIS認証なんぞ要らん」というのであれば、強制ではないから認証を通す必要はない。それだけに「JIS認証」を通っているということは安全製の面から製品へプラス評価できる訳だ。
繰り返すが、JIS認証取得に関するコストは製品に乗っている。その点からすると長期間JISを通らない状態を継続していたOGKに対して「JISマーク詐欺と言われても仕方が無い。

というか、経産省が「JIS通ってないけど製品は大丈夫です」という文言を公式発表として出してしまうのは、「JIS認証」そのものの意味を否定することになってしまわないのだろうか?規格の内容全てそろって「安全性は問題無いですよ」という事では無いのか? これではJISを通している他のメーカーの立場がなくなる。『なんのためにJIS認証通したと思ってんだ!』ってなるだろ。
事実上認証を取り消されたのだから、「取り消しました」だけで良く、メーカー当人ならともかく経産省が「安全製は保たれている」と補足する必要はどこにも無いはずなのだが。OGKにしろ経産省の発表にしろこれだけ「安全性に問題はありません」をひたすら連呼する状況を見ると・・・なにかしら、それこそ『忖度』・・・あるいは『実弾』があったのではないか6とまで勘ぐってしまう。

『JISって本当に大丈夫?』 ひいては最終的にヘルメットだけでなく他のJIS規格についても疑わざるを得なくなってしまうのだが

売店の動向にも注目

今回の件で小売店側は被害者だ。販売数・在庫が多いと思われる大型用品店やネットショップはたまったものではないだろう。

彼らが被害者であるという事を念頭に置いた上で、今後我々がOGKのヘルメットを買う・買わないは別として、気にしておかなければならないのは小売店の反応だ。ダブ付くと予想される在庫を抱えた小売店側がどのような反応をするかで、その店の物の売り方のスタンスが浮き彫りになるはずだろうという事。

  • OGKの取り扱いを自粛
  • 在庫を処分して新規分(JISマークの付いていない物)のみ販売する
  • 説明したうえで値下げして販売する
  • 説明したうえで通常価格で販売する
  • 説明せずに値下げして販売する
  • 説明せずに通常価格で販売する
  • 展示分は新規分を飾るが、購入の際に在庫分を出してくる
  • OGKを擁護しはじめる

上から下へ「こんな店で買いたくねぇ」レベルが上がるw

はてさて、業界各所がどう動くのかが楽しみだ。 お?これって結構 見物じゃね?7

もちろん、ユーザが自分の判断で規格外のヘルメットを買うことに問題は無い。その個人の責任とリスク判断と費用面での都合の話だ。

『どこまでいっても、やっぱOGKか・・・』

率直な感想は、これだ。

古い人間としては、OGKにはどうしても「安物」のイメージがつきまとう。割り切って納得して使う分には個人の判断なので良いのだけど、FirestormやNM4で使うつもりにはならなかった。 もし日本にヘルメット業界のヒエラルキーがあるとすれば、ざっくり「ARAI & SHOEI > その他」みたいな感じだろうか(ただしソースは俺)

「OGK」から「OGKカブト」に社名変更したあたりからなんだか妙な感じ8がしていたが、OGK的にはARAIとSHOEIという二大巨頭に食い込みたかったのだろうか。その割にはなんだか空回りしているような印象があった(突飛なデザインとか)。
なんにしても俺のOGKのメーカーとしての信用度はゼロに戻った。今のところ新しいヘルメットを買う予定は無いのだけど、まぁ当面は選択肢から外れるだろうね。

いざというときの安全面については、実際に事故らなければわからない。だからこそ各種安全規格とブランドイメージを指針にするしかないのが実情で、それはメーカーがきっちり規格を準拠することと、ゆっくりでも着実に築き上げていくしかないものだ。
最近は「OGKも割と気合い入ってるな」とそれなりにイメージは良くなってきていたがそれは機能面の話。安全面についてはやはり規格を参考にするしかない。それだけに、今回の件でイメージは昔に逆戻りしてしまった。残念だ。

「作るは難く、壊すは易く」ブランドイメージはまさにそんな感じ。少しずつ良いイメージを積み重ねてきたのに、崩れるのは一瞬。肝に銘じておかなくては。

OGKがどう対応しようと、それを覆すには長い期間が必要になるだろう。


  1. SNELLは5年ごとに更新され、2019年現在は2015年が最終。

  2. 詳しくは「SHARP - THE HELMET SAFETY SCHEME」を参照のこと。

  3. SNELL規格は横からの衝撃テストは規格にはいっていないようだ。SHOEIとARAIへ質問をされた方の記事があったのでリンクを張っておく。→こちら

  4. SHOEI NEOTECを選択する際にOGKのシステムメットも候補にしていだけに人ごととは思えない。

  5. 深く潜ってもいいとこ素潜り・シュノーケリング程度の俺ならまだしも、アクアラングを使用するようなダイバーなら話は別になる。

  6. まーー、いうてもね、「全くそんな事が無い」なんてことは思ってもいないんですけどねーーぶっちゃけーー。とか言ってみたりして(実弾=金)

  7. ひさびさにバイク板でもヲチしようかしらん

  8. まぁね、「カブト」っていうのは正直ね・・・。