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OGKカブト「JIS認証」取り消しの件

ここのところ腕時計ネタばかりだったので、たまにはバイクネタをと思ったんだけど、NM4は車検のため実家に戻っているので気になったニュースを。

普段は「なあなあ」と「適当」が信条の俺だけど、バイクの、特に安全性に関わるこの件はさすがに看過できない(その割に情報が遅い)。

この記事は(というかこのBlogって)あくまで俺個人の主観的な立場からという事を念頭に話を進める。が、JIS規格はヘルメットだけでなく日本の工業製品すべからくに関わる話なので、一応バイク乗りじゃない人にも解るように書いているつもりだ。

久々のバイクネタが「嫌ごと」ってのもどうなのか・・・。

※本記事中に「日本工業規格」と表記しているものは「JIS法」の改正により2019/07に名称が変更され「日本産業規格」となった。「工業」であまりに慣れ親しんでしまったためどうしてもこっちで書いてしまうので、もし出てきたら読み変えてください。

JIS法改正 (METI/経済産業省)

目次:

ネタ元

未読が貯まっていたRSSリーダを何気なく読んでいて偶然見つけた物で5日前の2019/11/26のちょっと古い記事だが、我々にはおなじみのヘルメットメーカーであるOGKカブトのバイク用ヘルメットの品質管理体制が基準を満たしていなかったため「JIS認証」が取り消されたという話。

nlab.itmedia.co.jp

www.meti.go.jp

www.ogkkabuto.co.jp

www.ogkkabuto.co.jp

1週間経過しているのですでにこの話題を取り上げた記事はたくさん出ている。
Google検索「ogk jis 取り消し」

ヘルメットで「JIS認証」が取り消されたってのは初めて聞く話だ。

経緯

弊社東大阪衣摺工場 JIS認証取消理由の経緯と詳細について | 重要なお知らせ | Kabuto

これまで弊社JIS表示製品については、ともにJIS認証工場である東大阪衣摺工場と中国青島工場(山東省青島市)との2つの自社工場にて生産しており、東大阪衣摺工場での生産分については、中国青島工場で製造した一部の部品を東大阪衣摺工場へ転送したうえで組み立てを行い、最終完成品として出荷しておりました。

その一部部品であるFRP帽体の成形工程において、「東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%の比率で生産を行う」という取り決めに基づいてJIS認証を取得しておりましたが、その後長期にわたり、実際には東大阪衣摺工場でのFRP帽体成形の生産比率が20%を満たしていないことを正しく報告できておりませんでした。

 

これによって令和元年10月25日の日本車両検査協会による臨時監査後の審査を経て、同年11月26日、衣摺工場のJIS認証取り消しの正式文書を受領しました。

 

なお、組立工程や検査工程に関しては、東大阪衣摺工場ですべて正しく行っており、製品自体の安全性や品質には問題がないことが日本車両検査協会の監査において確認されております。

  • FRP帽体の生産比率(東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%)という取り決めが守られていなかった(東大阪衣摺工場生産分が20%を下回っていた)
  • この守られていなかった期間は『長期間』である
  • よって令和元年(2019年)11月26日時点で東大阪衣摺工場のJIS認証は取り消された

なんのための「規格」「認証」なのか

www.jisc.go.jp

JIS規格のバイク用ヘルメットに該当するのは規格番号「JIST8133」の「乗車用ヘルメット」。

helmethacker.com

PSCマークは付いていなければ販売することはできないが、JISはあくまで任意の規格であって、ユーザの使用に当たって法的な制限はない。安いヘルメットであればJISが付かずにSGマークだけの場合も多いが、SGマークかJISマーク、または他の上位規格の付いていないヘルメットを使っていて事故をおこした場合に保険が下りないとか減額される可能性はあるが、あくまで任意だ。

国内ヘルメットメーカーの二大巨頭であるARAISHOEIはPSCマークは当然として、JIS規格やSNELL規格1などなんらかの上位規格を通している。
JISはあくまで日本国内での安全性に対する規格だが、海外(イギリス)にも「SHARP規格」2というものがあるようだ。販売に際して海外でSHARP規格が必須なのかはわからないが、少なくとも日本国内では125cc以上のバイクに乗る際は上位規格付きのものが推奨されている。付いていない物を使っていて事故ったときに場合保険が下りない可能性がある
ヘルメットを世に送り出すヘルメットメーカーにとって安全性の認証はそれぐらい重要3な物だが、今回OGKはこの「JIS規格」通らず外されたということ。

『JIS認証』ステッカーは、「JIS規格を通した」という証明だ。このマークのステッカーをヘルメットに貼るためにJISの認証を行い、それには当然コストが掛かる。単純に認証に掛かるコストは製品価格に転嫁される、つまり高くなる。

それでもそのコストアップされている前提でJISマーク付きを買うってことは、安全性という「安心」を買っているということだ。すなわち、JISマーク込みでの価格と納得して買っているということであって、単に安い物が欲しければ『ヘルメット風かぶり物』として売られているものをどこかのネット通販で買えば良い

私たちが製品を選ぶときの基準として

とは国民生活センターの資料からの引用だが、現在市場に出回っているまっとうなヘルメットであれば基本的には上位規格を通っていないものは(輸入品でないかぎり)ほぼ存在しないと思われる。もうほとんど「付いてて当たり前」レベルだ。

「問題ない」と言われても

先に挙げたねとらぼの記事やOGKカブトのWebサイト、さらに経済産業省からも

(前略)

長期間にわたり製品の組み立て場所に係る記録が適切に記載されていなかったこと

(略)

製品の安全性や品質については、JIS規格を満たしており、問題が無い

(後略)

(以上経産省ページより引用)

●ご質問> JIS規格に通っていないヘルメットをずっと販売していたのですか?

○お答え> これまで販売、および現在流通しているJIS規格製品は、安全性に問題はございません。経済産業省ニュースリリースでの発表にもございます通り、日本車両検査協会が実施した試験で、製品の安全性や品質についてはJIS規格を満たしており、問題がないことを確認いただいております。

経済産業省ホームページ: https://www.meti.go.jp/.../20.../11/20191125009/20191125009.html

(以上『オートバイヘルメットに関するお問い合わせにつきまして』より抜粋引用)

などなど、『製品そのものに問題は無い』ことを繰り返し強調している、が・・・。

OGKカブトや経産省『製品の安全性や品質に問題は無い』 というのは正直苦しい言い訳にしか聞こえない。

問題の本質

以下、JSBCA(JIS登録認証機関協議会)の資料より引用。

(前略)また、製造工場の品質管理体制が工業標準化法・JISマーク省令に規定された基準に適合し、かつ当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していることについて登録認証機関の厳格な評価を受け、それらの適合性が確認された事業者のみがJISマークを表示できる資格を付与されるものであることから、(後略)

「生産場所について記録」が必要なのはこれが理由。『当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していること』が担保されなければJISマークを表示することができない

ヘルメットの安全性の検査は不可逆検査だ。実際にヘルメットにダメージを与え、規格通りの性能かどうかチェックする(試験内容については先に挙げたJIS T8133:2015のPDFに定義されている)。バイク用ヘルメットは帽体が潰れることで衝撃を吸収する。つまり一度検査すると、検査した個体を販売することは出来なくなってしまう

では、どうやって「今出荷販売されている製品の安全性」を担保するか。

  1. ヘルメット生産のための材料・製造方法・管理(検品)方法まで規程する
  2. 規程に従ってヘルメットを生産する
  3. 生産されたヘルメットをJISに定義された検査方法で検査する
  4. 検査を行った個体と同じ材料・製造・管理方法で生産された製品は、検査を行った個体と同等である、つまり「JIS認証」取得済であると見なす。

逆に言えば、 検査を行った個体と同等の物であることを保証するためには、材料・製造方法・管理方法を規程して、同じように作らなければならない。
大量生産品であるヘルメットの材料・製造方法・管理方法が同じであることを保証するためには、材料の流通や生産工程・検品まで含めて、工場単位で一括でJISで承認する。さらに生産地や材料や製造方法については途中で変更されることがあるので、「いつからいつまでの生産分について」という期間の要素が付いてくるだろう。生産場所を変更したら都度更新するはずだ。

『当該工場で製造された製品が該当JISの要件を満足していること』を証明してやっと「規格に沿っている」ことを担保できる。

FRP帽体の生産比率(東大阪衣摺工場で20%、中国青島工場で80%)という取り決め

この生産比率が「FRP帽体の部材の生産地」の事なのか「生産工程」の事なのかは俺には読み解けないが、どちらにしろJISCBAが認可した「取り決めを守れていない」あるいは「生産比率の変更を(JISCBAに対して)更新の申請をしていない」というOGKの生産管理体制があったことは間違いない。

できあがった製品の安全性能そのものの問題ではなく、製造における管理体制が杜撰だった、という所が問題であり、メーカーがいくら「安全性に問題はありません」といったところで口先だけと捉えるしかない。だって記録が残ってないんでしょ?いつまでJISを通したときの生産比率なの?証拠がないよね?今の生産比率でJIS通ってないよね?車両検が問題無いといったところで出荷した物すべて検査通した訳じゃないよね?と。

OGK(株式会社オージーケーカブト)はISO9001;2015 の認証取得をしている。

会社概要・沿革 | OGK KABUTO

ISO9001は「品質マネジメントシステム」であり、品質を保つためのガイドラインに従っていることを証明するものだが、JISに通らなくなり認可が取り消されるような生産管理体制では、ISO9001が確実に運用されているかどうか疑問

ちなみに、JISの認証・失効者のデータベースは公開されている。

日本産業標準調査会:データベース-認証取得者一時停止・失効一覧

「株式会社オージーケーカブト」の認証番号は「VI0514001」。

OGKカブトの姿勢と対応、経産省の姿勢

OGKカブトが生産地の割合の変更が意図的な物なのかミスなのかは現時点で定かではない。ネット上には憶測含めていろいろ(「Made in Japan」表記に絡むとか)挙がってがっているがここでは触れない。ともかく 「OGKカブトはJIS T8133:2015 認証が取り消された 」ということは事実ということと、過去に生産された該当モデルの中にはJIS T8133:2015に準拠していないものが存在する、この2点は間違いないだろう 。

で、だ、OGKカブトのその後の対応もマズいだろうよ。

「長期間にわたり」「記録が適切に記載されていなかった」とあるが、それでは実際に「いつからいつまでの分が」という重要な情報が欠けている。つまり、過去から今現在販売されている該当モデルについて、どの個体がJIS認証から外れている、管理体制がずさんな状態で生産された個体なのか、がはっきりしない

そしてOGKカブトは本件について「返品はお受け致しかねます」と明記している

●ご質問> 製品に不安があるので返品できますか?

○お答え>まことに申し訳ございませんが、不良品等以外での返品はお受け致しかねます。経済産業省ニュースリリースでの発表にもありますとおり、製品自体の安全性や品質には問題がなく、引き続きお使いいただけます。

経済産業省ホームページ: https://www.meti.go.jp/.../20.../11/20191125009/20191125009.html

つまり、すでに購入したユーザのヘルメットに、JIS認証ステッカーが貼られているにもかかわらず実質はJISを通っていないものが紛れ込んでいるが、OGKはそれには責任を持たないということ。

さらに、

●ご質問> 販売店なのですが、回収や返品、交換対応は行うのですか?

○お答え> まことに申し訳ございませんが、現在流通中の製品についての不良品等以外での回収やご返品、交換につきましてはお受け致しかねます。経済産業省ニュースリリースでの発表にもありますとおり、製品自体の安全規格の合致や品質には問題がなく、引き続き販売いただけます。

売店から該当モデルは回収されない。回収されないということは小売店は該当モデルの在庫を販売するか処分(破棄か転売)するしかない。つまり、現在用品店で販売されている該当モデルに、JIS認証ステッカーが貼られているにもかかわらずJISを通っていないモデルが混ざっている、と考えられる。これに関しては小売店も被害者だが・・・(後述)。

以上の対応から、OGKカブトは自社の管理体制の杜撰さを自己責任扱いとして完全にユーザと小売店へ丸投げし、処理しようとしている「売りっぱなしメーカー」と見做されても仕方が無いし、管理体制が杜撰ということは、もしかしてこれが企業体質的なものである事が予想され「本当にこのモデルだけなのか?」と疑ってしまう。

このような状態で、メーカーから「問題ありません」と言われて納得できるか? 少なくとも俺は納得できない4

直近の話題に関連するJIS規格でいけば腕時計の「防水」もあるが、ヘルメットとはまったく話が別だ。ダイバーではない俺5の腕時計が浸水して故障してもは『クソッやられた!』で済む話(いや済まされても困るけど)だが、ヘルメットは事故ったときに俺の頭を守るために命を預けるもので、重要度は(自分には)腕時計のそれとは比べものにならない。

自分は、規格というのはシビアな物だと考えている。JIS(日本産業規格)は、任意規格であったとしても、それに準拠しているということは、それなりの基準として評価できると考える。 メーカー独自規格はともかくとして、JISは日本において「標準の規格」を定めるものであって、「JIS認証済を名乗るからにはこれだけは守りなさいよ」というものとして自分は権威を認める。メーカーの考えとして「JIS認証なんぞ要らん」というのであれば、強制ではないから認証を通す必要はない。それだけに「JIS認証」を通っているということは安全製の面から製品へプラス評価できる訳だ。
繰り返すが、JIS認証取得に関するコストは製品に乗っている。その点からすると長期間JISを通らない状態を継続していたOGKに対して「JISマーク詐欺と言われても仕方が無い。

というか、経産省が「JIS通ってないけど製品は大丈夫です」という文言を公式発表として出してしまうのは、「JIS認証」そのものの意味を否定することになってしまわないのだろうか?規格の内容全てそろって「安全性は問題無いですよ」という事では無いのか? これではJISを通している他のメーカーの立場がなくなる。『なんのためにJIS認証通したと思ってんだ!』ってなるだろ。
事実上認証を取り消されたのだから、「取り消しました」だけで良く、メーカー当人ならともかく経産省が「安全製は保たれている」と補足する必要はどこにも無いはずなのだが。OGKにしろ経産省の発表にしろこれだけ「安全性に問題はありません」をひたすら連呼する状況を見ると・・・なにかしら、それこそ『忖度』・・・あるいは『実弾』があったのではないか6とまで勘ぐってしまう。

『JISって本当に大丈夫?』 ひいては最終的にヘルメットだけでなく他のJIS規格についても疑わざるを得なくなってしまうのだが

売店の動向にも注目

今回の件で小売店側は被害者だ。販売数・在庫が多いと思われる大型用品店やネットショップはたまったものではないだろう。

彼らが被害者であるという事を念頭に置いた上で、今後我々がOGKのヘルメットを買う・買わないは別として、気にしておかなければならないのは小売店の反応だ。ダブ付くと予想される在庫を抱えた小売店側がどのような反応をするかで、その店の物の売り方のスタンスが浮き彫りになるはずだろうという事。

  • OGKの取り扱いを自粛
  • 在庫を処分して新規分(JISマークの付いていない物)のみ販売する
  • 説明したうえで値下げして販売する
  • 説明したうえで通常価格で販売する
  • 説明せずに値下げして販売する
  • 説明せずに通常価格で販売する
  • 展示分は新規分を飾るが、購入の際に在庫分を出してくる
  • OGKを擁護しはじめる

上から下へ「こんな店で買いたくねぇ」レベルが上がるw

はてさて、業界各所がどう動くのかが楽しみだ。 お?これって結構 見物じゃね?7

もちろん、ユーザが自分の判断で規格外のヘルメットを買うことに問題は無い。その個人の責任とリスク判断と費用面での都合の話だ。

『どこまでいっても、やっぱOGKか・・・』

率直な感想は、これだ。

古い人間としては、OGKにはどうしても「安物」のイメージがつきまとう。割り切って納得して使う分には個人の判断なので良いのだけど、FirestormやNM4で使うつもりにはならなかった。 もし日本にヘルメット業界のヒエラルキーがあるとすれば、ざっくり「ARAI & SHOEI > その他」みたいな感じだろうか(ただしソースは俺)

「OGK」から「OGKカブト」に社名変更したあたりからなんだか妙な感じ8がしていたが、OGK的にはARAIとSHOEIという二大巨頭に食い込みたかったのだろうか。その割にはなんだか空回りしているような印象があった(突飛なデザインとか)。
なんにしても俺のOGKのメーカーとしての信用度はゼロに戻った。今のところ新しいヘルメットを買う予定は無いのだけど、まぁ当面は選択肢から外れるだろうね。

いざというときの安全面については、実際に事故らなければわからない。だからこそ各種安全規格とブランドイメージを指針にするしかないのが実情で、それはメーカーがきっちり規格を準拠することと、ゆっくりでも着実に築き上げていくしかないものだ。
最近は「OGKも割と気合い入ってるな」とそれなりにイメージは良くなってきていたがそれは機能面の話。安全面についてはやはり規格を参考にするしかない。それだけに、今回の件でイメージは昔に逆戻りしてしまった。残念だ。

「作るは難く、壊すは易く」ブランドイメージはまさにそんな感じ。少しずつ良いイメージを積み重ねてきたのに、崩れるのは一瞬。肝に銘じておかなくては。

OGKがどう対応しようと、それを覆すには長い期間が必要になるだろう。


  1. SNELLは5年ごとに更新され、2019年現在は2015年が最終。

  2. 詳しくは「SHARP - THE HELMET SAFETY SCHEME」を参照のこと。

  3. SNELL規格は横からの衝撃テストは規格にはいっていないようだ。SHOEIとARAIへ質問をされた方の記事があったのでリンクを張っておく。→こちら

  4. SHOEI NEOTECを選択する際にOGKのシステムメットも候補にしていだけに人ごととは思えない。

  5. 深く潜ってもいいとこ素潜り・シュノーケリング程度の俺ならまだしも、アクアラングを使用するようなダイバーなら話は別になる。

  6. まーー、いうてもね、「全くそんな事が無い」なんてことは思ってもいないんですけどねーーぶっちゃけーー。とか言ってみたりして(実弾=金)

  7. ひさびさにバイク板でもヲチしようかしらん

  8. まぁね、「カブト」っていうのは正直ね・・・。

ダイソー 「MILI Watch(ミリウォッチ)」

今回は完全にネタです。

ダイソー の500円腕時計

某巨大掲示板の某板の某スレッドにて、

ダイソーの500円腕時計でミリタリー風ウォッチの新型が出た」

という話題を見かけた。

Googleで画像検索すると、TIMEXのキャンパー風なダイソー時計が出てきたが、最新のものはこれよりもさらにベトナムレプリカっぽい感じになっているらしい。

obally.hatenablog.com

ベトナムレプリカと言えば先月ALHPA ALW-46374 を購入したばかりだが、一本500円でこれに近いものなら試しに買ってみようという気にもなってくる。どの程度近いのか見てみたいし。

みつかんねぇ・・・

ところがですなぁ、職場(渋谷)近く2店舗にはダイソーにはそれっぽい物の在庫が無かったんですわ。
置いてあるのは『これどう見てもG-SHOCKのパク(略』みたいなデジタル時計と、『これどう見てもダニエルウェリ(略』みたいな物と、例のキャンパー風の奴しかない。原宿まで脚を伸ばしてもそれっぽい物はみつからない。
代わりに東京23区の区分地図があったので買ってみた。

www.daiso-syuppan.com

これなかなか面白い。23区だけだが、こちらに来て『赤羽ってどこだっけか』というお上りさん状態がずっと続いているので、これを手に届くところに置いておけばGoogleMapを開かなくても広い盤面で確認することが出来る。ペラペラだが1部100円なので2部購入して自室と職場に常備しておくことにした。

・・・えーと、なんの話だっけか?

買ってみた

上野にライダース(ライディングではない)ジャケットを探しに行って、そのまま御徒町に抜けたところにダイソー御徒町店をみつけたのでふらっと入ってみた。今月に新規オープンしたばかりでフロアもそんなに広くはなかったが・・・発見。
ブラックが2本とODが1本在庫。一本づつ買ってもチプカシ並なので両方買う。

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製品の正式な名称としては「MILI Watch(ミリウォッチ)」
「日本メーカームーブメント使用」とは書いてあるが、シンガポール製で「国産ムーブメント使用」とは書いていない(まぁそうだろうな)
製品番号は「No.24」。おそらく「腕時計の24番」これで判別できるはずだ。
梱包の外側からパッと見ただけだと「おっ、かなりそれっぽい」という印象。ただ、袋に入っている時点で細かい白い埃がついていた。まぁそこら辺は500円だしな。

リュウズとケースの間にスペーサーが挟まっていて、これを抜いてリュウズを押し込むことで動作開始する。

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使用電池はSR626SW。これは以前交換したWancher Gurkhaの電池と同型だった。

obally.hatenablog.com

・・・つか、これもしかしてダイソーに売ってんのかな。コジマで買ったときには500円ぐらいだったが、『500円の時計に500円の電池を入れる』とか、またギャグみたいな話になってしまうが・・・。

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袋から出すと、おお、やっぱりそれっぽい感じだ。

かなり寄せてる

同じブラックでALPHA AWL-46374と比較してみる。

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左がAWL-46374、右がダイソー

評判通りダイヤルとハンズ、風防の雰囲気はオリジナルによく似ている。ハンズとインデックスに夜光っぽい色が載っているが、夜光ではないか、あるいは極端に暗い。
ラグ幅が20mmでこれはダイソーNATOストラップに合わせるためだと思われる。そのためかケース全体がサイズアップしている。もちろんバネ棒ではなくケース一体型。
AWL-46374のケースはマットだが、ダイソーは艶ありでさらに安っぽいものの、シルエットはそれなりに寄せてある。ラグ足の形状やベゼルの幅が違うし、ダイヤルが広い分インデックスや数字の間が広がって間延びした印象だが、遠目に見るとAWL-46374と気がつかないかもしれないこともないかもしれない。

f:id:obally:20191118021520j:plain

裏蓋もケース同様に艶あり。
刻印に関してはALPHAよりよっぽどオリジナルっぽい雰囲気。

刻印は、

WATCH,WRIST
GENERAL PURPOSE
SR626SW CELL
PC21S
G212

となっている。電池の型番は解るが、「PC21S」と「6212」はどちらかがムーブメントの型番だと思われるが・・・。
「6212」については時計の型番(Ref.)として似たような物があるらしいが違うだろうな。「G212」(2019/12/02訂正。Gが6に見えた)で検索すると他のダイソーの300円腕時計などが引っかかる。シリーズ番号かもしれない。
「PC21S」(最初Sではなく5に見えた)については・・・・「PC21S」という汎用ムーブメントがあるようだ。

itoh-wp.co.jp

これかな。
SEIKO(現在SIIはSEIKOに吸収されている)製でシンガポール生産。たしかに「日本メーカームーブメント使用」だ。本当にそうかは開けてみないとなんとも言えないが、まぁ間違いないだろう。単価いくらなんだろう?数十円?

追記(2019/12/02):Amazon.co.jpにまさかの 1,573円でムーブメント単体で売っていた。

ムーブメントは非常にダメな感じ。時刻合わせの際にリュウズを戻すと、振動で分針が1分ほどズレるぐらいのショボさ加減。今まで買ったアナログのチプシチでもそんなに酷くはない。リュウズを引いて回したときの遊び(バックラッシ)も大きいし、押し込んだときにズレるということは、巻き真の固定が甘いのだろうか。先のムーブメントの写真では全体が樹脂製だったので、ケース側の固定が弱い可能性が高い。(2019/12/02訂正:巻き真の固定とかそういう問題じゃ無い気がする)精度に関しては調べていない、というか調べようとする気もおきなかった。

開けてみた

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こんな事もあろうかと・・・という訳ではなく、いずれ買うつもりだったので「こじ開け」を東急ハンズ名駅で買ってきた。「ナイフ型」で700円。

f:id:obally:20191125005517j:plain

この機種の場合、向かって右側のラグの根本(写真内の赤〇印)に開けるための隙間があるので、ここに刃先を指してコジような感じであける・・・ラグが普通に邪魔くさいんだけど・・・なんでこの位置に設計した? 簡単に「パカッ」って感じで外れる。

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オープン。 前にも見たことあるような白いスペーサー。そして裏蓋には、またもや白い埃。この手の物でケース内に埃って・・・中の白いスペーサーの削りカスのようなものではないだろうか、そして外側についていたものと同じか。バリとか削らずに突っ込まれたんだと想像する。まぁ、こんなもんなのかねぇ。
パッキンもなにも入っていないので、もう、まごうことなき「非防水」である。(2019/12/02訂正:後述)

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スペーサーを外すと、さすがにダイヤルはスチールかなにからしい。ムーブメントは確かに「 SII〇. PC21S 」の表記がみつかる。それにしてもこのキャリバーちっせぇなぁ。

と、ダイソーの500円腕時計としてはこういうもんらしいということに納得したので元に戻す。

2019/12/02追記:
RSS経由でちょいちょい読ませてもらってる「泥沼時計収集メモ」さんところでもこの時計の記事が載っていたのだけど『蓋にはゴムパッキンが付いていて・・・』と書いてあったので「あれっ?」と。

oldjapanwatch.blog.fc2.com

もう一度開けて、さらにODも開けてみたら、確かにゴムパッキン付いてた・・・。 f:id:obally:20191202230313j:plain

自分はバラしていないけど、竜頭の巻き真側にもパッキンが入っているとのことなので、まったくもって「非防水」ということではなさそう。

コンシールドウォッチバンドに着けてみた。

ODとブラックをそれぞれの色に取り付けてみる。

f:id:obally:20191118022030j:plain

うん、なかなかいい感じじゃないだろうか。ケースはバンドの幅に収まっているし、取り付け部分の幅とラグ幅が同じでしっくりくる。

というか、AWL-46374 よりよっぽど雰囲気がそれっぽい感じなんだが・・・
7,000円のAWL-46374の立場って一体・・・・

マジにディスポーザブルなウォッチ

雰囲気だけならこれでもいいのかも。電池の交換は可能だが故障したら捨ててしまうだろう。本当の意味でのディスポウォッチだ。防水もないし飾り・装飾用としてどうだろうか。

サバゲーのジャンルでは第一次世界大戦第二次世界大戦、はたまた『終末世界』などテーマに合わせたコスチュームと装備で遊ぶスタイルがあるが、当然ベトナム戦争(ナム戦)もある。オリジナルの装備を揃えるのは難しいし、あったとしても高価だったりするのでプレーヤーはレプリカ品を流用して再現したりするようだが、そういったものにぴったりではないかと思う。
雰囲気はそれっぽいし低価格なので、改造ベースにするのもいい。

ダイソーは店に在庫が無い場合=欠品となり入荷待ちだ。取り寄せすることもできないし、そもそもダイソーのWebサイトで製品情報を見ることも出来ない。それぐらい品揃えは多く、また商品の入れ替わりも激しい。基本的に「一期一会」というのがダイソーだ。

しかし、「Web注文」から取り寄せできるようだ。まとめ買いなどの大量発注するときにこの時計を混ぜてはいかがだろうか。
ただし、

「ご注文金額50,000円(税抜き)以上により、ご注文承ります。」

とのこと。基本100円の物を5万円以上って、相当な量になるんだが・・・。

気にはなるけど買うまでにはちょっと至らない腕時計

タイトルママ。

そんな感じの「欲しいような気がすごいするけど実際に買うには何か一押しが無いorネガティブ要素が強すぎる」時計達。

SEIKO Prospex SBDC047 TRANCEOCEAN

joshinweb.jp

  • こうみえてちゃんと「DIVER'S 200m」
  • Cal. 6R15
  • 実売:8万円前後
  • ディスコン済み

(もうamazon.co.jpでは紹介リンクが作れなくなっている・・・)

実はMM200を選ぶときに一時的に候補に挙がってた

単に価格帯が同じだったのでこれが出てきただけなのだが、この時にデザインが目を引いた。単純に「かっこいい」から。
しかしこの時は「ダイバーズらしいダイバーズ」が欲しかったので選外。
ダイバーズの「一本目」としては選択肢にしづらい。

気になるポイント

ダイバーズとして異質なデザイン

なにが気になるかって・・・シンプルに見た目である。もう、単純にデザインがカッコイイ。ダイヤルがブラックならSBDC039だが、こちらはMM200と被るし、自分が感じるこの格好良さのイメージはやっぱりブルーのダイヤルにあるように思える。

[セイコーウォッチ] 腕時計 プロスペックス ダイバーズ トランスオーシャン自動巻(手巻つき) サファイアガラス SBDC039 メンズ シルバー

SBDC039はまだAmazon.co.jpで買えますよ~(2019/11/12現在)

腕時計はWeb上の写真と現物を目視するのとで印象が全然変わることが多いが、この機種については都内のいくつかの小売店セイコーアウトレットに並んでいたので現物を確認したうえで「やっぱりカッコイイ」と納得している。

スーツにも問題ないだろう。というよりスーツに合わせやすいデザインにしているんだろう。ダイバーズとしての性能機能を損なわない形でダイバーズっぽく見えないデザイン。MM200が「オーソドックスなダイバーズ」、Turtleが「スポーツ寄りなダイバーズ」とするなら、SBDC047は「ダイバーズに見せないダイバーズ」って感じだろうか。

引っかかりポイント

ダイバーズとして異質なデザイン

「気になる」と「引っかかり」が同じ理由。つまり、「ダイバーズっぽくなさすぎる」。

obally.hatenablog.com

MM200(SBDC061)は「現代デザイン」である。これはおそらくスーツにも合わせる事が多い(ってことになっちゃってる)ダイバーズなのだからよりフォーマルっぽくつまり落ち着いた見た目にする、という「解釈」を行ったものだと思う。アレンジされているとはいえデザインの根本はダイバーズであって、ダイバーズのイメージのセオリー的なところは逸脱していない。

対してSBDC047(またはSBDC039)はダイバーズ的なデザインであることよりも「スーツに合う」方向に思いっきり寄せたデザインに見える。特にラグの直線的な部分などからそう見えるのかもしれない。ダイヤルのバーインデックスもビジネスウォッチの印象をより強くする。ビジネス用と考えるなら、すでにSBRA033を買ってしまった

obally.hatenablog.com

そしてなによりSBDC047には「オシャレ感」的な物を意識させるナニかがある。

イメージとしてはファッション雑誌に載ってる外国人男性モデルみたいな感じか。俺は「自分に似合うかどうか」は考えずに時計を買うし今後もそれを曲げるつもりは無いのだが、さすがにそれでも限界はある。
俺が「(ダイバーズ“風”ではない)ちゃんとしたダイバーズ」が欲しいのは、ダイバーズウォッチという性能が担保された時計を買う=デザインじゃねぇよ性能で選んだんだよ!という言い訳で時計を選びたいからであり、「オシャレ感」があまりにも強すぎるとその言い訳が弱くなってしまう。つまり、いまさらどうやってもオシャレになれないダサいオッサンの繊細な男心からなのである。同意は求めないし意見は聞かないが、心の中で同意する奴は少なからずいるはずだ。居て欲しい

www.fits-japan.com

SBDC047は、香水の「Rising Wave」とのコラボ(だからブルーダイヤル)というのもあって「オシャレ感」の先入観が強すぎるのかもしれない。また、ペットネームが「TRANCEOCEAN(渡洋)」なので海外をイメージしてるのだろううけど、このモデルの上位版であるSBDX017(GMT針ありでスプリングドライブ)ならともかく、こちらはそこまで「海外感」は無いよな。

ちなみに、ライジングウェーブは使ったことなく、この時計で初めて香水のブランドであるということを知ったぐらいなものなので、どういうテーマのフレグランスなのかとかさっぱりです。まぁ名前からして海なんだろうけど

ブレス・バンドの変更不可

ブレスのラグ幅は極端に狭くなっているようで、実質は標準ブレス専用と考えた方がよさそうだ。カチッと決まりすぎている感。これはもうこれで完成していて、自分が変更する余地など無い。つまりブレスを交換したりNATOストラップを着けて楽しんだりするのは想定外と考えるべきで、意外と楽しめる範囲が狭そうなところも二の足を踏む要因の一つ。

うーん・・・

でも格好いいんだよなぁ。

やっかいな事に、このモデルはすでに製造販売は終了しているので、市場の在庫は減る一方だろう。SEIKOアウトレットでちょいちょい見かけるので、買うなら早めに決めなければいけないが・・・。

klockers

www.syohbido.co.jp

  • 独特な形状
  • アタッチメント取り替え可能
  • ノンデイト
  • 電池式クオーツ(キャリバー不明,スイス製)
  • 実売価格:4万~6万(オプション追加により増加)

クラウドファンディング

変な時計はやっぱり気になる。その中でも割と「ガジェット感」が強いのがこれ。
クラウドファンディングで企画され、成功したので市販化されたものらしい。

気になるポイント

独特な時刻表現とデザイン

時刻を針ではなく、回転するディスクで表現するという時計がいままで無かったわけではないので、この時計がエポック(まったく新しい原点的なモノ)であるとは思っていない。

例えばコレ。

www.goodspress.jp

しかし、klockers が気になるのは、その佇まいだ。

システム的に考えれば、表示位置だけ窓付きにして見せるというのもありのハズなのだが、そういったものはすでにあるし、考えようによってはアナログ時計のデイ・デイトがそれだ。 klockersは「ディスク全体が回っている」状態を見せることで、より円形計算尺のイメージに近づけている。時計というより「文房具」のような見せ方。

変形ガジェット的な面白さ

もう一つの大きな特徴。これも時計と言うより文房具的な感じ。

専用規格のクリップになっていて、対応したホルダーに付け替えることで4つの形態に変形させることが出来る。

  • リストバンド(腕時計風)
  • トラベルスタンド(トラベルクロック風)
  • ランヤード(懐中時計風)
  • クリップ(紙に留めたりマネークリップ的に)

脱着は本体側のボタンを押しながらずらせばはずせるようで、「時と場合に応じて付け替えてね」というコンセプト。マグネットが付いていて冷蔵庫などに貼り付けられる時計(キッチンタイマー)は目にするが、クリップがついている(あるいはクリップについている)時計というは見たことがないので面白い。
「変わり種時計」「変な時計」「変ガジェット」。ガジェット感の強い物は嫌いではないのでそういう意味でも気になる。

引っかかりポイント

腕時計として使う気にならない

俺は、少なくともklockersを腕時計として腕に着ける自信が無い。

https://www.syohbido.co.jp/klokers/klok01d1-klink-03-mc3/klok01d1-klink-03-mc3-800-05.jpg

https://www.syohbido.co.jp/klokers/klok01d1-klink-03-mc3/klok01d1-klink-03-mc3-800-04.jpg

(以上、取り扱いのある正美堂さんより引用)

これねー、どうやってもこれ「腕に着けている」っていうより「腕に円盤的な何かが乗っかってる」って表現した方が適切じゃね?

そういうのが良い人や、むしろそういったものをかっこよくオシャレに着こなせるような人なら良いのかもしれないが・・・自分には無理。無理です。

となると、やっぱりトラベルスタンドかクリップで運用することになり、この記事のカテゴリは「腕時計」だからちょっとズレてしまう。いやそんなの問題かと言われればそこまででもないんだけど。
いっそ、トラベルスタンドかクリップを改造して「置き時計」にしてしまうのはアリかも。

でもそこまでしてもう一つ時計持ち歩く必要って、ある?

っていうか、そもそも、これって見やすい?

多分ここが一番の引っかかりポイントだろうなぁ。

この表示板が「時計として見やすいか(実用に耐えるのか)」は、多分実際に使ってみないことには判断することが出来ない。使うためには買わないといけない。買うにしては・・・3つめの引っかかりポイントに繋がる。

まぁでも、少なくとも「時刻を表示する」という時計としての本質的な目的を放棄したようなデザインウォッチ(文字盤がないようなもの)よりは実用性はありそうだ。自分は時計が欲しいのであってコンセプトアートを見たいのでは無いんだからね。

「ネタ」にしてはちょっと高い

本体4万強、各種ホルダーはそれぞれ5000円~1万円。付け替えというこの時計の大きな要素を考えると複数のホルダーが欲しくなると思うので最低6万から、って感じか。
これは「ネタ」として買うにしてはちょっと高い。

自分が「ネタ」に出せる時計のMAX値段としては、やっぱりBlackAtlas+ブレスの合計3万ぐらいかなぁ、と思う。しかもBlackAtlasは実用上はまったく問題ないって意味ではネタ要素は低い。割とお買い得じゃん?
6万という価格に対して「それでもklockersが欲しい」と思うためには、ちょっと理由付けが弱い。

うーん・・・

時計としては面白いし、ネタにはなるだろうけど、値段がねぇ。
そして取り扱っている店舗も少ないので現物が確認できず、二の足を踏みまくってる状況。

SEIKO SUSデザイン復刻モデル nano・universe Special Editon SCXP155

store.nanouniverse.jp

  • 質実堅固なミリタリー風
  • 小径でもかっちり感あり
  • 10気圧防水
  • 電池クォーツ
  • 定価22,000円(実売20,000円前後)

「SUS」なんてのがあったのか

1990年代(俺が小~中学生だな)にこのような時計が合ったこと自体知らなかったが、当時知っていたら欲しくなっていたかもしれない。
Cal. 7N01 は定価が15,000~20,000円クラスの時計に載っているもの。まぁ妥当か。
同じデザインの後継モデルとして、ブラウンのレザーバンドになったSCXP171がある。定価での価格差は1000円でほぼバンドの違いだけだろう。

気になるポイント

まず、デザインが好み。

ミリタリースタイルでケースも径35mmと小さく、はっきりと判読性が高いダイヤル。
細長い分針と短く太く先端がスパッと切られた時針のおかげで、ベトナムレプリカのように「時針と分針の判別がしづらい」という事も無い。
手に持った感じも安物っぽさがなくガッシリとしていた。10気圧日常生活強化防水なので普段使いの実用性は十二分にある。ディスポウォッチをディスポじゃない形で復刻アレンジした、TIMEX キャンパーやハミルトン カーキフィールドのような時計と言えるか。

引っかかりポイント

言ってしまえば「フツーのアナログクオーツ」。それを利点と取るか欠点と取るかは人それぞれだが、「最後の一押し」が弱いのは事実。
価格も2万円台だが、デザインが近い時計というならもっと安いものでいくつもある(それらは大概デイデイト付きだが)。
nano・universeブランドで取扱店舗が少ないため、現物を見かける機会が少ない。
オリジナルの「SUS」にはクロノグラフとか自動巻きのモデルがあったようなのだが、復刻されたのはクォーツのみ。機械式が出てたらもっと気になっていたところだ。自動巻きが無いのは現在のSEIKOのムーブメントではこのサイズに収まるキャリバーが無いためか?

うーん・・・

この機種、本当に見かける機会が少ない。
都内の某時計店にて実物があったので見て思わず買いそうになったものの、クォーツの宿命である秒針の「針ズレ」が酷く購入を避けた(展示品限りで他の在庫無し)。出荷検品で許容差だったとしても、2万円クラスで12時位置が合っていないというのはちょっとね・・・。
良個体があったら確保したいところだが、nano・universe の店舗でないと展示品は無いだろう。あるとすればSEIKOアウトレットだろうか。
今年すでに後継機が出ているが、微妙な違いがある。「同じデザイン」としてSCXP171を挙げたが、ハンズの色が微妙なグレーだ。なぜ色を変えたのかは不明だが、そのまま白の方が良いと思うのでやっぱりSCXP155の方がいい。

「買わない理由」を並べてみた

某大規模掲示板の住人の誰か曰く、

『買わない言い訳を並べる奴は、その言い訳の原因が解消されても新しい言い訳を見つけてずっと買わない』

全くその通りだと思う。
つまり買わない理由を見つけることで購買意欲を抑えるというライフハックなのである。

しかし、自分が「気になる」こと自体はやっぱり変えようが無いので、こうやって記事にして沈静化を計るか、それでも気になっていれば・・・・。

いや、流石にもう無いです

ちなみに、この記事に上げていない時計としては、

の2本が挙げられるが、これらは「実売10万円のボーダーを超えない」という鉄の掟を余裕でブッチする(あとまぁ現物を見て「ちょっと」ってのがあった)ので、初めから見なかったことにしている(笑)

・・・以上、物欲の墓場よりお送りしました。

Alpha Industries ALW-46374(とコンシールドウォッチバンド)

コンシールドウォッチバンド

コンシールドウォッチバンドというものがある。

www.google.com

軍用用途だと時計の風防が反射したり、夜光の明るさによって敵に見つかる可能性があるため、時計にカバーを付ける・・・ということらしいのだが、本当にこんな物が使われているかどうかはわからない。
サバゲー用途でいえば、BB弾があたって時計の風防が割れたりすることはあるようなので、保護という観点からこういったものを使うことは考えられる。特に会敵距離が近くなりがちなインドアフィールドだと、

「曲がり角で正面同士で会敵、反射的にトリガー引いたら手元にヒット」

というパターンは多い。ハンドガンだとどうしても手が一番前に来るので手から腕に対するヒットは避けられない。
シューティングレンジでも跳弾が自分に来るという経験は何度かしている(レンジでも保護めがねは必須)ので、スピードシューティングの練習中は時計を外していた。まぁ、重い時計を手首に着けておくのはちょっとね、ってのもある。

んで、バンドを色々探していたら「コンシールドウォッチバンド」を思い出したんだけど、一本が1000円以下と安いので買ってみた。
マジックテープで留めるタイプのもの。バンド幅は20mmだが、バンド部分は柔らかいナイロン素材なので18mmぐらいなら通る。ただし、カバー部分の幅と長さが短いので、大径の時計は使えないとなると、バンドに合う時計が欲しくなる。

試しにビックカメラでチプシチを買って試してみたが・・・

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うーん、これはこれで「手頃な時計がこれしか無かったので仕方なくコンシールドバンドに付けた」感1があって悪くないのだが、なにか物足りない。

Alpha Industries ALW-46374-10R

ということでミリタリーな感じで安い時計を買ってみた。

  • MA-1やN-3Bなどでおなじみの ALPHA INDUSTRIES ブランド
  • 7,128円
  • 電池式クォーツ(Cal.不明)
  • ダイヤル(白・黒)、ケース(BK・OD・ブルー)などカラーバリエーション有り
  • マニュアルと保証書は日本語

ディスポーザブルウォッチ」

米軍の支給品として決められた「MIL-W-46374」という規格(MIL spec)がある。

MIL-W-46374 - Wikipedia

これは米軍の腕時計としての規格だが、ベトナム戦争の時期にMIL-W-46374に準拠した「ディスポーザブルウォッチ」が大量に製造された。

当時はまだ機械式時計が一般的だったが、戦場で精密な時計の修理やオーバーホールを行うのは難しい。「ならもう壊れたら新しいの支給すりゃいいじゃん」というディスポーザブル(使い捨て)の思想である。
米軍は兵を大量にベトナムのジャングルに送り込む必要があったが、それにともない特に個人装備として大量の物資を製造する必要が出てきた。そうなると実用上問題ない範囲で最も低コストになるように割り切った製品が求められる。「現場で修理するより新品を供給した方がコストが低い」という割り切りだが、米軍はこの手の合理化がすごい。高級感はまったく無いが、ともかく実用性だけは高い、みたいなもの。

・・・というのが俺の認識だけど実際の所はどうだか知らん。

MIL-W-46374 では改訂やバリエーション(末尾A~Gまで)があるようだが、ALW-46374はどれがベースになっているのかまではわからない。

ALW-46374シリーズはあくまで支給品の雰囲気を継承しつつ復刻したものだが、ダイヤルにブランドロゴは入っていない。そもそもMIL-W-46374はメーカーやブランドロゴが文字盤にない。MIL-W-46374をデザインの源流にもつ腕時計のメジャー所としてはTIMEX CamperシリーズやHAMILTON khaki-fieldがあるが、どちらもダイヤルにメーカーロゴが入る。そういう意味では ALPHA はMIL-W-46374はMIL-W-46374に(雰囲気としては)もっとも忠実かもしれない。

オリジナルは機械式(手巻き)だったそうだがMIL-W-46374ではクォーツは(ほとんど)想定されていないようだ。まあ、今は機械式よりクォーツの方が安いし使い捨て感はあるのである種の現代解釈といったところだろうか。

ちなみに、ALPHA INDUSTRIESのライセンスを扱うEDWINが企画、東海時計商事という会社が生産2・販売しており、本家ALPHA は関与していないようだ。つまり日本発の時計ということになる。

買ってみた

黒ダイヤル、黒ケースが欲しかったが、そうなるとバンドはオレンジになってしまった。まぁバンドは付け替えれば良い。

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アンボクシング。
化粧箱のような立派な物では無く、直方体のボール紙の箱に丸めた紙を緩衝材としてそのまま入っているという徹底した雰囲気づくり。オリジナルもこんな感じなのかは知らない(多分ビニール袋に入ってる程度だと思う)

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腕に着けた第一印象は「クソ軽い」。普段が機械式ばかりだからなぁ・・・。

ケース、バンド

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ケースは「グラスファイバー混ポリカーボネイト」だそうだ。もちろんオリジナルも樹脂製だが素材まで同じかどうかは調べていない。
ラグがバネ棒ではなくケース一体型で割り切った仕様。これでは引き通しベルトかNATOストラップしか使えない。
付属しているのはNATOバンドだが、米軍はNATO G10ストラップではなく引き通し(一本通し)のはずなので、どうせ雰囲気にこだわるなら一本通しを付属して欲しかった。
一本通しならマラソンのMIL-SPEC バンドがあるが、20mmと16mmはあっても18mmが無い。まぁ、NATO G10の方が選択肢は多いし安いからNATOでいいか。

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オレンジはさすがに派手なので、一本500円程度(2本セットで1000円)の18mm幅NATOを追加で買ってみた。

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ダイヤルにメーカーロゴが無い代わりに裏蓋は大きくALPHAを強調している。はめ込み式なので「こじ開け」で比較的簡単に外して電池交換ができると思われる。

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日常生活防水なのだけど、これはどうなんだろう?解説によるとオリジナルの防水性は「水深6フィート3インチ(約190cm)」だそう。つまり0.2気圧程度3なので、まぁほぼほぼおなじようなもんだろう。 日本での日常生活では十分だが、ベトナムの高温多湿の環境で本当に使い物になったんだろうか?という疑問がでてくる。これは ALW-46374 というより MIL-W-46374に対する疑問だが、あくまで「使い捨て」ということで許容されたのかもしれない。
まぁALW-46374はあくまでレプリカだから、そこを考えてもしようがないか。

風防

ボックス風防なので盛り上がっている。盛り上がっているしアクリルなので傷は着きやすいだろうが、アクリルなら磨いて傷を消すのは簡単だ。逆にガラスだとそれなりのコンパウンドなりなんなりが必要になってくるので、価格と合わせてディスポーザブルとしての落としどころだろう。
しかし昔の時計はボックス風防が多い。自分はあまり利点を感じないのだけど、なにか実用的な理由があるのだろうか?
 

ダイヤル、ハンズ

30mmという小さなダイヤルで視認性をたかめるため最大限に工夫されていると感じるミリタリー物はメーカーやブランドのロゴが無いため余分な情報が入らず、はっきりとしたアラビア数字で読み取りやすい。
時針短針の先端は尖っていて解りやすい。価格帯が同じのTIMEXも候補に上がったが、針の形状とロゴの有無が決定打になった。
インデックスと針は夜光が塗布されているはずなのだが、特にインデックスは極端に暗いので「ほんまにこれ夜光か?」って感じ。部屋を真っ暗にしたらたしかにほんのり光っているように見えるが、夜光としての実用性は皆無(というか明るさがガチすぎなダイバーズが自分の基準になっているので)。オリジナルはトリチウムだが流石にそれは今時は難しいだろう。
とはいえ、自分は好みでは無いが白ダイヤルのモデルもあるので、日常使いの実用性は十分じゃないだろうか?

着けていて1つだけ気になったのが、時針と分針の太さがほぼ同じであること。

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こんな感じで斜めの角度から見たとき、時針の位置によっては時針と分針の区別が一瞬付きにくい(この時の時刻は10時14分)。時針の太さを分針と変えるとか形状を工夫するとかやりようはいろいろあると思うのだが。垂直に見れば問題ないといえば無いんだが、ちょっと気になる。

ムーブメント

MIYOTA製らしいがキャリバーは不明。
クォーツのステップ運針の宿命として、どうしても秒針の針ズレが発生する、というかしている。12時はセンターに来ているが、まぁ「仕方が無い」とするしかない。

ポジ要素

  • ともかく軽くて小さい
  • 見やすいダイヤルとインデックス

ネガ要素

  • 夜光が暗い
  • 分針と時針の太さ問題
  • 引き通しベルトしか使えない
  • 日常生活防水

「使い捨て」「ミリタリー」という雰囲気重視

シューティングレンジとサバゲを理由に買ってみたわけだが、あくまで気分の問題であって実用上はチプカシで良いんだが、そこはほら、ロマンみたいなものだ。
現在新品で機械式手巻きのオリジナルを入手するのは難しい、というか不可能だろうしあったとしても非常に高価なはずだ。本来の「ディスポーザブル」ということを考えるとまともに生存している個体は少ないと思われる。そんなものを普通に使うの無理だろう。それなら「雰囲気を楽しむ」程度で安いものに止めておいた方が気が楽だ。
軽いのでレンジシューティングで使おうと思うが、どうせプレイ中は時刻なんてほとんど見ない。というかレンジシューティングでベトナムレプリカってのも違うんだけどね。サバゲーでミリタリー雰囲気を味わうには防水が日常生活防水なのはちょっと気になる。まぁアウトドアフィールドで雨でプレイ4することはないだろうけどね。ゲームによっては「ベトナム戦」をモチーフにしたものもあるようなので、そういうコスプレ的にはマストじゃないかと思う。

現代において「ディスポーザブル」を考えるともっともそれに近いのはチプカシやチプシチだが、あれは雰囲気的にミリタリー感は無い。現在実際に戦場で使われるのはG-SHOCKだったりスントだったりらしいが、それはそれで微妙な感じ。

まぁ、ALW-46374は 気分を盛り上げるグッズ程度でいい。ガチな物が欲しいほどミリタリーファンって訳じゃ無い。

MIYOTA Cal. Super2035 (追記:2019/11/29)

電池が切れたので裏蓋を開けて電池型番を確認。
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やはりMIYOTAだった。キャリバーはCal. Super2035。

miyotamovement.com

別のモデルで『Super』の付かないCal.2035があり、スタンダードの月差が±20秒なのに対してSuperは±15秒とちょっと良いキャリバー。
電池はSR626SW

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ヨドバシカメラで490円ぐらいだった。
f:id:obally:20191129014046j:plain 裏蓋を開けてスペーサーを外す。ダイヤルごとムーブメントが中で滑るので、変に力を加えて巻き真を曲げないように注意。

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電池を交換して裏蓋を付ける際、裏蓋の凹みと巻き真の位置を合わせること。
交換して無事稼働再開。

購入して一ヶ月で電池切れとなったが、初めから入っている電池は「モニター電池」で稼働時間の保証対象外。こういうこともあるので、ある程度自分で電池交換できるほうが良いわけ。

MIL FORCE コンシールドウォッチバンド

バンドの方のレビューもしておこう。

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買ってみた

ブラックとOD両方買ってみたが、サバゲで使うならOD、レンジシューティングならブラックか。サバゲだと黒一色というのは意外に目立つ。

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腕に固定するのはマジックテープ。カバーの固定もマジックテープ。すべてマジックテープ。
時計を取り付けるバンドは20mmだが柔らかい素材なので18mmも通せる。

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厚さ11mmのALW-46374だと盛り上がり加減はこんな感じ。幅もきっちりバンドの幅に隠れる。
ラグ間が長い時計はこのバンドだと収まらない。 サイズ感的にはMM200がギリギリ収まる感じ。

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よく分からないのが、カバーを留める内側にマジックテープが着いているが、表側にもマジックテープの雄側がついている点。
表側についているとするとカバーを開けた状態で固定することが考えられるが、対応する反対側の雌側のマジックテープがついていない。

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カバーを反対側いっぱいに引っ張ればなんとか腕に巻く側のマジックテープに半分ぐらい届く。

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この使い方で良いんだろうか?説明書もなにも無いのでよくわからない。

バンドの幅が広いため圧迫感がない。マジックテープなので微調整も可能。普通に動く程度では剥がれたりしない。

特定用途向けだろうな

マジックテープが袖にひっついてしまうのでさすがに普段使いにはできない。
軍用時計向けなのでウェアの外に巻けるので一瞬バイク用に使えないかと思ったものの、毎度カバーを開けなければいけないのはバイクだけでなく日常生活で使いづらい、そもそもカバー開けるのに右手も使うって腕時計の意味が無い。
用途としてはやはり「風防の反射防止」「夜光のが漏れるのを防ぐ」「風防の保護」が必要になる場合に使うのであって、普通の人は不要な特殊用途向けだろう。
しかし、こういったバンドを本当に使っている、または使っていたんだろうか?ミリタリーグッズは「軍で採用」とかって話はわりと眉唾というか「実体はそうじゃない」みたいな話が多いので正直「嘘くせぇ」と思いつつ、風防の保護という点では実用性はありそうなので使うつもりではいるけど。

「シューティングレンジ・サバゲー用」と書いたが、実のところここ最近はレンジにもサバゲにも行っていない。関東ならフィールドは多いし、以前参加していたATPF(東海TK1は消滅したようだ)やN-IDPAもまだあるのでこれを機に復活させてもいいかもとは思っている。問題はそこまで自分の心の余裕ができるかって所だが。

当面はFPSプレイするときに気分盛り上げグッズとしてつけようかな?


  1. 民兵ゲリラかなにかかな?

  2. 製造は香港。香港は時計の生産地としてはメジャー。

  3. 10m潜ると1気圧。JIS規格で「日常生活防水」は2~3気圧、水深なら20~30mとのことなのでオリジナルより防水性は高いということになる。また、現在国内メーカーの時計で「非防水」というものはほぼ存在していない。

  4. サバゲで使うエアガンはほとんど電動なので水濡れ厳禁。

SEIKO Prospex Fieldmaster SBEP001 LOWERCASE プロデュースモデル

「キャンプ用・自転車用時計」

気になったらもうね、仕方ないんですよ。

「ガジェット感」がほしい

BlackAtlasの記事でも書いたが、通常の時計としてのシンプルな佇まいとは別枠でガジェット感の強い時計が好きだったりする。

ガジェット的な腕時計と言えばG-SHOCKだが、手持ちのGRAVITYMASTERのようなコンビデジアナより、デジタル表示はさらにガジェット感が強い。
また、自転車に乗るときには軽い時計が良い。重いSSC417P1を着けて自転車に乗っていたが、段差などで振動をうけると腕から滑って手の甲に当たる。バイクだとポジション的に腕は水平になるが自転車だと上からハンドルバーを掴むことになりそういったことが発生する。同じクオーツでもモーターでギアを回すアナログより可動部の無いデジタルの方が耐衝撃性能や重量の面では有利になる。
しかし、現行のG-SHOCKで欲しいデザインの物が無い。手持ちのGRAVITYMASTERはコンパスが付いている事が決め手だったが、そういった機能が必要ない今、好みのデジタル時計が無い。

と、思ったらあった。CASIOでなくSEIKOで。

(以上、言い訳終わり)

SEIKO Prospex Fieldmaster SBEP001 LOWERCASE プロデュースモデル

(なぜかSEIKOのサイトだとSBEP001へのリンクがきれていて飛べない)

  • ヨドバシカメラにて28,000円
  • SEIKOダイバーズの外胴モデルがモチーフ
  • デジタルなのに回転ベゼル
  • 20気圧日常生活強化防水

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「今更液晶なのかと」

自分は別にアナログ至上主義ではないのだけど、視認性の観点からアナログ文字盤が好きだ。しかし先に挙げたようにデジタルも嫌いでは無い。デジタルの方がガジェット感が醸し出しやすい。
回転ベゼルが付いているのもキャンプ用としての決め手の一つである(後述) 手に取った第一印象は「軽い」「写真で見るより安っぽい」であまり良い印象は無かったし、ソーラーについても今後は避けようと思っていたのだが、デジタルなのに回転ベゼル付きというエポックの誘惑に勝てず結局購入してしまった。

ケース・風防

20気圧日常生活強化防水。200m空気潜水防水では無い。経験上は水浴び程度なら十分だろうという判断。
ラグの形状など、G-SHOCKなどと比べると華奢でやや頼りない。強化プラスティックでそうそう壊れることは無いだろうが、塗装が加水分解しないだろうかという不安はある。ともかく写真で見るイメージより実物は安っぽいというのは否めない。

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外胴と回転ベゼルのため直径は大きく丸形なのもあって所謂『妖怪ウォッチ感』が半端ないwがガジェット感を求めて買った物なのでその点は後悔はしていない。

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デカいが重量は79gと軽いので腕への負担はない。

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裏蓋はG-SHOCKなどと同じ単純なねじ留めタイプ。
風防はハードレックス、つまり普通のガラスだ。

外胴、回転ベゼル

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「ツナ缶」をフューチャーした外胴は樹脂製。今の「ツナ缶」の外胴はセラミックだったりステンだったりするようだが、値段を考えるとまぁ無理だろうな。

「デジタルで回転ベゼルとかwww」

いやいや、現在時刻モードの際に液晶面の外周に時刻の分と連動するバー(ミニッツマーカー)が表示されるため、経過時間測定が可能だ。決してハリボテでは無い
この外周バーは時刻表示モード以外では別表示に割り当てられるが、タイマーやストップウオッチ動作中でもMODEボタンで時刻表示にできるので、ストップウオッチやタイマーとは別レイヤで時間測定が可能になる訳だ。「時間測定機能がもう一つ付いている」という考え方ができる。
カウントダウンタイマーでは時間設定変更が必要になるし、時刻表示中はストップウオッチが表示されないので、お手軽時間計測の手段としてはコレで十分だと思う。

ただし、ダイバーベゼルのように逆回転防止ではなく左右フリーでクリック感無くスムーズに回る。外胴が回転ベゼルの保護のうちの一つとして不意に回してしまう事を防ぐ効果があるので、(コスト面で)不要と判断された可能性が高いが、ともかくダイバーベゼルのように生命保護に関わる用途には使えない。
ダイバーではないから回転フリーなのか、ダイバーベゼルではないからダイバーではないのかはわからないが、この時計が「DiverScuba」ではなく「Fieldmaster」なのは「ダイバーズウォッチの要件を満たしていない」という事だろうと思うので、まぁ、諦めろ。
・・・それでも左右回転フリーでもクリック感は欲しかったなぁ、というのが正直なところではあるが。

あと、ベゼルの0点にはルミブラライトが仕込んである。これのあるなしによってモデル毎に微妙に価格が違ってくる。

反転液晶・バックライト

反転液晶がメインLCD1のデジタル時計は今回が初めてなので、「どんなもんか?」という興味もあったのだが、正転液晶よりはやはり視認性は低いと言わざるを得ない。コントラスト調整(設定あり)も利くが、5段階(-2~+2)の最高値にしてもコントラストは大して変わらないように思える。
この時計を買ってから思い出したが、そもそもLCDには視野角があって、そこから外れると極端に見えなくなる。外光の明暗に左右されやすく、つまり環境に影響を受けやすい(それ故にバックライトが重要になるんだが)ぱっと見の視認性が低いのがネック。
最近、反転液晶ではないSBEP023(2019/10発売)が出て「早まったかなぁ」と思わなくも無いが、まぁいいか。

バックライトも暗い。比較対象がチプカシしか無いが、ELとLEDで「こうも差があるか?」と思える光量。 バックライトの点灯スイッチはプッシュボタンではなく、風防をかるく叩くと点灯するショックセンサーになっている。プッシュボタンが省ける代わりに反応が良くないことがある。指先の爪で「コツン」といった感じで叩けば反応しやすい。センサーの感度は3段階に調整できる。

Cal. S802(デュアルタイム・ストップウォッチ・タイマー・アラーム)

デュアルタイム、つまりローカルタイムを基準に海外都市の時刻とホームエリアの時刻を同時に表示できる機能。同時に表示できるというか、時刻表示モードだとつねにデュアルタイムで表示される。ホームエリアと海外時刻の表示の入れ替えは出来る。
初期状態では店員さんが「東京」に合わせてくれたが、よく考えたらワールドタイムとローカルタイム両方同じにする意味は無い。海外旅行に行くことはないので通常はGMT(世界標準時)で変更することは無いだろう。GMTUTCということで一番使う可能性が高い。

ストップウオッチは99個のラップタイム・スプリットタイム表示付き(要らない)。
カウントダウンタイマーは有限回数指定のインターバル機能付き。これもあまり必要ない。
アラームは3つまで。まぁ順当か。

時報と操作ビープ音を個別にON/OFF設定できないのは不満。時報とOFFにすると操作ビープ音もOFFになる。ここら辺は個別に設定できるカシオの方が気が利いている。
発電レベル表示と電池残量表示があるのが最近の時計だな。

シリコンバンド

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セイコーダイバー系と同じ根元が波になっているタイプのシリコンバンドが付属している。ただし遊環がシリコンの安い方の奴だ。他の時計と同じく装着感はすごぶる良いが、ラグ幅は22mmなのでNATOストラップに付け替えてしまってもいいかなと。手元に22mmの在庫はたくさんある。G-SHOCKと違い汎用的なラグになっているところがアドバンテージ。

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キャンプツーリング(旅バイク祭り2019)に持って行ったときにつけたTAD Strap(native diamond)。

こういう派手めのパターンが結構似合う。キャンプはこれ、ツーリングはMOTO-Rでどっちを持ってくか迷ったが、「走ってるときはMOTO-R」「キャンプ場に着いたらFieldmaster」2という所に落ち着いた。

ん?なにか問題が?

ポジ要素

  • 外胴・回転ベゼル
  • 軽い
  • 装着感はG-SHOCKより良い

ネガ要素

  • 視認性の低さ
  • 全体的に安っぽい

ガジェット時計

ガジェット感のあるデジタル時計が欲しかっただけなので正直使い道については困る。サイズが大きいので普段使いはちょっと気が引ける。なので「キャンプ・自転車用」と無理矢理理由を付けたが、回転ベゼルはなにかと便利なので本当にキャンプ用として使ってしまおうと思っている。潜水では無いが20気圧防水はそれこそフィールド使いで無難だろう。デジタルなので極低温下では表示が薄くなるだろうが、よっぽど登山はしないのでそこらへんは大丈夫だと思う。

悩ましいのがキャンプツーリングではどうするかだ。前回はMOTO-RとFieldMaster両方持っていたが流石にそれはめんどくさい。今考えているのは22mm幅の長めのストラップをつけてバイクウェアの上から巻くことだ。現時点で良さげなものを見つけていないので継続して調査中。


  1. サブ液晶ならG-SHOCKがそうなのだが、メインはアナログ表示であってサブのデジタルが絶対に見えないと困るわけじゃ無いので。

  2. MOTO-Rはオプションのナイロンベルトを付けている。これはバイクウェアの上に巻くのには良いが素手に巻こうとすると緩すぎるため、走行時以外は別の時計を着けたくなる。

SEIKO Mecanical SARB033

購入順にこだわるのやめようと思う。使用頻度や特徴によって書ける内容の濃さが変わってくる。今後は書ける奴から書いていこうと思う。

スーツ用が無い

PROGAUSは普段の仕事で使っているが、スーツの時にはやっぱりちょっと大きいと思う。一回り小さいケースサイズの時計が欲しい。普段使いで重さはあまり気にならないが大きさはちょっと気になる。 ケースサイズが小さいといえば冠婚葬祭ファイブがあるが、これはあくまで冠婚葬祭用。白ダイヤルより黒ダイヤルの方が落ち着く。

スーツ用に買うならやはりバーインデックスがいいか。

MM200は万能選手だが、だからといってスーツ専用時計を持たないという選択肢はない。

Bambino (Orient Bambino SAC0004B0) はスーツに似合いそうでケースは薄いが、やや大きい。デザインも少しクラシカルすぎる。もうちょいモダンなデザインだなぁ。

無難オブ無難、そんな時計が必要だ。

(以上、言い訳終わり)

SEIKO Mecanical SARB033

[セイコー]SEIKO 腕時計 MECHANICAL メカニカル SARB033 メンズ

[セイコー]SEIKO 腕時計 MECHANICAL メカニカル SARB033 メンズ

  • Amazon.co.jpにて 35,800円(タイムセール)
  • Cal. 6R15D
  • 今は無き「Mecanical」ブランド

Amazon.co.jpのタイムセールでちょいちょい安くなっていて、気になっていたSARB033。
レビュー評価も高いし他のBlogでも概ね好意的に取り上げられている。

曰く『機械式入門モデル』『プアマンズGS』

現在はカタログから消えている「Mecanical」というシリーズで、このモデルも10年ほどまえに発売された物だそうだが、現在もなぜかAmazon.co.jpに在庫が入るし、ムーブメントも最近の物にマイナーチェンジされているらしい。カタログ落ちしているのにまだ販売されているとかなかなか不思議な状態だが、そう考えるととても気になってくる。

blog.livedoor.jp

こちらの記事によるとカタログ落ちは2018年3月。定番商品(長く売れ続けるということはその分ある程度製造ストックしても問題ないハズ)だったようなので、ある程度の在庫がSEIKOの倉庫にあってそれが小出しに出てきているのかもしれない。あるいは海外向けとして残してあるのか。

見かける度に「あータイムセールで4万きってるなー」と思ってすぐに売り切れになるというのを繰り返していたが、カタログ落ちしているということは国内流通には出なくなるのも間違いないことでさすがにもうそろそろなんでは?ということで今回思い切って購入してみた。

もちろんタイムセールで3万台になっている時にね。

買ってみた

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アンボクシング。

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化粧箱はSEIKOの普通の奴。

裏スケなのにJIS第1種耐磁時計(4,800A/m)をクリアしている。また10気圧日常生活強化防水なので普段使い(雨や手洗い)で気にすること無く使える。

シリアル番号確認したところ先頭2桁は「95」。

watch-monster.com

この記事によると先頭1桁目は製造西暦の下1桁、先頭2桁目は製造月ということらしい。
このルールに沿うと「2009年5月」か「2019年5月」となる。SARB033の発売開始は2008年らしいが、上記の記事(2017/10/03の記事)の人の製造年は2017年でCal. 6R15Dの最新キャリバーとのこと。自分のはその後に新品で購入したもので同じくCal. 6R15Dで、2009年製造分が今更出てくるのはちょっと考えづらいので「2019年5月」だろうと思われる。しかし、2019年11月現在、カタログ落ちが2018年3月だとするとカタログ落ちしてからも結構最近まで製造されてることになりそれもなんだか考えづらい。うーん、2009年のデットストック分が出てきたのか、はたまたカタログ落ちしても製造していたのか、どっちなんだろうか?

ケース

リュウズ含まない幅は38mm。フィット感が良い。

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MM200、冠婚葬祭ファイブとの比較。冠婚葬祭ファイブよりちょっとだけ大きい。こうして並べるとやはりダイバーズは大きいな。

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お仕事用PROGAUSとの比較。やっぱりPROGAUSは大きい。サイズだけ考えると38mmはジャストサイズに思える。

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ケース上面はサテン、側面以下とベゼルはポリッシュ。この辺はMM200と同じ標準的なデザインの系譜。
ケースのラグから側面にかけて段がついているちょっと不思議な形状。段の凹み部分のポリッシュはめんどそうな形だが、これはなにか意味があるんだろうか?

風防

この値段でサファイアクリスタル。自分の手持ちだとMM200(10万)とPROGAUS(7万)がサファイアクリスタルだが標準価格47,250円(実売35,800円)でコレっていうのは、SARB033が破格なのか他の時計がぼったくりなのか。まぁ、MM200は200m潜水防水、PROGAUSは耐磁シールドがあるので単純に比較は出来ないけど。

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同じ黒ダイヤルのBambinoとの比較。ボックス風防は雰囲気は良いが映り込みやすい(曲面なので多方向からの光を反射しやすい)が、フラット風防なのでそこら辺は問題ない(ただし映り込む時には全面に映り込む)。実用性ならやっぱりフラット風防がいいな。
こうしてみるとBambinoとあまりサイズ変わらないのね。

ダイヤル・ハンズ

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バーインデックスはアプライド。3時位置はデイト窓があるためアプライドではないが、デイト窓の右側に申し訳程度だが線が引いてある。バーインデックスの内側に夜光が薄く塗布されているが面積が狭いのもあって暗い。見返しリングのミニッツマーカーにはさらに細かく線が引いてある。ちょっと遠目から見ると細かい方の線は気にならなくなるのでデザイン上の意味以外は考えにくい。とはいえ、この時計の「几帳面さ」みたいなものを感じることは出来る。
時針分針はドーフィン針だがセンターに白線が引いてある。分針秒針の針先は見返しまでキッチリ伸びていて好み。ハンズにも夜光が載っているが、インデックスよりマシだがダイバーズと比べてしまうとやっぱり暗い。秒針の菱形のカウンターウェイトはネット上では評判はイマイチらしいが自分は嫌いじゃない。

PROGAUSに慣れていると机上でPCの横に立てておいてタイムキーパーとして使うにはちょっと小さく感じる。

リュウ

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大径で回しやすい3時位置リュウズ。
リュウズには「S」マークが掘られている。リュウズにロゴは入っているのって自分の手持ちだとPROGAUSとBlackAtlas(これは9時位置の内転ベゼル用)ぐらいか。

裏蓋(シースルーバック)

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自分は裏スケにはこだわらないが、MM200が同じ6R15なので、「MM200の中身はこうなってんだろうなぁ」と思いながら眺めたりする。

ローターだけコートドジュネーブ加工がほどこされている。ローターだけであって「申し訳程度」感はするが、なんの加工も無いSEIKO 5とはやっぱり印象は違う。
耐磁のためには磁気シールドとしてメタルの裏蓋が必ず必要だと考えていたので、こんな状態でも耐磁性があるというのはちょっと意外だった。

ステンブレスだと裏蓋ガラスに傷が入るのが気になってくるが、そこはなんとか当てないようにするしか無いか。あるいは保護シートでも貼ろうか?

Cal. 6R15D

MM200と同じCal. 6R15D。最近(最新)の6R15は全て末尾記号「D」らしい。ネット上の評判では6R15は精度はあまり良くないとのことだが、「D」になって精度が良くなったとか。MM200で精度が低いと感じることは無い。末尾記号「D」まではっきりと解るのは裏スケのおかげ。
操作系はMM200と同じだがねじ込み式ではないので、

  • 0段引き:巻き上げ(時計回り)
  • 1段引き:カレンダー送り(時計回り)
  • 2段引き:分針時針送り(時計回り)

リュウズの巻き感はMM200より「巻いてる感」が強くなっている。防水処理が強いダイバーズより動作音は良く聞こえる。
まだ精度は測っていないが、時計スタンドに12時上で立てた状態でおおよそ日差+10秒程度、昼間着けていてもおおよそ同じで全体的に進み気味の歩度調整になっているようだ。遅れるよりは進み気味の方が調整はしやすい。エイジングでまた変わるかもしれないが。

標準ブレス

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MM200に近い疑似三連ブレス。ピンも同様で自分で交換するのは今回初めてだがやり方はすぐに解った。というか内側にピンにテンションをかけるパイプがあるだけで基本的に割ピンタイプとほどんど変わらず、「矢印の方に抜く」「矢印の逆側から入れる」だ。
フラッシュフィットは削り出し無垢だがBlackAtlasの標準ブレスと同様にバネ棒を抜くと外れるタイプ。
バックルはダイバーズのようなものではなくシンプルで短い普通の奴。バネ棒もよくある1.5mmのもの。

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交換中に気がついたのだが、片側のバネ棒の先が曲がっていた。まっすぐな新しいバネ棒に交換したらラグ側のバネ棒の先が入る凹みにバネ棒の先が収まらない。この状態でフラッシュフィットを6時側と12時側を入れ替えると逆側が入らなくなるのでフラッシュフィットの穴がズレていて、凹みに押し込むために曲がったということか。腕時計のコスト削減のあおりは真っ先にブレスに反映されるようだが、時計本体の構成を考えるとこの辺が限界なのかもしれない。現状で曲がっているバネ棒を流用中。

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一旦3コマ外し微調整外側で「珍しく一発でジャストフィットが出た」と思ったけど半日ほど着けていたら微妙に圧迫感があるような無いような。MM200が「ちょうど良い」になっているけどそれよりもちょっとタイト。3コマ外し微調整内側にするとちょっとダルダルになるが、圧迫されるよりマシなのででこれで様子見。
この標準ブレスで半コマなんてものは多分無いだろうな。そのためのバックルの微調整だがバックル自体の長さが短いため微調整は内側と外側の2段階しかない(MM200やPROGAUSは3段階)。SARB033は海外でも人気モデルなのでフラッシュフィット付きのサードパーティのブレスが存在するので、微調整が利かなかったらコマの小さいブレスを探すか。標準ブレス自体の質感は悪くないのだが、フラッシュフィットの件もあるのでこの辺はおいおい考えることにする。

ラグ幅20mmなのでレザーベルトは選び放題。MM200と同じなので使い回しが利く。MM200用にモレラートのレザー風ラバーバンド(ほとんど使っていない)があるのでそれを流用しようか。以前紛失したSNK809 にはBANBIの片開きバックル付き牛革バンドに換えていたが仕事で使うならそういうのもいいし、このデザインならクロコ押しとかでもいいかもしれない。逆にNATOだとカジュアルになりすぎな感じで似合わないだろうな。

ポジ要素

  • 第一種耐磁時計や10気圧日常生活強化防水など、普段使いでまったく問題ないスペック。
  • 4R系の上位ムーブメントであるCal. 6R15 搭載。
  • シンプルだが視認性の高いダイヤル。

ネガ要素

  • 質感は良いのに微調整が2段しかない標準ブレス。
  • 標準ブレスのフラッシュフィットの精度。
  • 夜光が暗い。

ひたすらオーソドックス

すごく高級感があるわけでも無いわけでもない。良くも悪くもない。
「オーソドックス」「普通」「平凡」「そつが無い」表現の仕方はいろいろあるが、そういう時計だと思う。
これは悪い意味では無く、標準的な形で変に凝らず基本を満たした時計という意味。ゆえに「機械式入門用」と呼ばれるのだろう。
ただ、「普通の時計が欲しい」だけならもっと安いクォーツ(似たようなデザインはいくらでもある)で良かったし、「デカい時計が欲しい」とか「ダイバーズが欲しい」という理由が機械式腕時計に繋がったので、こういう「普通の機械式時計」を自分が初っぱなから買っていたかというとそれは多分無い。

というか、時計に興味が無い人が入門(エントリー)としてこの時計を買うって、理由付けとしてはなんか弱いような気がしてならない。お金持ちならいきなりロレックスとかGS(グランドセイコー)に行くだろう。このモデルは『プアマンズGS』とはいいつつもそんなに高い時計っぽくはみえない。1本だけもつならソーラーGPS電波の方がメンテの手間がない分使いやすいはずだ。

「Mecanical」シリーズが無くなり機械式は「プレサージュ」に吸収されたようだが、この SARB033 に該当するモデルというものが現行モデルにはみつからない。
価格帯で近い SARY149 はCal.4R35だし、Cal.6R15を載せた SARX057 はチタンケースで13万円だ。 SARX035 はグリーンダイヤル、 SARX045 は紺色ダイヤル、数字が近い SARX033 は白ダイヤル(ならSARB035か?)で黒ダイヤルが無いし、これらも値段は1.8倍ぐらい高い。
そう考えると、プレサージュに統合されたことで全体的に値上がりした、と考えるべきだろうか。
エントリーモデルとしてのキャリバーはより廉価な4R系や7S系に譲り6R系は高級路線ってことだろう。そう考えるとProspexダイバーズも同様の価格帯になっているな。

Mecanicalブランドが今後復活するかどうかはわからないが、それだけ国内で安く作るということが難しくなったと言うことなのか、あるいは単に高級化(悪い言い方をすればボッタクリ)したいだけなのかはわからない。どちらにしても今後 SARB033とかSARB035(白ダイヤル)みたいなそれこそ「高コスパ」なモデルはSEIKOから出ないと考えた方がいいのかもしれない。

まぁともかく、コレ1本持ってて損はしないだろうということは間違いない。あれば使いどころは多そうなのでチマチマ小出しに使っていこうと思う。

KENTEX PROGAUS S769X-05

期間が空いてしまったけど

ネタを書く気分にならない → 書いてないから自分のBlogを見直さない → ますます書く気がなくなる

ネタはあるのにねぇ。
良くないねぇ。

仕事用機械式時計→高耐磁時計と考えるなら

www.kentex-jp.com

  • 耐磁性能:100,000A/m(およそ1200ガウス)
  • Cal. NH35
  • 径44.8mm 、厚さ13.1mm
  • 定価:70,000円(税込み:75,600円)
  • 購入:2019/06

現代の日常生活において、機械式腕時計は常に強い磁場にさらされるリスクを伴う。

磁場にさらされることと、それによって帯磁し動作に影響をあたえる事に関してはググればでてくるので今更ココでは書かない。しかし帯磁のリスクについて高級時計メーカーが注意の喚起をあまりしていないというのは何か「時計業界の闇」的なモノを感じずにはいられないのは俺の深読み的なナニカだろうか?1

それはともかく、磁場に耐える「耐磁時計」の規格としてはJISで規定されている。JISの第1種耐磁時計が4,800A/m(耐磁時計)、第2種が16,000A/m(強化耐磁時計)だ。
ダイバーズウオッチの場合最低限第1種をクリアする必要があるが、とりあえず自分の日常生活ではダイバーズ(MM200やTurtle)が帯磁(着磁)してしまうようなことは今のところは無い。よっぽど長時間磁石に密着させない限りそうそう帯磁してしまうようなことは無いんじゃ無いだろうか、とも思う。

自分の職業柄、強い磁場が発生するものに腕時計を近づけることがまったくない訳では無い
例えばスピーカーやHDD、液晶ディスプレイ(バックライトのインバーター?)や電源(変圧トランス)などがそれに当たる。 仕事でノートPCを打つときには横に置くし、サーバのメンテでラック裏のコネクタに手を回すと電源に直近させることになるし、お客さんの工場のNC工作機械なんかはどこら辺が磁気の発生源なのかよく分からないこともある、というかこの手の工作機械はそこら中が帯磁していると考えて置いた方が良いかもしれないが。
いや、そもそも電流がが通っている配線の近くであれば大なり小なり磁場が発生する。「フレミングの左手の法則」を覚えている人も多いだろうが、要はそういう事だ。そう考えるとIWCが「インヂュニア」=「エンジニア」という名前で高耐磁時計を作ったのは道理に合っているんだな。
これらに長時間密着させるなんてことはちょっと気をつければ回避できるので、やっぱり「JIS第1種耐磁時計程度の性能があれば問題ないだろう」というのが今のところの自分の見解だ。実際今のところは支障が無いし、なんなら外して作業すれば良い。

それでもなお、「念のため」とか「一応」と考えた場合、『耐磁性が低いより高いに越したことは無い」「高ければ高いほどそれに越したことは無い』。それなら高耐磁時計、と展開されることになる訳だ。が、そこを突き詰めて考えてしまうと『機械式時計を選択することがそもそもの間違い』であって構造的に磁場の影響をうけない時計すなわち「液晶デジタルクオーツ」にすれば良いって事でこの話は終了してしまう。
あくまでこれは『趣味』の話なので、その範囲で「あえて機械式を選ぶなら?」という話である。

「高耐磁時計」でググるとパッと出てくるのが

  • ロレックスの「ミルガウス
  • IWCの「インヂュニア」
  • オメガの「シーマスター」

インヂュニアは最近のモデルは高耐磁性を表に出していないので耐磁性を捨てているのかもしれない。ロレックスは磁力の単位である「ミルガウス=1000ガウス」をその名に掲げるだけあって高耐磁性(80,000A/m)が売りだがおよそ100万円。オメガは15,000ガウス=1,200,000A/mと最強クラスの高耐磁性を持ち合わせているのにもかかわらず50万円程度。部品の素材に帯磁しない物を使うから根本から耐磁性があるってことらしい。それならオメガだわな・・・と、ちょっとまった!「10万以上の世界には足を踏み入れない」と決めていたのを忘れていた。

となるともう無いのかなぁ、と思ったら3針で定価10万円以下なのになんとミルガウスを超える高耐磁時計があった。

それがKENTEX 「PROGAUS」シリーズである。

KENTEX PROGAUS S769X-05

気になるポイント:高耐磁性と低コストに特化した尖ったプロダクト

構成としてはオーソドックスな3針デイト付き。見た目のイメージとしてはKENTEXが出しているSKYMANが近い(防水性はSKYMANの方が高いし、ケースサイズも違う)のだが、これを3万円台と考えると6万というのは割高感はあるが、その差額3万円分がほぼほぼ耐磁性能にかかる物と考えたとき「異常に高い」と判断するかは微妙なところだろうか。「ミルガウス」や初期の「インヂュニア」2に耐磁性で上回ってはいるが、防水性能が5気圧だし耐衝撃性もあまり期待できない。つまりPROGAUSシリーズの見所はその耐磁性の高さにある訳だが、100万円のロレックスより高い耐磁性を備えつつ、なおかつ価格はその10分の1以下というのが特徴だと言える。

簡単にまとめると、PROGAUSは「低コストでなおかつ耐磁性に全振り」した、かなり尖ったモデルのように思われる。こういう「全振り」系のコンセプトはMOTO-Rにも見受けられるが、メジャーなブランドではない代わりにこういったことにトライしているのかもしれない。個人的には国内のブランドがこういった挑戦をしている事を応援したいという気持ちもある。

自分の趣味という観点からすると、仕事用時計として耐衝撃性や防水性(普段使いでは防水は5気圧あれば十分だろう)よりも「耐磁性的には高級時計に匹敵、おそらくこれ以上は要らない」なのに「安い」ということを考えると、これほど最適なモデルは無い訳だ。

ムーブメントは「Seiko NH53」とあるが、SEALANE SE54と同じSII NH53Aの事だろうと思われる。どちらにしろCal. 4R35の外販版なので4R35と特性は大きく変わらないと思われる3。ムーブメントが汎用ということは、これといって何か特徴が有るわけでは無いのだが、いざ故障しても代替部品が多いということで実用上は有利に働くし、永く使うことを考えると「部品が無くても最悪は他の時計から移植する」みたいなことも可能だろう。可用性は高いだろうしリカバリコストは低いと想像できる。

サファイアクリスタル風防に内側無反射コーティングはMM200と同じ。さらにダイヤルがブルーの時計を持っていないので、これも興味があるポイントだったりする。

引っかかりポイント1:サイズ

購入する前に気になっていたところは2点。

まず、ケースが大きめであること。
44.8mmというとほぼ45mmで数値的に見ればやっぱりデカいように思える。厚み13.1mmも厚めではあるけど、自動巻きで防磁構造と考えれば致し方ないとも考えられるのだが、仕事で使うことを考えるとやはり薄くて小さければそれに越したことは無い。

手持ちのダイバーズで大きめなのはTurtleで実測は45mmだが、リュウズが4時位置でケースに埋まっている形(リュウズガード)になっている。MM200もBlackAtlasも4時位置リュウズだが(やっぱり4時位置リュウズは良い)、これが現在のサイズ感覚の基準になっている。PROGAUSはオーソドックスな3時位置のリュウズでしかも円錐型でデカい。これが手首にあたりそうな気がする。となると自分の手首に乗せるとすると3針としては4おそらくこれが許容限界をギリギリ超えそうな感じだろうか。
重量は163g(ブレス込み)で、手持ちのダイバーズよりも軽いぐらいで多分気にならないだろう。もちろんバランスの問題もあるので実際に腕に乗せてみないことには断定できない。

引っかかりポイント2:デザイン

いやそれより、一番の引っかかりポイントは端的に言うとデザインの「好み」の話なんだ。

まず、コブラ針みたいに時針の蓄光を何分割かする時針。これ、どうもダメなんだよな俺・・・。このタイプの由来としては、

  • 蓄光の面積を広めに確保しても分割して載せることで剥がれづらい
  • 針の重量を軽減できる

などといった経緯があるっぽい。機能的な意味があるのは解ったけど、それなら時針はアロー針で良いんじゃねぇの?MM200はアローの先端から「返し」の部分までと棒の部分は分かれているがコブラ針のように細かく分割されてはいない。
ロレックスサブマリーナのいわゆる「ベンツ針」をはじめ、IWCのクラシックなパイロットウォッチの「コブラ針」、グランドセイコーのダイバーズに載っているアレも好きになれない。なんていうか、単純に格好イイと思えない。見慣れれば違和感なくなるんだろうか?

もう一つ、分針が微妙に短いように見える事。
PROGAUSはミニッツマーカーが「見返しリング」側に入っている。これに対して分針と秒針がちょっとだけ短いように見える。一番理想的なのは、ミニッツマーカーに分針の先端がキッチリ届いていること。ダイバーズのMM200やTurtleもミニッツマーカーは見返しリングに入っているのは同じだが、MM200などはダイヤル外径スレスレまで針が伸びているのでぱっと見の視認性は良い。針の視認性は慣れれば問題ないのだろうけど、見慣れるようになるかは実際に使っていかないと判断できない。

耐磁性=パイロットウオッチのデザインの流れで考えればKENTEXならすでにSKYMANシリーズがある。デザインだけでいえばSKYMANのダイヤル(ダイヤル側にミニッツマーカーが載っている)とハンズそのままで良かったのではないか?と思わなくも無い。正直なところはね。

ミルガウスのオマージュなのか、秒針は根元が稲妻形になっている。ミルガウスは針全体が稲妻形で「秒針」として見るとモヤッとする5ので、好みで行けばPROGAUSの方がいい。

実物を見てみた

ということで、PROGAUSを買うか否かは、俺がこのサイズ感とハンズ(時針・分針)とダイヤルを許容できるかどうか、という点にかかっていた訳だが・・・

腕時計は「現物を目視して手に取ったら全然問題なかった」などと印象がコロッと変わる可能性はあるが、その逆もありうる。Web上の写真は本当に当てにならないので、やっぱり実物を見てから判断した方が良い。。ところが、都内の小売店になかなか置いていないので現物を確認できず、最終的にKENTEXの公式ブティックで現物を確認することとした。

御徒町のブティックから秋葉原へ移動中に人生初6職務質問を受けたのは、また別のお話。

サイズ感とミラネーゼブレス

サイズは正直言ってデカい。が、自分基準としてはギリギリ許容範囲無いという印象。面積的にはSSC147P1と同じぐらいだろう。重量感はそのとき付けていったMM200と変わらず、まったく気にならない。

ミラネーゼブレスは厚地でしなやか。フィット感もいい。Bambinoに付けた薄地のミラネーゼ(フリーアジャストバックル)のように全体がメッシュになっているのではなく、クラスプの横がコマ式になっていてなかなか凝った作りで面白い。

ダイヤルとハンズ

懸念事項の針の長さについてはまったく問題なかった。
分針はミニッツマーカーの入っている「見返し」との間は1.5mmほど開いているが視認性上はまったく問題ない。秒針はスレスレまで到達しているし、針先が赤で塗装されているのでMM200よりよっぽど見やすい。この時点で実用性はバッチリでやっと買う気になった。

時針の形状だが・・・まぁこれはやっぱり慣れだろうなぁ。他の部分でカバーしているので目をつむれる範囲か。

意外だったのは、時針分針が微妙に立体感があること。写真ではほとんど解らないが、光が当たる角度を変えると全体が山形に加工されていて、山の稜線が浮き上がる。単に薄っぺらい針をつかっている訳では無かった。

実物を見たらブラックMOPダイヤルのS769X-06の方も気になってしまった。

買った・・・使ってみて5ヶ月

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前置きが長くなったので簡単に。

買ったのは当初予定どおり放射ブルーダイヤルのS769X-05。

仕事用なので平日は毎日付けている。毎日付けていて途中から当たり前になってきたのでその分レビューが遅れた。

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仕事用なのでウォッチバンドカレンダーを付けている。 item.rakuten.co.jp これ見た目の微妙さは置いといて実用上はけっこう便利なのよ。ぶっちゃけコレ有れば曜日表示要らなくない?

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MM200と並べるとほとんど大きさは変わらない・・・というか実測の幅はどちらも43mmで変わらないのだが、ダイヤルの径が32mmと38mmで違う、つまりダイヤルの占有面積が広いため、大きく見えてしまう。

んで、肝心の耐磁性能についてだが・・・

わからん。

そりゃ実際に意図的に帯磁させない限りそうそう影響がでるもんでもない。しかし、置く場所に対して何も考えなくてもいいのは気が楽だ。打ち合わせの際、ノートPCの横にタイムキーパーとして立てて置いてももちろん問題ない。大きめのダイヤルは机上に置いて使っても視認性が高い。
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クラスプと止めた状態で傾斜がついた形で自立するので、PC横に置いて使うのにちょうどいい。

ポジ要素

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まずミリタリー(空)的な雰囲気のデザインの一端を担うリュウズ。逆三角錐型で回しやすい。

そしてともかく視認性が高い。ブルーのダイヤルに白のアラビア数字インデックスはコントラストが高く、見返しリングに刻まれたミニッツマーカーはフラットな風防のおかげで視認できる角度が広い。

精度は日常使いで日差+5秒程度。歩度を良い感じに調整してあるのだろうか。 Cal. NH35 は Cal.4R35 の外販版キャリバーであることを考えれば、同じ4R系が入っている Turtle よりもプラス側に調整されている分扱いやすい。日々の調整は数秒間リュウズを引いて戻せば良いだけだ。
ムーブメントの歩度調整はムーブメントの製造(SEIKO)ではなく組み込む時計メーカー側で行うはずだが、KENTEXはしっかりやってくれているらしい。

よく、自動巻きだと「デスクワークだと巻き足りない」みたいなことがあるようだが、着席してるときに外してしまう自分でも一週間平日にパワーリザーブを使い切るという状況は発生していない。月曜朝に調整と手巻きしておけば、ウイークデイに増し巻き?をする必要が無い。巻き上げ効率が良いのだろうか。ともかく機械式自動巻きであるウイークポイントはまったく感じない。

ネガ要素

6時側のラグのカンの摺動が良くない。三つ折れクラスプのこの部分だが、半年ほど使ってアタリが付いたのかやっとスムーズに動くようになってきた。

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三つ折れバックルのこの部分、バックルの位置のせいか、飛び出す形になってしまう。対処として12時側にずれるようコマ調整することもできなくはないが、そうすると装着時のバランスが悪くなるのでなんともならない。手のひら側なので引っかかって支障が発生することはほとんど無いが。

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そして、やはり重さは感じることがある。特に普段机で仕事中は外す(重いからとかではなくて集中してキーボード打鍵するときにはどんな腕時計でも外す)ので、席を立つときに付けると、その分重みは感じざるを得ない。まぁ、それはどんな時計でも同じなので・・・。

仕事用時計を選ぶ意味

「仕事で使うなら耐磁時計」で選んだわけだが、半年ほど使い続けて仕事と休日で時計を分ける意味はもう一つあったことに気がついた。

仕事用の時計をつけることで、オンとオフの気持ちの切替ができるようだ。

以前はスーツか作業服なので意識しなかったが、今の仕事は私服なのでオンもオフもほとんど服装が変わらない。で、今は腕時計だけが「モード切替」のスイッチになっていたという訳。
スーツなら、ある程度「スーツに合わせた時計」は欲しいが私服ならあまり関係なくなる。結果的に仕事の日と休みの日の違いが腕時計だったと。

非常に些細なことだが、セルフコントロールの一つとしてこの時計を使っているんだな。


  1. SEIKOのアウトレットショップなどは店内に「(スピーカーなど)強い磁気に近づけないように」という注意喚起のポスターが貼られてるのを見たことがあるが、それ以外の時計屋ではほとんど見たことが無い。

  2. KENTEXでインヂュニア(=エンジニア)に対抗するなら「クラフツマン」シリーズではないかと思うのだが。まぁ、こちらはこちらで耐磁性能は80,000A/m(初期のインジュニアと同等)で JIS第2種耐磁時計を余裕でクリアしたうえで3針モデルは16万円台なので、やっぱり「高品質な時計を、適正な価格で」というKENTEXのブランドコンセプトらしい価格構成といえる。

  3. 現状、Seiko製キャリバーと比較してSEALNE SE54のNH53Aはあまり精度はよろしくない、というのが今のところの俺の中の評価だが、これはムーブメントの製造元の問題というより組み込む際の歩度調整をどこまでやっているか次第なところがある模様。KENTEXが製造時にどこまでやってくれているかはKENTEXの機械式時計を一本も持っていないのでなんともいえない。

  4. これがクロノグラフになると表示面積の問題からケースサイズが大きくなることを許容せざるを得なくなる。デカい時計が好きならクロノグラフを買おう(そうじゃない)

  5. ミルガウスに限らないけど、時計の針はやっぱり中心から外周に向かってまっすぐ伸びていて欲しい。ミルガウスは斜めにミニッツマーカーに到達する形なので(秒針としては問題は無いんだけど)なんか好きになれない。

  6. むしろなぜ今更という感じがしないでも無い。20台に東京都日野市に住んでいた時の方がよっぽど秋葉原に通っていたんだが・・・。まぁ、G20開催中だったし、そういうことなんだろうかね。